ものづくり補助金平成28年度製造業香川県

作業効率向上を実現する出汁パックの製造プロセスの機械化事業

京兼醸造有限会社

成果1時間あたりの製造数(3人) 80パック→240パック

この事例のポイント

  • 出汁パックは需要が高まったが、生産性を上げる必要があった。
  • 風味原料自動計量機を導入し、これまで手作業だった計量を自動化した。
  • 1時間あたりの製造数(3人) 80パック→240パック。生産ラインの機械化により、1時間あたりの製造数が3倍になり、生産性が格段に上がった。

事業者のプロフィール

事業者名京兼醸造有限会社
所在地香川県 琴平町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数11人
設立1953年

事業の背景

弊社はうどんつゆ専門の会社で、約33年前から醤油屋として培ったうどんつゆの製造を手がけてきた。うどん店主の仕込みには4時間以上かかるため、店主の負担は増える一方で、負担軽減を求める声が多くなった。そこで独自の出汁パックを提供したところ、ニーズが高まった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力出汁パックは需要が高まったが、生産性を上げる必要があった。
  • 人手・技能計量が全て手作業で、熟練者でなければ製造が難しかった。
  • 生産能力1時間あたり3人で80パックの製造が限界だった。
  • 品質・精度粉末タイプの出汁パックは出汁が十分に取れず、素材が安心・安全か確かめられなかった。

やったこと

風味原料自動計量機を導入し、これまで手作業だった計量を自動化した。検査機器、集塵機、静電自動包装機、収縮トンネルを組み合わせて生産ラインの機械化に取り組んだ。機械化により1時間あたりの製造数は3人で80パックから240パックへと3倍になった。機器を多台持ちできるようになったため製造リードタイムを短縮し、熟練者でなくても誰でも製造できるよう操作方法の教育を実施した。素材の現物をそのまま使用し、独自のメッシュ構造で素材を目で確かめられる出汁パックとした。

加工機風味原料自動計量機
検査測定検査機器
その他集塵機
加工機静電自動包装機
加工機収縮トンネル
ソフト生産管理システム

新しい製品・サービス:独自のメッシュ構造を採用した出汁パック

事業の効果

  • 1時間あたりの製造数(3人) 80パック→240パック

生産ラインの機械化により、1時間あたりの製造数が3倍になり、生産性が格段に上がった。製造リードタイムが短縮され、作業スピードの効率化と粗利益率の向上が見込まれるようになった。大量生産が可能になったことで受注幅が広がり、価格面でもコストダウンを図れるようになった。熟練者でなくても製造できる体制が整い、人材を効率よく配分できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    醤油屋起源から約33年前にうどんつゆ製造を開始し、だし パック事業を継続してきたことが読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    独自のメッシュ構造で素材を目で確かめられる差別化や海外11か国への輸出実績が書かれ、強みは読み取れる。市場動向の数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    課題として仕込み4時間以上の負担と生産性の低さが示され、機械化で1時間3人80パックから240パックへの改善が記載されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    5カ年の売上目標が3,000千円から8,400千円まで示され、生産性は3倍となった実績もある。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    ローテーションを組んだ操作教育の実施や、パートを柔軟に雇用できる体制づくりが書かれているが、人員計画の数値は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    安心・安全を素材の現物で確かめられる点や、店主の仕込み負担軽減というニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    外国版HP作成やスマートフォン用アプリ開発に着手する計画が示されるが、スケジュールは明記されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    出汁の粉末に代わる独自メッシュ構造のパックで、アク取りが不要な点が差別化として示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    海外への輸出や韓国・台湾などへの展開がうかがえるが、雇用創出や波及効果の数値は書かれていない。

  • 費用対効果4

    生産量が3倍になり、計量作業の自動化と機器導入でコストダウンと粗利益率向上が記載されている。投入額は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    風味原料自動計量機や包装機の組み合わせによる生産ラインの機械化が記載されているが、デジタル技術の活用は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外市場への進出やアプリ開発にふれているが、日本経済の構造転換に関する記述はない。

  • 地域経済への波及3

    本場讃岐うどんの地で名店をサポートしてきたことや、地域の製造業としての役割が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5カ年計画で売上を1年目の3,000千円から5年目に8,400千円へ伸ばす目標を立てている。今後は県外や海外まで販路を広げ、すでに韓国、台湾、マレーシア、中国、オーストラリア、インドネシアへ輸出している。海外からのオファーも視野に入れ、外国版のHP作成やスマートフォン用アプリの開発にも着手する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。