ものづくり補助金平成28年度製造業香川県

高精度特定計量器の開発及び型式承認取得

この事例のポイント

  • 取引顧客から計量器の精度を厳しく求められるようになり、それに応える高精度特定計量器の開発と型式承認の取得が急務になっていた。
  • 高精度特定計量器の開発に必要な設備として、汎用工具研削盤、分銅校正用質量コンパレータ、高速/微速切換式天井クレーン、特級基準分銅を導入した。
  • 汎用工具研削盤の導入により荷重伝達機構の先端エッジ部の鋭利性と表面仕上げ精度が向上し、高精度の荷重伝達機構が完成した。

事業者のプロフィール

所在地香川県 高松市
業種業務用機械器具製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数6人
設立2009年

事業の背景

当社は国内唯一の高精度台秤メーカーとして、安全で信頼性の高い計量器を開発してきた。消費者ニーズの変化とともに市場の要求は年々高くなり、さらなる適正計量・適正取引を可能にする計量器が求められるようになった。取引顧客は高価な材料を使う大手企業が多く、微かな計量の狂いが大きな損失を生むため、精度への要求が特に高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑取引顧客から計量器の精度を厳しく求められるようになり、それに応える高精度特定計量器の開発と型式承認の取得が急務になっていた。
  • 生産能力計量器の生産力を高めるため、外注している部品を内作できる体制が必要だった。

やったこと

高精度特定計量器の開発に必要な設備として、汎用工具研削盤、分銅校正用質量コンパレータ、高速/微速切換式天井クレーン、特級基準分銅を導入した。選定、発注、導入、設置、性能検査の順に進めた。高精度特定計量器に必要な高感度荷重センサーユニットは、パートナー企業の新光電子株式会社から供給を受けた。導入した汎用工具研削盤を使い、計量器の正確さを左右する高精度の荷重伝達機構の開発に取り組んだ。その結果、先端エッジ部の鋭利性と表面仕上げ精度が向上し、高精度の荷重伝達機構が完成した。

新しい製品・サービス:高精度特定計量器

事業の効果

汎用工具研削盤の導入により荷重伝達機構の先端エッジ部の鋭利性と表面仕上げ精度が向上し、高精度の荷重伝達機構が完成した。高精度特定計量器の試作モデルの開発に成功し、特級基準分銅や分銅校正用質量コンパレータなどで精度を検査した上で、国立研究開発法人産業技術総合研究所へ型式承認を申請した。2018年に承認を得て、その後大手企業から受注があり、当初の目標には達したと言える。今後はさらに知名度と精度を高めていく予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    新しさ・高付加価値国内初の高精度特定計量器の型式承認を取得し、電子式より精度の高いメカ式計量器を国内で唯一製造していると書かれている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性電子式より精度が高いメカ式計量器を国内で唯一製造し、ユーザー個別対応やリピート率の高さが強みとして示されている。外部環境の記述は少ない。
  • 4
    課題の認識と解決市場の要求が年々高まり、型式承認取得が急務と課題を認識したうえで、型式承認取得と大手企業からの受注という成果が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標高付加価値化や賃上げの目標値は示されていない。受注や知名度向上の記述はあるが数値目標はない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来、計量器の精度向上を目標に商品開発を続けてきたとあり、高精度特定計量器の開発は一貫した流れに見える。ただし経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    電子式より精度が高いメカ式計量器を国内で唯一製造し、ユーザー個別対応やリピート率の高さが強みとして示されている。外部環境の記述は少ない。

  • 課題の認識と解決4

    市場の要求が年々高まり、型式承認取得が急務と課題を認識したうえで、型式承認取得と大手企業からの受注という成果が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高付加価値化や賃上げの目標値は示されていない。受注や知名度向上の記述はあるが数値目標はない。

  • 事業を進める体制3

    従業員6名の小規模体制であることと、導入設備を使い開発から型式承認まで進めた実績が書かれている。体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客は高価な材料を使う大手企業で、微かな計量の狂いが大損失につながるため高精度が求められると、ターゲットとニーズが明確。

  • 事業化までの道筋3

    選定・発注・導入・設置・性能検査の順序や、外注部品の内作体制を整える方針が書かれている。スケジュールの詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性5.0
  • 新しさ・高付加価値5

    国内初の高精度特定計量器の型式承認を取得し、電子式より精度の高いメカ式計量器を国内で唯一製造していると書かれている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    特定計量器が取引の公正に関わる点は触れられているが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値額の増加や生産性向上の数値は示されていない。受注獲得の記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    適正計量・適正取引への対応をうたっているが、市場成長や日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    香川県高松市の企業であることは分かるが、地域特性を活かした雇用や地域経済への貢献の記述は乏しい。

今後の展望

さらに知名度と精度を高めていく予定。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。