ものづくり補助金平成28年度製造業長崎県

椿オイル生産効率化によるOEM受注体制の確立と競争力強化

有限会社タテイシ

成果歩留率 1倍→1.5倍

この事例のポイント

  • 椿オイルは製造に手間と時間がかかり、増産ができない状況だった。
  • 補助事業では、昔ながらの原理にこだわった電動搾油機を導入した。
  • 歩留率 1倍→1.5倍。電動搾油機の導入により、にごりの少ない油が得られ、搾油時間が短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社タテイシ
所在地長崎県 五島市
業種その他の製造業
技術分野製造環境,機械制御
従業員数7人
資本金300万円
設立1958年

事業の背景

1958年にLPガス販売業として創業した。五島が国内トップの椿の自生地であることから、地域の活性化を図るため、2015年に五島で初めて化粧品製造工場の許可を取得し、椿オイルの製造・販売に取り組んでいる。椿オイル、石鹸、オイルバームを展開する「恋するつばきシリーズ」は、天然素材にこだわった洗練されたパッケージで若い女性に好評を得ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力椿オイルは製造に手間と時間がかかり、増産ができない状況だった。
  • コスト・採算品質を維持しながら生産コストを削減し、市場での競争力を強化することが課題だった。
  • 品質・精度搾ったオイルは劣化が早いため、品質保持のために保管方法を検討する必要があった。

やったこと

補助事業では、昔ながらの原理にこだわった電動搾油機を導入した。搾油の前に粉砕機で種の殻を壊す工程を加えたことで、搾油できるオイルの量が増えた。搾ったオイルの保管には、気密性を重視した設計の新たな保冷庫を設置し、大量のオイルを新鮮な状態に保ったまま保管できるようにした。

事業の効果

  • 歩留率 1倍→1.5倍
  • 1日あたりの搾油量 1倍→2.4倍

電動搾油機の導入により、にごりの少ない油が得られ、搾油時間が短縮された。粉砕工程の追加で搾油できる量が増え、歩留率と1日あたりの搾油量が大きく改善した。保冷庫により長期的な品質が安定し、自社ブランドの製品だけでなくOEM生産にも積極的に取り組める体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    付加価値・賃上げの目標歩留率が従来比1.5倍、1日あたりの搾油量が従来比2.4倍と数字で目標達成が示されている。
  • 4
    課題の認識と解決増産できない、コストが高い、オイルが劣化しやすいという課題が明示され、搾油機と保冷庫でそれぞれ対応している。
  • 4
    費用対効果搾油量2.4倍、歩留率1.5倍と効果の数字があり、費用対効果を読み取れるが、投入額との比較はない。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋今後の展望として販路拡大や海外進出が挙げられるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    LPガス販売から椿を活かした化粧品製造へ展開した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    天然素材や洗練されたパッケージで若い女性に好評という強みはうかがえるが、市場動向との関係は詳しく書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    増産できない、コストが高い、オイルが劣化しやすいという課題が明示され、搾油機と保冷庫でそれぞれ対応している。

事業の実現可能性3.3
  • 付加価値・賃上げの目標5

    歩留率が従来比1.5倍、1日あたりの搾油量が従来比2.4倍と数字で目標達成が示されている。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    天然素材や洗練されたパッケージで若い女性に好評と書かれているが、ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として販路拡大や海外進出が挙げられるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    椿オイルは一般的な普及品ではないが、高付加価値化や高価格化を図る記述は限定的で、具体性が薄い。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    五島の椿の自生地を活かして島の活性化を図るとあり、地域への波及がうかがえるが、雇用や経済効果の数字はない。

  • 費用対効果4

    搾油量2.4倍、歩留率1.5倍と効果の数字があり、費用対効果を読み取れるが、投入額との比較はない。

  • イノベーションへの貢献2

    地域の椿を活かす取組はうかがえるが、先端的なデジタル技術やビジネスモデルの記述はない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    五島の椿を活かした製品と買い取り価格の引き上げに触れ、地域の特性を活かした事業であることが読み取れる。

今後の展望

販路拡大に努め、従業員の常時雇用を目指す。コロナの影響で中断している海外進出も再度挑戦したい。島の椿の量を減らさないよう、買い取り価格を上げる取り組みも進めたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。