ものづくり補助金平成28年度卸売業、小売業長崎県

新焙煎機による顧客の細やかな焙煎ニーズへの対応強化

佐世保コーヒーステーション牛島有限会社

成果焙煎時間が短縮でき、光熱費が30%削減できた。

この事例のポイント

  • これまでの焙煎機は10kg以上しか対応できず、小ロットの注文は断らざるを得なかった。
  • 新焙煎機(スマートロースター)を導入した。
  • 焙煎時間が短縮でき、光熱費が30%削減できた。熱風方式の新焙煎機により豆の芯まで均等に熱が伝わるようになり、煎りムラや焦げ付きが減って品質が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名佐世保コーヒーステーション牛島有限会社
所在地長崎県 佐世保市
業種飲食料品卸売業
従業員数3人
資本金300万円
設立1991年

事業の背景

平成3年創業のコーヒー豆卸売業者である。輸入業者を通じて世界各国から約30種類の質の高い生豆を仕入れており、取扱品種の多さは県内トップクラスを誇る。佐世保市内のチェーン店を除くカフェ・喫茶店への卸売では50%超のシェアを有し、平成28年には飲食事業を開始して消費者ニーズを販売に活かしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力これまでの焙煎機は10kg以上しか対応できず、小ロットの注文は断らざるを得なかった。
  • 集客・繁閑オリジナルブレンドの注文に個別対応できず、在庫の焙煎済み豆のブレンドで対応していた。
  • 品質・精度焙煎機がデータ化に対応しておらず、経験や感覚に頼った焙煎を行っていたため廃棄ロスが生じ、味の再現性も高くなかった。
  • 人手・技能焙煎の数値データが取れないため、高い焙煎技術をマニュアル化して継承することができなかった。

やったこと

新焙煎機(スマートロースター)を導入した。県内初の導入である。これまで熱量と時間を顧客ごとにノートに記録していたが、導入後は熱量、温度、時間をデータベースに蓄積し、焙煎技術を継承できるようにした。熱風方式のため短時間で豆の芯まで均等に熱が伝わり、従来あった煎りムラや表面の焦げ付きが解消されて品質が向上した。少量焙煎が可能になったことで顧客の小ロットのニーズに対応でき、焙煎時間も短くなったため光熱費を削減できた。

  • 加工機新焙煎機スマートロースター

事業の効果

  • 焙煎時間が短縮でき、光熱費が30%削減できた。

熱風方式の新焙煎機により豆の芯まで均等に熱が伝わるようになり、煎りムラや焦げ付きが減って品質が向上した。焙煎時間が短くなり、光熱費を30%削減できた。焙煎データを蓄積できるようになったため、焙煎技術を継承できるようになった。少量焙煎が可能になり、小ロットの注文やオリジナルブレンドにも対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県内トップクラスの品種数(約30種)や佐世保のカフェ・喫茶店向け卸売で50%超のシェアを持つことが具体的に示されている。
  • 4
    課題の認識と解決小ロット注文を断らざるを得ない課題や廃棄ロスを具体的に挙げ、新焙煎機で少量焙煎を可能にした解決策が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け顧客ごとの焙煎ニーズや好みに合わせた味わいの提供、少量焙煎による多品目ラインナップが具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員数3名との記載はあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については触れられていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    平成3年創業の卸売業で、飲食事業開始や顧客ニーズへの対応という流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内トップクラスの品種数(約30種)や佐世保のカフェ・喫茶店向け卸売で50%超のシェアを持つことが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    小ロット注文を断らざるを得ない課題や廃棄ロスを具体的に挙げ、新焙煎機で少量焙煎を可能にした解決策が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    光熱費30%削減という数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数3名との記載はあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力については触れられていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ごとの焙煎ニーズや好みに合わせた味わいの提供、少量焙煎による多品目ラインナップが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として多品目化やファン拡大が書かれるが、遂行方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    県内初の導入でデータ管理できる焙煎機という特徴はあるが、ジャンルの普及度や高価格化の水準は明記されていない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の喫茶店向け卸売の役割は触れられているが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由は明記されていない。

  • 費用対効果4

    光熱費30%削減や焙煎時間の短縮(12〜15分)など、投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    熱風焙煎機のデータベース化による技術継承は取り組みとして読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    佐世保市内での卸売やシェアなど地域での役割はうかがえるが、雇用創出や地域成長への寄与は具体的に書かれていない。

今後の展望

少量焙煎ができるようになったことで多種多品目のコーヒーをラインナップできるようになった。今後はコーヒーを飲まない人にも、それぞれの好みに合った味わいを見つけてもらう機会を提供し、コーヒーファンを増やしていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。