ものづくり補助金平成28年度製造業沖縄県

大口径硬質ポリ塩化ビニル管の生産

沖水化成株式会社

この事例のポイント

  • 大口径(Φ250~Φ300㎜)の塩ビ管を製造する設備がなく、大型工事への参入を見送らざるを得なかった。
  • 大口径(Φ250~Φ300㎜)の硬質ポリ塩化ビニル管の生産を目指し、機械装置を導入した。
  • 県内で大口径塩ビ管を生産できるようになり、本土大手メーカー品と比べて低価格で提供できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名沖水化成株式会社
所在地沖縄県 沖縄市
業種プラスチック製品製造業
技術分野立体造形
従業員数30人
資本金2,410万円
設立1965年

事業の背景

当社は昭和40年に浦添市伊祖で硬質塩化ビニル管の製造販売を目的に設立され、平成5年に中城湾港工業地域へ工場を移転した。以来、塩ビ管およびポリエチレン管を製造し、用途に応じて10種以上の塩ビ管を生産しているが、これまで製造できたのは最大Φ200㎜の口径管に限られていた。大口径塩ビ管は畑地灌漑事業や大型複合施設の公共インフラ設備に大量に使われる一方、県内に生産拠点がなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大口径(Φ250~Φ300㎜)の塩ビ管を製造する設備がなく、大型工事への参入を見送らざるを得なかった。
  • コスト・採算県内では大口径塩ビ管が生産されておらず、本土大手メーカー品が採用されてきたため、輸送コストがかかっていた。

やったこと

大口径(Φ250~Φ300㎜)の硬質ポリ塩化ビニル管の生産を目指し、機械装置を導入した。押出条件を確立するための押出試験を行い、樹脂温度および押出速度等の設定条件を確立した。その後、JIS認証取得に向けて取り組み、JIS規格(JIS K6741)を取得した。JIS規格認証までの間は、大手業者や各種団体に大口径塩ビ管の採用や県産品使用の要請を積極的に行った。

金型金型
その他冷却水槽
加工機引取機
加工機切断機
加工機排出機
加工機受口加工機

新しい製品・サービス:方形のパイプ、カラーパイプ、塩ビ管を活用した水耕栽培用器材(開発中)

事業の効果

県内で大口径塩ビ管を生産できるようになり、本土大手メーカー品と比べて低価格で提供できるようになった。県産品優先使用などの施策もあって大型公共工事への参入が可能になった。大口径塩ビ管の受注をきっかけに、これまで受注できなかった物件の注文が増え、塩ビ管や給排水管関連商品との一括購入も増えて相乗効果が生まれている。大口径塩ビ管の生産量拡大にともない、新製品開発にも力が入るようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去から塩ビ管製造を続けてきた事業の延長で、大口径管の製造が課題として位置付けられている。経営戦略上の明確な位置付けは読み取れるが、戦略文書の記載は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内で大口径塩ビ管が生産されず本土大手メーカー品が採用されていた点と、県内生産で低価格提供できる点が示されており、強み・外部環境の関係が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    大口径(Φ250~Φ300㎜)の製造設備がなく大型工事への参入を見送っていた課題が明示され、その解決として設備導入した経緯が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の増加率や賃上げの目標値は記載がなく、経営力向上や待遇改善への言及にとどまる。

  • 事業を進める体制2

    設立から52年の製造実績や認定工場であることはうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大口径塩ビ管が畑地灌漑事業や大型複合施設で大量に使用されている需要と、県産品優先使用の施策が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    JIS認証取得に向けて押出試験や性能試験を繰り返す手順が示されているが、今後の中長期スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    大口径塩ビ管は県内で未生産だったとあり、同分野での希少性はうかがえるが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    公共インフラ設備や畑地灌漑、県産品優先使用による県内生産の意義は読み取れるが、雇用や波及効果の数値は薄い。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されておらず、受注増や相乗効果の記述にとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は記載がなく、リサイクル品の活用や水耕栽培器材の開発にわずかに触れるのみである。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    沖縄県内での県産品生産と地域の大型公共工事参入が示され、地域の特性を活かした事業であることがうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

農業の灌漑用給排水管の設置や、老朽化した下水管の取替え等に積極的に取り組んでいく。リサイクル品の活用と用途の拡大にも努める。塩ビ管を活用した水耕栽培用器材を開発中で、塩ビの特徴を活かした製品開発に力を注いでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。