ものづくり補助金平成29年度製造業宮城県

チタン合金、ニッケル合金に代表される高機能金属材料の高精度加工技術の開発と生産性向上

プラスエンジニアリング株式会社

この事例のポイント

  • 複合加工機の生産性改善の障害となる加工プログラム作成時間と段取り時間が課題だった。
  • 旋盤加工とフライス加工の両方を1台でできる複合加工機を、当社の知見を基にした特殊仕様を盛り込んでメーカーと共同開発して導入した。
  • チタン合金・ニッケル合金の高精度複合加工が可能になり、これまで採用を断念していた顧客の需要に応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名プラスエンジニアリング株式会社
所在地宮城県 村田町
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数100人

事業の背景

日本のものづくりを支える精密機械加工部品を造っており、最終製品ではなく製品を量産する設備に使われる装置部品や金型部品が全体の9割を占めている。年間に受注する1万8千件は全てお客様ごとの特注品である。チタン合金・ニッケル合金の精密加工分野は需要が見込まれる一方、極めて困難と考えられており採用を断念している顧客も多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力複合加工機の生産性改善の障害となる加工プログラム作成時間と段取り時間が課題だった。
  • 品質・精度チタン合金・ニッケル合金加工時の「構成刃先」問題を解消する最適なクーラント圧力と切削工具の選定が課題だった。
  • 人手・技能高精度複雑形状加工条件の確立が課題だった。

やったこと

旋盤加工とフライス加工の両方を1台でできる複合加工機を、当社の知見を基にした特殊仕様を盛り込んでメーカーと共同開発して導入した。チタン合金・ニッケル合金の高精度複合加工を可能にした。設備導入では工具なども含め、メーカーとの細かい仕様のやりとりに苦労した。

加工機複合加工機(旋盤・フライス加工が1台でできる、特殊仕様)

事業の効果

チタン合金・ニッケル合金の高精度複合加工が可能になり、これまで採用を断念していた顧客の需要に応えられるようになった。今後は試作品市場への参入や既存・新規顧客開拓を進める予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の精密加工・特注品の強みを背景に、チタン・ニッケル合金分野へ参入する方針が読み取れる。過去の取組との連続性は具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    試作品市場の需要増を見込み、高精度複合加工を強みとして参入すると書かれ、市場動向と自社の技術力が結びついている。

  • 課題の認識と解決3

    加工プログラム作成時間、段取り時間、構成刃先問題などの課題が挙げられ、解決に向けた設備導入が書かれている。ただし高付加価値化の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    技能士集団や国家技能検定への挑戦に触れるが、補助事業の遂行体制として具体的に述べられてはいない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    極めて困難とされる高精度多品種小ロット加工に応える点、顧客の本当の需要を捉える営業姿勢が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    営業強化、展示会、メールマガジンなどの普及策は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    チタン・ニッケル合金の高精度複雑形状加工は採用を断念する顧客も多いと書かれ、高水準の高付加価値化を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    日本のものづくりを支える精密部品を造っていると書かれるが、経済波及や雇用創出への言及は乏しい。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    複合加工機の導入は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は具体的に述べられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    航空・宇宙等で需要が見込まれる高機能金属材料分野への参入がうかがえるが、構造転換との関連は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    宮城県の事業所で取り組むと書かれるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後の事業化に向けて営業・広報活動、既存・新規顧客開拓に力を入れ、今後需要が高まると予想される試作品市場へ参入していく予定である。

事業者の声

顧客からの要求の表面的な部分だけではなく、なぜそういった要求が発生したのか、その因果関係まで深堀りして、お客様の本当の需要を捉え、満足していただけるものを納品する営業を大事にしています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。