ものづくり補助金平成29年度製造業山形県

高機能自動外観検査装置導入によるディスクリート基板の検査精度向上及び検査工程の効率化

株式会社協同電子工業

成果虚報の発生率が5〜15%に改善された。

この事例のポイント

  • ディスクリート基板の品質安定化が課題となっている。
  • 最新の高機能自動外観検査装置を導入し、人手による目視検査項目を自動検査化した。
  • 虚報の発生率が5〜15%に改善された。複数の検査方式の組み合わせにより、困難だった極性確認が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社協同電子工業
所在地山形県 鶴岡市
業種電気機械器具製造業
技術分野接合・実装
従業員数206人
資本金843万円
設立1987年

事業の背景

当社はプリント基板加工技術を持ち、ディスクリート基板の品質安定化と短納期化を課題としていた。部品実装やはんだ付けは人手作業で、はんだ付け工法の技術革新も見込めないため、不良率の改善が難しい状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ディスクリート基板の品質安定化が課題となっている。
  • 人手・技能部品実装やはんだ付けが人による作業のため、不良率の改善が容易でない。
  • 生産能力人手による目視検査の工数削減が必要となっている。
  • 納期・工程短納期化が課題となっている。

やったこと

最新の高機能自動外観検査装置を導入し、人手による目視検査項目を自動検査化した。これにより出荷品質の向上・安定化と目視検査工数の削減が可能かを検証した。導入後は複数の検査方式を組み合わせて検査を行い、3次元計測、斜視カメラによる部品側面の確認も行った。

検査測定高機能自動外観検査装置

事業の効果

  • 虚報の発生率が5〜15%に改善された。
  • 検査時間が約1/3に短縮された。
  • 計画した5年後には2倍を上回る実績で推移している。

複数の検査方式の組み合わせにより、困難だった極性確認が可能になった。3次元計測によりICリードの浮きやはんだフィレットの確認ができるようになった。虚報率が改善され、経験の少ない検査員でも運用できるようになった。検査時間が短縮されボトルネック工程の解消につながり、売上も計画した5年後に2倍を上回っている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    接合部診断・検査技術の向上を推進すると記載があるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や顧客動向、自社の強み・弱みへの言及がなく、競争優位性の根拠は事例文から読み取れません。

  • 課題の認識と解決4

    不良率改善の困難さや短納期化が課題と明示され、検査時間が約1/3に短縮されたなど効果も数字で示されています。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    5年後に売上2倍超の実績という数字はあるが、高付加価値化や賃上げの目標値は書かれていません。

  • 事業を進める体制3

    従業員206名との記載があり、経験の少ない検査員でも運用可能になったとあるが、事業遂行体制の詳細は薄いです。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    受注拡大と新規顧客獲得を目指すとし、QRコード自動認識の取引先への訴求を挙げるが、顧客ターゲットの整理は薄いです。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として生産品目の移行促進や虚報率の安定化を挙げているが、スケジュールや解決方法の具体性は薄いです。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高解像度カメラや3次元計測の導入は示されるが、業界での普及度や高価格化の水準は書かれていません。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域社会の未来創造への貢献が一般的に述べられるだけで、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は薄いです。

  • 費用対効果3

    検査時間が約1/3、虚報率5〜15%と効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値の数値は書かれていません。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元計測や高解像度カメラ、QRコードの自動認識記録など、先端的なデジタル技術の活用が具体的に読み取れます。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    日々開発が進む業界への対応とあるが、日本経済の構造転換に資する分野進出の記述は薄いです。

  • 地域経済への波及2

    鶴岡市の所在地と地域社会への貢献が述べられるが、地域特性を活かした高付加価値や雇用創出は書かれていません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

旧来の外観検査機を使う生産品目も本事業の装置へ移行を促進する。虚報率の安定化により検査時間をさらに短縮し、生産性向上につなげる。QRコード・バーコードの自動認識と検査画像の記録機能を取引先に訴求し、受注拡大を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。