ものづくり補助金平成29年度製造業福島県

表面処理改質装置導入による、工程改善と品質安定化による付加価値創出と販路拡大事業

株式会社ケイ・エス・エム

成果金型事業では従来までの仕上げ作業時間を約50%削減できた。

この事例のポイント

  • プラスチック製品成形用の金型製造を軸とする事業で受注が増え、一部の製造を外部に委託する割合が増えていた。
  • 金型事業と医療機器事業のそれぞれで、従来の手仕上げ工程と新規導入設備を使った仕上げ工程を比較した。
  • 金型事業では従来までの仕上げ作業時間を約50%削減できた。金型事業では仕上げ作業時間を約50%削減でき、熟練作業者でなくても入社間もない社員が作業時間を削減できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ケイ・エス・エム
所在地福島県 郡山市
業種生産用機械器具製造業
技術分野表面処理,表面処理
従業員数13人
資本金3,000万円
設立1995年

事業の背景

当社はプラスチック製品成形用の金型製造を軸に事業を行っており、受注の増加に伴い一部の製造を外部へ委託することが増えていた。顧客からは品質を落とさずコストを圧縮し、短期間納期を実現する要望があり、市場のトレンドもそれを求めていた。その中で売上増加、営業利益率改善、労働生産性改善への早急な対応が必要だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力プラスチック製品成形用の金型製造を軸とする事業で受注が増え、一部の製造を外部に委託する割合が増えていた。
  • コスト・採算内製の表面仕上げ工程は原価率が高く、営業利益率と労働生産性の改善が必要だった。
  • 品質・精度顧客から品質を落とさずにコストを圧縮し、短期間納期を実現する要望があった。

やったこと

金型事業と医療機器事業のそれぞれで、従来の手仕上げ工程と新規導入設備を使った仕上げ工程を比較した。従来の手仕上げのみの作業時間に対して、設備による機械化と手仕上げの複合工程での作業時間を検証し、高品質化の検証も行った。導入したイエプコ表面改質装置により、内製の表面仕上げ工程の機械化を進めた。

その他イエプコ表面改質装置

事業の効果

  • 金型事業では従来までの仕上げ作業時間を約50%削減できた。

金型事業では仕上げ作業時間を約50%削減でき、熟練作業者でなくても入社間もない社員が作業時間を削減できるようになった。これにより多能工化が進み、社内製造原価の低減につながっている。医療機器事業では従来外注していた表面処理を内製化できるようになった。機械化した仕上げ工程は従来品に比べ面粗度の高精度化が検証されており、微細な部品や機器への展開を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    金型製造を軸に受注増加への対応として外注から内製へ展開したとあるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    顧客要望と市場トレンドとして品質維持・コスト圧縮・短納期が挙げられているが、自社の強み・弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    課題として原価率の高さ、外注依存、営業利益率改善が挙げられ、表面仕上げの機械化で対応する方針が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    金型事業で仕上げ作業時間を約50%削減できたと数字で示され、営業利益率や労働生産性の改善目標も掲げられている。

  • 事業を進める体制2

    多能工社員の育成や入社間もない社員でも作業できた点はうかがえるが、補助事業の遂行体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客要望として品質とコスト、短納期が挙げられ、面粗度向上による微細部品への展開も書かれているが、ターゲットは明確でない。

  • 事業化までの道筋3

    表面処理の内製化や微細部品・医療機器への展開を今後の方針として示しているが、スケジュールや課題解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    面粗度を従来品より高精度化できた検証結果はあるが、同分野での高付加価値化・高価格化の位置づけは明示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器や手術機器の販路拡大が挙げられているが、雇用創出や波及効果の記載は読み取れない。

  • 費用対効果3

    作業時間50%削減と多能工化による製造原価低減が書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    地域・諸外国の企業と連携した一貫生産や表面処理提案がうかがえるが、デジタル技術の活用は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    福島県郡山市の地域企業であることは分かるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

医療機器の機能向上と手術機器事業の販路拡大を図る。仕上げ作業時間の削減は今後の取り組みで達成できると考えており、社内製造効率の改善と多能工技術者の育成を行い、売上額の増額と社内製造原価の低減を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。