ものづくり補助金平成29年度製造業東京都

最新型マシニングセンタ導入と独自成形技術の活用によるプロセス全体の効率化と高機能製品の提供

株式会社KDA

成果工程数(リードタイム) 15工程→8工程

この事例のポイント

  • ユーザーからの更なる短納期ニーズに対応する必要があった。
  • 車載用コネクタの機能部品(ピン)のフープめっき工程で使う樹脂製治具の製造工程を改善するため、設備を導入した。
  • 工程数(リードタイム) 15工程→8工程。設備導入により、従来2台を使っていた部品を1台で製造できるようになり、作業時間は従来比6割減を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社KDA
所在地東京都 大田区
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野精密加工
従業員数45人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

昭和44年に大田区で設立され、樹脂加工業を主業務としてきた。平成元年にファインセラミックス部門を拡充し、平成15年にはセラミックス製の小型ねじの製造販売を国内外に先駆けて始めた。ハイブリッド車や電気自動車の普及で車載用コネクタの需要が拡大し、市場からの短納期ニーズも強まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程ユーザーからの更なる短納期ニーズに対応する必要があった。
  • 生産能力従来は旋盤とマシニングの2台を使い分けて部品を製造していた。

やったこと

車載用コネクタの機能部品(ピン)のフープめっき工程で使う樹脂製治具の製造工程を改善するため、設備を導入した。フープめっきで使うドラム型フレームの核となるドラム治具の製造を当社が担っている。導入したのは旋盤機能付き5軸マシニングセンタ(DMG森精機社製 DMU65FD MONOBLOK)である。これにより、従来2台で製造していた部品を1台で製造できるようになった。

加工機旋盤機能付き5軸マシニングセンタ(DMG森精機社製 DMU65FD MONOBLOK)

新しい製品・サービス:銅線を送るための滑車部品

事業の効果

  • 工程数(リードタイム) 15工程→8工程

設備導入により、従来2台を使っていた部品を1台で製造できるようになり、作業時間は従来比6割減を達成した。プロセス全体の効率化により、従前の品質を確保したまま15工程から8工程へリードタイムが短縮され、短納期を実現した。また、本事業で習得したノウハウを活かし、毛髪より細い銅線を通すミクロンの傷も許されない滑車型部品を開発して新たな市場開拓に成功した。独自成形の樹脂材による提案は事業期間中には採用されなかった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    光造形や独自工法の自社開発など技術の蓄積は読めるが、経営戦略上の位置づけは事例に明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    車載用コネクタ需要の拡大と短納期ニーズへの対応は書かれ、強みとして樹脂・セラミックス両加工が挙げられている。外部環境の分析は簡潔。

  • 課題の認識と解決4

    短納期ニーズへの対応のため5軸マシニングを導入し、15工程から8工程へのリードタイム短縮と作業時間6割減が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間6割減の成果は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員45人規模と若手育成への言及はあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    車載用コネクタのピン製造向けドラム治具を担うという対象と、短納期が選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の成果と今後の展望は述べられるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    セラミックス小型ねじや独自成形など高付加価値分野を扱うが、普及度や高価格化の水準は数値で示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    車載用コネクタや電動化の需要拡大に触れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    2台を1台に集約し作業時間6割減とあるが、補助金額に対する付加価値増加の試算は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    5軸加工機の活用は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の具体的記述は限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    電動化に伴う車載用部品の需要拡大に触れ、成長分野への進出がうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    大田区で創業し東京工場を新設したことは書かれるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は弱い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

令和2年に稼働を開始した本社工場は住宅街に立地するため、周囲の理解を得た上で、今後24時間連続稼働できる体制を整えていく予定である。また、新たな挑戦を続ける若手の育成に力を入れている。

事業者の声

樹脂とセラミックスの両方を加工できることが当社の強みだと思います。特にセラミックスでは、削らないものだけを作っており、小さなねじも、焼結による寸法の縮小を計算して成形しています。現在、ホームページの内容拡充を進めており、私たちのノウハウをもっと多くの人に知ってもらい、教科書のように使ってもらいたいと考えています。正しい情報発信により、日本のものづくりを盛り上げていきたいです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。