ものづくり補助金平成29年度製造業福井県

食の安全・安心に対応するため、ペーパーレスろ過装置の導入

合名会社河原酢造

成果従来は1日2〜3時間かけて目視で流量を調整していた。ペーパーレス化後は制御により半自動化され、人的コストが減少した。

この事例のポイント

  • ろ過ペーパーの目づまりを目視で確認しながら流量バルブを調整しており、目づまりによって濁りが発生する懸念があった。
  • 発酵の終わった酢をタンクから装置へ送り、自然由来のろ過剤を使って透明にする工程を、従来のペーパーろ過方式からペーパーレスろ過方式へ変更した。
  • 従来は1日2〜3時間かけて目視で流量を調整していた。ペーパーレス化後は制御により半自動化され、人的コストが減少した。ろ過工程の半自動化により人的コストが減少し、ろ過ペーパー交換時の商品ロスやろ過助剤などの消耗品も減ってコスト削減につな…

事業者のプロフィール

事業者名合名会社河原酢造
所在地福井県 大野市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数3人
資本金1,000万円
設立1930年

事業の背景

創業1823年の酢造会社で、米だけを原料に酒をつくり、その酒を静置発酵させる伝統製法で食酢を生産している。原料は国産有機米・特別栽培米に限定し、約1/3は自社栽培で有機認証を取得している。国内外から引き合いが強く、これまで生産能力上限のフル生産で対応してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ろ過ペーパーの目づまりを目視で確認しながら流量バルブを調整しており、目づまりによって濁りが発生する懸念があった。
  • コスト・採算一定量ごとのペーパー交換の際に、装置内のペーパー分を廃棄しなければならず、商品ロスが生じていた。
  • 人手・技能ろ過工程の調整に1日2〜3時間を要しており、労働力の負担が大きかった。
  • 集客・繁閑欧米向け商品についてHACCP対応の強化が求められており、製造工程の見直しが必要になっていた。

やったこと

発酵の終わった酢をタンクから装置へ送り、自然由来のろ過剤を使って透明にする工程を、従来のペーパーろ過方式からペーパーレスろ過方式へ変更した。送液の切り替えを自動化し、ろ過工程を制御して半自動化した。ペーパーレスろ過装置はHACCPに対応しており、ろ過性能の安定化と製品の品質向上を図った。

事業の効果

  • 従来は1日2〜3時間かけて目視で流量を調整していた。ペーパーレス化後は制御により半自動化され、人的コストが減少した。

ろ過工程の半自動化により人的コストが減少し、ろ過ペーパー交換時の商品ロスやろ過助剤などの消耗品も減ってコスト削減につながった。ろ過性能が安定して品質が向上し、HACCPなどの衛生基準を満たしてブランド価値が高まり、国際的な競争力も高まった。労働力に余裕が生まれたため、調味酢などの商品開発に取り組む予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性200年の酢造歴と伝統製法を守ってきた経緯が書かれ、HACCP対応のため製造工程を見直すと決めた流れが一貫している。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性欧米からの引き合いが強く生産能力上限のフル生産で対応してきたと書かれ、有機米使用など希少性が強みとして読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決目づまりによる濁りの懸念とペーパー交換時の廃棄という課題を認識し、ペーパーレス化で解決したと具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額の年平均成長率などの目標値は書かれておらず、品質向上とブランド価値向上が期待されるとの記述にとどまる。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    200年の酢造歴と伝統製法を守ってきた経緯が書かれ、HACCP対応のため製造工程を見直すと決めた流れが一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    欧米からの引き合いが強く生産能力上限のフル生産で対応してきたと書かれ、有機米使用など希少性が強みとして読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    目づまりによる濁りの懸念とペーパー交換時の廃棄という課題を認識し、ペーパーレス化で解決したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の年平均成長率などの目標値は書かれておらず、品質向上とブランド価値向上が期待されるとの記述にとどまる。

  • 事業を進める体制2

    従業員3名の体制は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    欧米からの引き合いや有機純米酢の風味、HACCP対応によるブランド価値の向上など、選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    調味酢などの商品開発を2021年から進める予定とあるが、遂行方法やスケジュールの詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    静置発酵で90日ほどかける伝統製法と有機純米酢という希少性が書かれ、高水準の高付加価値化を図っていることがうかがえる。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    国産有機米の自社栽培や地域ブランド向上の記述はあるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    人的コスト減少やろ過助剤・ペーパー使用量の削減が書かれ効果は読み取れるが、補助金投入額に対する数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    福井県大野市の老舗が伝統製法で高付加価値の食酢を世界へ展開すると書かれ、地域の特性を活かした事業であることが読み取れる。

今後の展望

今後は国際的な競争力も高まるため、日本を代表する調味料として世界的にさらなる飛躍が期待される。調味酢などの商品開発は2021年より取りかかる予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。