ものづくり補助金平成29年度製造業山梨県

超高速製材システムの導入による生産量の増大及び間伐材の利用促進

成果切削スピード 30m/分→60m/分

この事例のポイント

  • 現状のシステムでは製材スピードに限界があった。
  • 超高速製材が可能なNTB(新型帯鋸の高速製材)システムを導入した。
  • 切削スピード 30m/分→60m/分。製材スピードが従来の2倍になり、これまで困難だった間伐材と16cm程度の小径木の丸太も製材できるようになった。

事業者のプロフィール

所在地山梨県 山梨市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野材料製造プロセス
従業員数13人
設立1945年

事業の背景

飯島製材所は輸送用の木製パレットを主力に、木質ペレットや梱包木箱などを製造している。木製パレットは輸送用資材としてさまざまな業界で需要が安定している。一方で積載製品ごとにサイズが違うため多品種小ロットの対応が必要である。取引先は世界的な大企業から県内の中小企業までさまざまである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現状のシステムでは製材スピードに限界があった。
  • 人手・技能鋸の歯などを調整する目立て加工の技術継承ができていなかった。
  • 生産能力間伐材や小径木の丸太は製材が困難で、受け入れにくい原木があった。
  • 納期・工程多品種小ロットに応じるため、取引先の要求どおりのジャストインタイム供給が求められていた。

やったこと

超高速製材が可能なNTB(新型帯鋸の高速製材)システムを導入した。送材車の動力源を油圧走行から電気走行とし、新型帯鋸盤とした。切削スピードは従来の30m/分から60m/分へと2倍に上がった。目立て加工は自社で行い、機械での加工が困難だった作業の時間を大幅に削減した。遠隔操作も可能になり、作業者の安全性も改善した。

加工機NTB(新型帯鋸の高速製材)システム

事業の効果

  • 切削スピード 30m/分→60m/分
  • 製材スピードを従来の2倍にあげることができた

製材スピードが従来の2倍になり、これまで困難だった間伐材と16cm程度の小径木の丸太も製材できるようになった。作業の効率化により生産量が増大し、低コストで低質材を製材できるようになった。目立て加工時間も大幅に削減され、技術の継承も短い時間で可能になった。製材量の増加に伴い端材も増え、木質ペレットの生産量も増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成16年からFSC認証製品に取り組み、毎年審査を受けて認証を継続しており、木質ペレット製造も平成21年から開始と過去の取組の一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内でFSC認証パレットを製造するのは同社のみで、丸太から一貫加工できる強みと製材スピード2倍が他社との差別化につながると記載されている。

  • 課題の認識と解決4

    課題として製材スピードの限界、目立て加工技術の継承、間伐材の製材困難が挙げられ、NTBシステム導入で解決する流れが示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製材スピードが30m/分から60m/分へ2倍になると示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    熟練技術者の技術継承や目立て加工の課題に触れるが、補助事業を遂行する人材体制や事務処理能力の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    短納期やあらゆるサイズの注文、ジャストインタイム供給へのニーズに応える点と、県内一の木質ペレット生産量が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    新システム導入による課題解決の方法は示されるが、導入スケジュールや中長期の検証過程は記載されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    FSC認証パレットを県内で唯一製造する点は示されるが、ジャンルの普及度や高水準の高価格化についての具体的数字は少ない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    間伐材や小径木の利用促進、環境保護への取り組みがうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    製材スピードが2倍になり低コスト化したと書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NTBシステムによる製材の高速化はうかがえるが、先端デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山梨県内の立木購入から配送まで一貫し、県内一の木質ペレット生産量を持つ地域密着の事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

仕事をしていく上で、世の中の役に立つということはとても大事だと思うんです

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。