ものづくり補助金平成29年度製造業愛媛県

CAD制御による高度木材加工の簡素化と技術継承の為の最新機器導入

株式会社共栄木材

この事例のポイント

  • 熟練の三次元加工・墨付け作業ができる職人が年々減少している。
  • 墨付け機能付きの三次元木材加工機「マルチアングルカットソーLight」を導入した。
  • CADデータの再入力が不要になり、墨付けと三次元加工が機械化されて省力化された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社共栄木材
所在地愛媛県 愛媛県伊予市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野精密加工,立体造形
従業員数28人
資本金2,000万円
設立1997年

事業の背景

当社は木造建築のツーバイフォー工法で使うパネルを製作している。建設業界では人手不足を背景に、現場作業を減らして工場内作業を増やすことが求められている。ツーバイフォー工法は全国の木造住宅の約23%を占め、愛媛県内の平成30年前半期の新築住宅2,345戸のうち475戸(20.3%)がこの工法だった。当社の同時期の納品数は124戸で、県内シェアは26%である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能熟練の三次元加工・墨付け作業ができる職人が年々減少している。
  • 生産能力特殊な三次元加工と墨付けを手作業で行っており、多くの時間を要していた。
  • 品質・精度手作業による木材加工にはヒューマンエラーを生む素地があった。
  • 生産能力CADのデータを機械に向けて改めて入力する作業が必要だった。

やったこと

墨付け機能付きの三次元木材加工機「マルチアングルカットソーLight」を導入した。手作業で行っていた墨付けと三次元加工をCADデータによる機械加工に置き換えた。既存のCADデータと導入機を統合し、CAD/CAMのシステム化を実現した。これにより、パネル製作の特殊な三次元加工と墨付けを一つの流れで行えるようにした。

加工機墨付け・三次元カット機マルチアングルカットソー「Light(ライト)」

事業の効果

CADデータの再入力が不要になり、墨付けと三次元加工が機械化されて省力化された。経験の浅い従業員でも熟練工と同等の作業結果を得られ、短期間で技術の伝承ができるようになった。手作業によるヒューマンエラーの素地が無くなり、正確性と生産性が向上した。前工程と加工・墨付けが一つの流れになったことで、ムリ・ムダ・ムラを抑え、短納期にも寄与している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存CAD導入とツーバイフォーパネル製作の延長にある設備投資と読めるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内ツーバイフォーシェア26%、人手不足で現場作業減を求める業界要求など、外部環境と自社の強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練職人減少と手作業の課題を挙げ、CAD/CAM統合で課題を解決したと成果を示しているが、付加価値向上の数値は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    シェア26%から35%への目標は示されるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員28人、取締役による担当者記載があるが、補助事業の遂行体制の具体的な記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    県内の納品数124戸とツーバイフォー住宅の需要など、顧客と販路が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    導入後の課題解決内容は示されるが、スケジュールや中長期の検証過程は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    三次元加工と墨付けの機械化で差別化を図るとあるが、市場の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    建設業の人手不足への対応として工場作業化が求められると記すが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    ヒューマンエラー削減や省力化を挙げるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    CAD/CAMのシステム化により前工程と三次元加工・墨付けを一連の流れにしたと具体的に記されている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    木造住宅の工法シェアに触れるが、日本経済の構造転換への言及はほぼ読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    愛媛県内の住宅市場に根ざした事業と読めるが、地域雇用や成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はシステムの習熟度を高めて利益率を向上させ、県内シェアを26%から35%に広げることを目指す。

  • 目標:県内シェア 26%→35%

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。