ものづくり補助金平成24年度奈良県

いきいき・わくわく・夢ある段ボール製品開発プロジェクト

株式会社高木包装

成果新技術を活用した提案で売上を当初10〜20%程度、本格軌道に乗ってからは30〜50%程度、最終的には80〜100%を目標にしている。

この事例のポイント

  • 接着工程に手間がかかり、時間の経過とともに接合部分が劣化するという弱点があった。
  • LED-UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタを導入し、段ボールに直接リアルなプリントができるようにした。
  • 新技術を活用した提案で売上を当初10〜20%程度、本格軌道に乗ってからは30〜50%程度、最終的には80〜100%を目標にしている。段ボールに直接リアルで美しい印刷ができるようになり、デザイン性の高いパッケージを提案できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社高木包装
所在地奈良県 葛城市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野繊維加工
従業員数90人
資本金1,200万円
設立1972年

事業の背景

段ボール製造業は製造原価に占める原材料費率が非常に高い低付加価値な受注産業で、製品の差別化も困難である。規模の経済性を追求した合併・提携などの再編で大手による寡占化が進み、価格競争が激化している。段ボールケースを単なる運ぶための箱とみるだけでは大手の価格競争に耐えられないため、デザイン性のある商品でイメージ的な付加価値を高める必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力接着工程に手間がかかり、時間の経過とともに接合部分が劣化するという弱点があった。
  • 新製品・新技術既存の印刷した用紙を段ボール表面に貼り付けるデザイン表現では、接合部分が劣化するなどの課題があり、デザイン性のある商品開発に新たな設備が必要だった。
  • 納期・工程CADの近くに新型プリンタの設置スペースがなく、プリント後にカットのため別棟へ移動するなど一部工程が非効率になっていた。
  • コスト・採算量産ができず小ロット中心のため利益率が低くなっていた。

やったこと

LED-UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタを導入し、段ボールに直接リアルなプリントができるようにした。これにより別の紙に印刷して接着する工程がなくなり、プリントしてカットするだけの効率化を実現した。既存の段ボール製造技術と組み合わせ、夢のあるデザイン段ボール製品を開発した。プリンタ導入に伴い、工場内の動線確保のための工場拡大も検討している。

加工機LED-UV硬化フラットベッドインクジェットプリンタ

新しい製品・サービス:段ボールに直接印刷するデザイン段ボール製品(オリジナルデザインパッケージ、ラップアラウンドケース、什器やパネルなど)

事業の効果

  • 新技術を活用した提案で売上を当初10〜20%程度、本格軌道に乗ってからは30〜50%程度、最終的には80〜100%を目標にしている。

段ボールに直接リアルで美しい印刷ができるようになり、デザイン性の高いパッケージを提案できるようになった。接着工程がなくなり作業工程が短縮され、小口・小ロットにも対応できるようになった。この実績が顧客や市場に評価され、新規受注や新製品の販売・提案につながっている。地元ブランドのパッケージや什器なども手がけ、地域のブランドづくりにも貢献している。従来製法と比べてビジュアルなプレゼンテーションと製造工程の短縮が見込まれ、大学や行政、教育機関など新たな顧客開拓につながると期待している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の段ボール製造技術とデザイン室を活かし、デザイン段ボール製品へ広げる方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手との価格競争激化と付加価値による差別化の必要性が書かれ、近畿圏最大規模との記述もあるが、競争優位の根拠は限定的。

  • 課題の認識と解決4

    接着工程の時間ロスと接合部劣化という課題を明示し、プリンタ導入で工程短縮と小口対応につなげる構図が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    売上比率を当初10〜20%、本格化後30〜50%、最終80〜100%とする目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員の主体性や幸せなチーム作りへの言及はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    リアルな描写、ずれ・剥離の解消、新規受注や地元ブランド什器の実績など、顧客への価値と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    工場拡大の検討や今後の売上比率目標は示されるが、スケジュールや課題解決の具体的な手順は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    段ボールの差別化やデザイン性の高い製品を目指す点はうかがえるが、高水準の高価格化を示す数字は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域ブランドや地元百貨店・酒蔵への支援など地域貢献がうかがえるが、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    工程短縮や小口対応は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    LED-UV硬化フラットベッドプリンタの導入で段ボールへの直接印刷を実現し、工程を変える点は読み取れるが、サプライチェーン全体への波及は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地元ブランドのパッケージ支援や地域社会への貢献が書かれ、地域の特性を活かした事業であることがうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

新技術を活用した提案で売上を当初10〜20%程度、本格軌道に乗ってからは30〜50%程度、最終的には80〜100%を目標にしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。