ものづくり補助金平成29年度製造業静岡県

県内中小企業初となるカーボン部品の一貫生産体制構築による技術開発とコスト削減

株式会社新日本創研

成果納品までの期間 30日→15日

この事例のポイント

  • CFRP製品のカーボンプリプレグ成形を行う技術及び設備がなく、成形工程は外注に頼らざるを得なかった。
  • 御殿場市に専用工場を取得した。
  • 納品までの期間 30日→15日。成形工程を内製化したことで、型製造から成形までの一貫生産体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社新日本創研
所在地静岡県 浜松市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工,精密加工
資本金800万円
設立2012年

事業の背景

同社は鋳造型・検査治具等の製作が7割を占めていた。近年はCFRP成形のための型製造の受注が大幅に増加している。CFRPは自動車や二輪車部品を中心に普及し、小型部品にも使われるようになっており、市場規模は急拡大している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力CFRP製品のカーボンプリプレグ成形を行う技術及び設備がなく、成形工程は外注に頼らざるを得なかった。
  • 納期・工程型製作と製造が分業体制で、発注者・試作品製作会社・型製造会社の擦り合わせやシミュレーションを繰り返すため、納品までに平均30日を要していた。
  • 新製品・新技術熾烈な開発競争にあるメーカーから型から成形までの一貫生産を求められたが、成形工程を自社で担えず、メーカーと直接取引できなかった。

やったこと

御殿場市に専用工場を取得した。温度管理や表面処理等の技術力を蓄積し、硬化成形用オートクレーブを導入して、CFRP成形を含む生産ラインを構築した。成形工程を自社で担うため、技術者の育成を行った。オペレーションの定着を図るため教育訓練を行いながら、試作試験と品質評価を重ねた。その結果、型製造から成形までの一貫生産体制を達成した。

その他硬化成形用オートクレーブ

事業の効果

  • 納品までの期間 30日→15日

成形工程を内製化したことで、型製造から成形までの一貫生産体制が整った。納品までの期間は30日から15日に短縮できる見込みが確認された。導入直後に新規企業6社から受注を獲得した。メーカーと直接取引できるようになり、自社のステータス向上や実績・ノウハウの蓄積にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    木型・金型の製造と切削加工機・三次元測定機の導入で一貫生産を整えてきた経緯があり、CFRP型の内製化へ連続している。ただし経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    CFRP需要拡大と、メーカーから型から成形までの一貫生産の要請を受けた点が書かれ、自社のCFRP型設計力の評価も述べられている。

  • 課題の認識と解決4

    成形を外注していたため納品まで平均30日を要した課題を示し、一貫生産で15日に短縮する方針が書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    納品までの日数を平均30日から15日に短縮する具体的な目標が数字で示されている。導入直後に新規企業6社から受注を獲得した実績もある。

  • 事業を進める体制3

    技術者の育成や教育訓練を行ったと書かれているが、人員数や体制の具体的な内容は示されていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    メーカーが求める短納期とコストに対応できる点は書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由は具体的に整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    専用工場取得、オートクレーブ導入、試作試験と品質評価を重ねた流れは書かれているが、スケジュールの詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    CFRPは市場規模が急拡大している分野で、熱耐久の高い特殊型を設計・製作できる技術を持つ点が書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    県内中小企業初のカーボン部品一貫生産体制とされ、自動車や航空機など産業用途の拡大に触れているが、波及効果や雇用の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    オートクレーブによる成形工程の内製化で、CFRPの一貫生産を実現した点は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    CFRPの市場拡大と新素材への展開が触れられているが、日本経済の構造転換に資するとまでは書かれていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後拡大するCFRP製品市場で、新たな取引の開拓と事業領域の拡大を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。