回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社千代田工業所
| 事業者名 | 株式会社千代田工業所 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府 豊中市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 精密加工,精密加工 |
| 従業員数 | 22人 |
| 資本金 | 3,500万円 |
| 設立 | 1969年 |
株式会社千代田工業所は豊中市で薄板精密板金加工を行い、0.3mm〜3.2mmの薄板をレーザー、パンチプレス、曲げ、溶接などで加工している。電子・通信機器、金銭機器、医療・理化学機器などの筐体やパネル、シャーシ、機構部品を、多品種少量で公差0.1mm前後の高い加工精度により製造してきた。顧客の品質要求が高まる中、成長分野と見込む半導体、医療・理化学機器の分野で高い溶接品質が求められるようになっていた。
抱えていた課題
やったこと
高品位な溶接を実現するため、ファイバーレーザー溶接機を導入した。従来の炭酸ガス(CO2)レーザー溶接機に比べ、溶接部分(ビード)が小さく、加工部周辺の焼けや歪みも少ない。ビードや焼けを研磨する2次加工をなくすことができ、溶接後にそのまま塗装やメッキの加工を施せる。レーザーを回転させるように照射して溶接部分に幅を持たせることも可能で、アルミなど熟練を要する素材の溶接も比較的容易に行える。あわせて、曲げ加工用の能力の高い60tプレスブレーキ2台を新たに導入し、工場全体の生産効率向上を図った。
ファイバーレーザー溶接機の導入により、溶接部分の仕上がり品質が高まり、溶接後の研磨などの2次加工工程をなくすことが可能になった。溶接後にそのまま塗装やメッキができるため、加工時間と工程の短縮にもつながる。アルミなど熟練が必要な素材も比較的容易に溶接できるようになった。品質と生産効率を追求した結果、医療・理化学機器などの新規取引が増え、売上高と営業利益も増加傾向にある。
新事業進出・ものづくり補助金
5Sや「考えるものづくり」を平成21年頃から継続し、その延長で溶接機を導入しており、過去の取組との一貫性が読み取れる。
薄板精密板金の多品種少量、公差0.1mm前後への対応を強みとし、半導体・医療・理化学機器という成長分野の顧客要求に応える構成になっている。
TIG溶接の歪みと2次加工の必要性という課題を認識し、ファイバーレーザー溶接機で2次加工工程の削減につなげる計画になっている。
付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、売上・営業利益が増加傾向とあるのみで目標の実現可能性は読み取りにくい。
現場中心の勉強会を毎月開き、技能検定受験支援や資格手当で社員の能力を高める体制があり、導入設備を運用する人材育成が見られる。
半導体・医療・理化学機器の顧客から高品質な溶接が求められており、需要の裏付けと選ばれる理由が具体的に示されている。
今後は自動化設備などの投資を継続し食品加工機械など新分野を目指すとあるが、スケジュールや課題解決方法の記述は薄い。
財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。
TIG溶接に比べ溶接部が小さく焼けや歪みが少ない高品位加工を武器に、新分野の高付加価値品を狙う点が読み取れる。
半導体・医療機器など成長分野の開拓と業容拡大を掲げ、新規取引の獲得を通じた地域産業への影響が想定される。
2次加工工程の短縮や生産効率の改善は述べられているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。
溶接機に搭載されたIoT機能に触れているが、サプライチェーン全体への貢献としての記述は弱い。
半導体・医療・理化学機器という成長分野への進出を目指しており、構造転換に資する方向性が読み取れる。
地域の特性や雇用創出への言及はなく、地域経済の牽引という観点の記述は薄い。
今後も自動化設備など生産効率化と品質向上につながる投資を継続し、食品加工機械など新たな分野の開拓を目指す。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
高性能デジタルマイクロスコープ(VHX5000)を導入し、基板単体試験工程で空調マイコンのプリント配線板のはんだ付けを検査する体制とした。
ブラザー工業(株)製のツール洗浄機能のあるコンパクトマシニングセンターを導入し、切粉を自動で除去できるようにした。
効果:不良率 0.34%→0.1%