ものづくり補助金平成29年度製造業大阪府

NCベンダ及び試験機導入によるばね試作品種の拡大および生産性の向上

有限会社春日出スプリング製作所

この事例のポイント

  • 量産の仕事は他社との差別化がしづらく、一時期に比べて利益を確保することも容易ではなくなっている。
  • ばねの荷重を測定する試験機を新たに導入し、試作品や設計業務の強化に用いた。
  • 試作や設計業務を強化する体制が整い、ばねの試作品を作る期間が短くなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社春日出スプリング製作所
所在地大阪府 大阪市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数5人
資本金470万円
設立1961年

事業の背景

約60年間、親子3代にわたりばねを製造してきた成形メーカーで、線材をらせん状に巻き、曲げやフック加工を行っている。主力製品は押しばね、引きばね、キックばね、板ばねなどのばね製品で、主な取引先は自動車部品メーカー、鉄道部品メーカー、ばねメーカーである。近年は量産の仕事の利益確保が難しくなり、ばねの設計や試作に力点を置いた営業活動を展開していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算量産の仕事は他社との差別化がしづらく、一時期に比べて利益を確保することも容易ではなくなっている。
  • 生産能力従来の依頼先が廃業したため、代わりに製造してほしいという要望が増えている。
  • 人手・技能簡単な曲げ加工も高度な技術を持つスタッフが手作業で担っており、試作や設計に力を注ぐ余裕が限られていた。

やったこと

ばねの荷重を測定する試験機を新たに導入し、試作品や設計業務の強化に用いた。併せて、曲げ部分の加工を自動化するNCベンダーを工場設備に加え、量産品への対応力を高めた。簡単な曲げ加工はNCベンダーで処理し、高度な技術を持つスタッフは特殊な形状の加工に専念する体制を整えた。

事業の効果

試作や設計業務を強化する体制が整い、ばねの試作品を作る期間が短くなった。簡単な曲げ加工が自動化され、曲げ加工の作業効率が向上した。高度な技術を持つスタッフを特殊な形状の加工に集中させられるようになり、量産品への対応力も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち9観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性創業60年・親子3代のばねづくりを背景に、試作・設計強化を生き残り策として位置付けており、過去の取組との一貫性が読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性量産の差別化が難しい市場変化を踏まえ、手加工の形状や他社が真似しにくい設計力を強みとして試作・設計に注力している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けトラック可動バンパー用引きばねや、地域からの新サスペンション・神具金具の依頼など、ニーズに応える実績と顧客の依頼増加が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋試作・設計強化を今後の方針として述べているが、導入後のスケジュールや具体的な解決方法の記述は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    創業60年・親子3代のばねづくりを背景に、試作・設計強化を生き残り策として位置付けており、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    量産の差別化が難しい市場変化を踏まえ、手加工の形状や他社が真似しにくい設計力を強みとして試作・設計に注力している。

  • 課題の認識と解決3

    量産の利益確保が困難という課題を認識し、NCベンダー導入で簡単な曲げ加工を自動化して試作・設計へ人材を振り向ける計画になっている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    高度な技術を持つスタッフが特殊形状に専念し、簡単な曲げはNCベンダーで処理する体制を整えるとしており、遂行体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    トラック可動バンパー用引きばねや、地域からの新サスペンション・神具金具の依頼など、ニーズに応える実績と顧客の依頼増加が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    試作・設計強化を今後の方針として述べているが、導入後のスケジュールや具体的な解決方法の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    他社が簡単に真似できない手加工形状を採用し、設計・試作による高付加価値な特殊ばねに取り組んでいることが読み取れる。

公的補助の必要性判断できません
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    周辺の大手企業事業所や地域交流を通じて地域からの依頼が増えており、地域の特性を活かした事業として読み取れる。

今後の展望

試作や設計が生き残りの鍵になると考えており、今回導入した設備で試作や設計に力を注げる体制が整った。ばねの可能性が広がるような新たな依頼を期待している。

事業者の声

長年の信用は大きい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。