ものづくり補助金平成29年度製造業大阪府

ブロー成形における生産管理の機械設備ネットワークにより一元化

マルイチエクソム株式会社

この事例のポイント

  • 小ロット多品種生産の拡大で段取り替えの頻度が増えたが、手書きの書類による生産計画では人材・時間・材料のムダやムラを十分把握できなかった。
  • 小ロット多品種生産による段取り替えの増加と、手書きの生産計画では把握しきれないムダ・ムラを解消するため、生産管理システムを導入した。
  • 生産管理システムの導入により、社内での情報共有が進み、ムダのない人員・生産計画を組めるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名マルイチエクソム株式会社
所在地大阪府 門真市
業種プラスチック製品製造業
技術分野材料製造プロセス,材料製造プロセス,情報処理,情報処理
従業員数54人
資本金2,148万円
設立1970年

事業の背景

昭和45年創業のプラスチック成形メーカーで、自動車を中心に建設機械・家電・住宅設備などの工業部品を、ブロー成形で製造している。リーマンショック前は自動車分野の売上が90%以上を占め、自動車業界の停滞で大きな打撃を受けた。その反省から家電・住宅設備・福祉用具へ事業領域を広げたが、小ロット多品種生産への対応という新たな課題を抱えた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力小ロット多品種生産の拡大で段取り替えの頻度が増えたが、手書きの書類による生産計画では人材・時間・材料のムダやムラを十分把握できなかった。
  • 生産能力現場トラブルの把握が遅れ、工場全体の生産に影響する事態も起きるようになった。

やったこと

小ロット多品種生産による段取り替えの増加と、手書きの生産計画では把握しきれないムダ・ムラを解消するため、生産管理システムを導入した。このシステムにより社内での情報共有を図り、ムダのない人員や生産計画を組めるようにした。あわせて、原材料の発注漏れや過剰発注を防ぐ仕組みとした。

事業の効果

生産管理システムの導入により、社内での情報共有が進み、ムダのない人員・生産計画を組めるようになった。生産計画の立案がしやすくなり、生産効率の向上につながった。原材料の発注漏れなどのミスも少なくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性リーマンショック後の自動車偏重の反省から家電・住宅設備・福祉用具へ広げ、小ロット多品種対応の生産管理システム導入へと一貫した流れが読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性長尺製品の肉厚制御や複雑形状の成形ノウハウを強みとし、大手自動車メーカーのラジエター水予備タンク受注に成功した経緯が書かれている。
  • 4
    事業を進める体制若手の確保と社内育成に力を入れ、中堅社員への権限移譲を進めて24時間三交代の量産体制を確立していることが読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標収益性を高める意向はうかがえるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を判断できる数値がない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    リーマンショック後の自動車偏重の反省から家電・住宅設備・福祉用具へ広げ、小ロット多品種対応の生産管理システム導入へと一貫した流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    長尺製品の肉厚制御や複雑形状の成形ノウハウを強みとし、大手自動車メーカーのラジエター水予備タンク受注に成功した経緯が書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    段取り替えの増加や手書き計画によるムダ・ムラの把握不足という課題は示されるが、高付加価値化につながる具体的な計画は書かれていない。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    収益性を高める意向はうかがえるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を判断できる数値がない。

  • 事業を進める体制4

    若手の確保と社内育成に力を入れ、中堅社員への権限移譲を進めて24時間三交代の量産体制を確立していることが読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の思いをくみ取る形状デザインや自動車・家電・介護ベッド床材など主力製品は示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    自社ブランド製品を送り出すという将来像は述べられているが、中長期の課題検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ブロー成形でパーティングラインを設計する技術へのこだわりは示されるが、同分野での高水準の高価格化を裏付ける数値はない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    生産管理システムを導入して社内の情報共有を図り、材料発注漏れを減らしたことは書かれているが、業界全体への波及は書かれていない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出3

    自動車一本から家電・住宅設備・福祉用具など複数分野へ事業領域を広げた取組が書かれており、構造転換への動きがうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    本社を門真市に置くことは分かるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用面の記述はわずかにうかがえる程度にとどまる。

今後の展望

生産管理システムを活用して生産効率を上げ、収益性を高めていく方針である。中堅社員に権限を移譲し、新しい感覚を持つ社員が会社を引っ張る体制を作ることも目指している。

事業者の声

ものづくりの仕事をしている以上、自社ブランドの製品を世に送り出すのが究極の夢

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。