ものづくり補助金平成29年度製造業大阪府

生産データ自動入力化による封筒製造過程においての効率的新生産方式の確立

緑屋紙工株式会社

成果1カ月で約20時間の時間短縮につながった。

この事例のポイント

  • 断裁工程の計算を手作業で行っており、複雑な計算に時間がかかっていた。
  • 断裁機とシステム会社の作業管理システムを導入し、断裁機をIoT化した。
  • 1カ月で約20時間の時間短縮につながった。断裁工程の計算が自動化され、作業時間が短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名緑屋紙工株式会社
所在地大阪府 大阪市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野情報処理,情報処理
従業員数49人
資本金1億円

事業の背景

緑屋紙工は、一般的な既製品封筒から特殊紙やオーダーメイド仕様の封筒・パッケージ類の製造・販売を手がける。元々はメーカーの下請けとして封筒加工業が主軸だった。平成19年に受注サイト「封筒屋どっとこむ」を開設し、ウェブ上でシミュレーションして注文できる形を確立した。サイト開設後約半年で月商約100万円に成長した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能断裁工程の計算を手作業で行っており、複雑な計算に時間がかかっていた。
  • 品質・精度計算ミスによる原紙の大量ロスが発生していた。
  • 人手・技能断裁工程では1か月以上付きっきりの指導が必要だった。

やったこと

断裁機とシステム会社の作業管理システムを導入し、断裁機をIoT化した。作業監視システムと断裁機を連携するソフトウェアを作成した。伝票番号を入力すると、封筒の展開形状に応じて何枚取れるかを自動計算できるシステムを構築した。これにより複雑な断裁工程の計算をパソコンで瞬時に行えるようになった。

事業の効果

  • 1カ月で約20時間の時間短縮につながった。

断裁工程の計算が自動化され、作業時間が短縮された。1か月で約20時間の時間短縮につながり、生産性が向上した。計算ミスや断裁ミスによる原紙のロスが減り、人為的ミスも削減された。断裁工程の指導時間も短縮された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性複雑形状の封筒窓加工や名刺サイズ封筒など同業他社が断る製品に強みがあり、一貫生産体制を競争優位として具体的に述べている。
  • 4
    課題の認識と解決断裁工程の手作業計算で1カ月以上の指導や月約20時間の時間短縮が課題として示され、断裁計算システム導入で解決したと読める。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用人手不足への対応や人材教育の業界波及を述べるが、経済波及や新たな雇用創出の国の補助の必要性は具体的に示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    受注サイト開設から封筒製造へ独自路線を歩み、断裁工程のIoT化も既存の封筒事業の延長にあると読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    複雑形状の封筒窓加工や名刺サイズ封筒など同業他社が断る製品に強みがあり、一貫生産体制を競争優位として具体的に述べている。

  • 課題の認識と解決4

    断裁工程の手作業計算で1カ月以上の指導や月約20時間の時間短縮が課題として示され、断裁計算システム導入で解決したと読める。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1カ月で約20時間の時間短縮と生産性向上が示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず実現可能性の評価は限定的。

  • 事業を進める体制3

    従業員49名や社長の経験、専門学校からの新卒採用検討に触れるが、補助事業を遂行する体制の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    オーダーメイド封筒や特殊紙の製造を強みとし顧客要望から製品が生まれたと述べるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    画像処理による検品や人工知能活用を検討中と将来計画は示されるが、スケジュールや課題解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    極小サイズの封筒や名刺封筒など高付加価値・独自商品を生み出すと示されるが、市場の認知度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    人手不足への対応や人材教育の業界波及を述べるが、経済波及や新たな雇用創出の国の補助の必要性は具体的に示されていない。

  • 費用対効果3

    断裁計算システム導入で紙のロスや作業時間が減ったと示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    断裁機とITシステムを連携させるIoT化や画像処理・AI活用の検討を述べ、デジタル技術の活用は読み取れるが地域等への貢献は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    大阪市平野区の製造業として、業界全体の底上げや人材派遣を見据える点が述べられ、地域の事業としての位置付けはうかがえる。

今後の展望

画像処理を活用した製品の検品や人工知能の活用を検討している。人工知能による不良品の除去や印刷の汚れのチェックも研究している。今後は同社の技術を持つ社員を他社へ派遣し、業界の底上げも目指す。

事業者の声

業界全体で協力して生き残れるような仕組みを作っていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。