ものづくり補助金平成29年度製造業兵庫県

精密板金加工の高精度化と企業間連携による低コスト大量生産体制の構築

株式会社北川製作所

成果月産50種類以上、5,000個以上の大量生産が可能になった

この事例のポイント

  • 中国工場で生産していた小物精密部品を国内生産に切り替える必要があり、中国生産並みの低コストで大量供給する体制を早急に整える必要があった。
  • 最新式のプレス機(シングルクランクプレス)とタッピングマシンを導入し、社内に小物精密部品の量産を担当する専門部署を設け、担当者5人を配置した。
  • 月産50種類以上、5,000個以上の大量生産が可能になった。プレス工程の高精度・高速化と協力会社との役割分担により、大量生産が可能な体制を構築した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社北川製作所
所在地兵庫県
業種金属製品製造業
技術分野情報処理,精密加工
設立1983年

事業の背景

当社は精密板金部品の加工業を営んでいる。従来は小物精密部品の一部を中国工場で生産していたが、経済環境の変化により中国工場を閉鎖し、国内生産に切り替えることになった。主要取引先からは部品供給の継続と納入価格の維持を求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算中国工場で生産していた小物精密部品を国内生産に切り替える必要があり、中国生産並みの低コストで大量供給する体制を早急に整える必要があった。
  • 品質・精度同部品は寸法公差±0.1mmの高精度プレス加工と、仕上がりの美しいタッピング加工が求められ、その技術的課題を解決する必要があった。
  • 生産能力年産数百個程度の小ロット生産が中心で、月産50種類以上・5,000個以上の大量生産に対応できる体制がなかった。

やったこと

最新式のプレス機(シングルクランクプレス)とタッピングマシンを導入し、社内に小物精密部品の量産を担当する専門部署を設け、担当者5人を配置した。新たに導入した設備は当社の生産管理システムとネットワーク化し、稼働状況のリアルタイム把握、加工データの収集・分析により手待ち時間などの不稼働時間を最小限に抑えた。協力会社(有限会社システムエース)と連携し、協力会社は曲げ工程の能力を増強、両社の生産管理システムを一体化、当社が複数社に発注していた業務を協力会社に集約し、技術力・ノウハウを共有するため定期的に会議を開催した。最新式タッピングマシンの擦り傷防止機能を活用し、美しい仕上がりで加工できるようにした。

加工機最新式精密プレス機(シングルクランクプレス)
加工機タッピングマシン
ソフト生産管理システム

事業の効果

  • 月産50種類以上、5,000個以上の大量生産が可能になった
  • 寸法公差±0.1mmを実現した

プレス工程の高精度・高速化と協力会社との役割分担により、大量生産が可能な体制を構築した。寸法公差±0.1mmを実現し、タッピング加工も美しい仕上がりで加工できるようになった。工程の進捗や在庫などをリアルタイムで把握できるようになり、顧客からの納期問い合わせにも自社工場内と同様に迅速に回答できるようになった。主要取引先との関係が強化され、同社向けの売上高・利益の増加につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    中国工場の閉鎖を受け国内生産へ切り替えたと書かれ、過去の事業との連続性は読めるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    主要取引先からの納入価格維持の要望に応えたと書かれ、外部環境への対応は読めるが、自社の強みの分析までは書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    寸法公差±0.1mmの高精度プレス加工と美しいタッピング加工という課題を挙げ、最新式プレス機導入で±0.1mmを実現したと書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    月産50種類以上、5,000個以上の大量生産体制を整えたと具体的な生産量が書かれ、目標達成の根拠はあるが付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    専門部署を設け担当者5人を配置し、協力会社と役割分担して生産体制を構築したと人員と体制が具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    主要取引先の要望に応えたと書かれ顧客との関係は読めるが、製品の価値や顧客ターゲットの整理は十分に書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    協力会社との連携、生産管理システムの一体化、定期会議など遂行方法は書かれているが、スケジュールや中長期の検証は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    精密板金の高精度化や大量生産体制の構築はうかがえるが、新市場性や同分野での高付加価値化の水準は明示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    中国生産の国内移管や国内での大量供給体制構築という国内生産の意義がうかがえるが、経済波及や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    生産量の増加や取引先売上高・利益の増加が書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果の数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    生産管理システムと設備、CAD/CAMのネットワーク化で稼働状況をリアルタイム把握できるようになったと書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    国内生産への切り替えはうかがえるが、成長分野への進出や日本経済の構造転換に関する記述は見当たらない。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性や地域経済への貢献は書かれておらず、わずかに国内生産の維持がうかがえる程度である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。