ものづくり補助金平成29年度建設業奈良県

解体工事の先に見える未来を紡ぐ「おもてなし解体業の確立」

株式会社辰巳組

この事例のポイント

  • 空き家問題に伴う解体工事で、大型重機による一括解体が多く、丁寧さや手間がかけられていない。
  • 地域・役所・NPO・業者が連携し、それぞれの情報を共有しあう支援体制を構築した。
  • 地域・役所・NPO・業者の連携により情報共有の支援体制が構築され、トラブルが軽減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社辰巳組
所在地奈良県 吉野町
業種総合工事業
設立1930年

事業の背景

当社は奈良県吉野郡吉野町で、吉野林業の地に根ざし、昭和5年の創業以来90年以上にわたり総合建設業を営んでいる。吉野を始めとする過疎地域では空き家が課題となっており、居住可能な状態に戻すには相当な費用を要するため、解体もやむを得ない物件が数多く存在する。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術空き家問題に伴う解体工事で、大型重機による一括解体が多く、丁寧さや手間がかけられていない。
  • 品質・精度十分な防音・防塵対策や周囲の安全対策が行われず、産業廃棄物の適正分別もされないなど、解体工事でトラブルが発生している。
  • 集客・繁閑解体を決意しても、役所やNPOなどの支援団体との連携が図れず、施主とのマッチングができないことが多い。

やったこと

地域・役所・NPO・業者が連携し、それぞれの情報を共有しあう支援体制を構築した。その上で解体工事検討から竣工までのプロセスを見直し、現地確認や手順説明など依頼主とのコミュニケーションを重視して納得できる工程を作成した。解体工事では、できる限り手作業で一つずつ解体し、適切な機械で丁寧に施工し、建物がなくなった跡地まで綺麗な状態に戻すことを行った。保有の大型重機より小回りが利き、騒音・排ガスに配慮された小型重機を導入し、他社及び自社の旧来法から周辺家屋や環境に配慮された安全で適正な工法を確立した。

加工機小型重機

新しい製品・サービス:「おもてなし解体業」プロセス

事業の効果

地域・役所・NPO・業者の連携により情報共有の支援体制が構築され、トラブルが軽減した。依頼主との丁寧なコミュニケーションにより納得できる工程が作られ、作業への丁寧さが向上した。小型重機の導入により、周辺家屋や環境に配慮した安全で適正な工法が確立された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    90年以上の建設業歴と「おもてなし解体業」の確立が書かれ、過去の取組との一貫性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    空き家問題や解体工事のトラブルという外部環境は触れられているが、競争優位につながる自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    解体工事のトラブルや手間の課題は認識されており、施工プロセス見直しで対応しているが、高付加価値化や成長につながる数値目標は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    全員が土木施工管理技士の資格を持つことや、社員同士で作業を共有する体制が書かれ、遂行体制の一端はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    思い出ある家の解体への思いやりという顧客視点は書かれるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けの整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    プロセス見直しや小型重機の導入は書かれるが、中長期の遂行スケジュールや課題解決の方法は明確に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    「おもてなし解体業」という従来にない解体サービスを打ち出しているが、普及度や高価格化の水準は具体的な数字で示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    空き家問題の解消や過疎地域の課題への対応が書かれ、地域課題への貢献はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    小型重機による騒音・排ガス配慮や工法改革は書かれるが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルの活用は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    吉野の過疎地域の空き家問題に取り組み、地域の役所やNPOと連携して解体プロセスを構築しており、地域特性を活かした事業と読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。