回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
南海技研工業株式会社
| 事業者名 | 南海技研工業株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 岡山県 岡山市東区 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 接合・実装 |
| 従業員数 | 8人 |
| 資本金 | 2,000万円 |
| 設立 | 1967年 |
1967年の創業当初は板金を含む製缶加工全般を手がけていたが、2007年頃から鋼材の穴開けや切断を鋼材商社に任せ、付加価値の高い溶接の専業へと舵を切ってきた。主力は熱交換器部品と食品機械で、熱交換器の水室は丸型・角型があり寸法が多様な多品種小ロットが特徴である。ステンレス溶接は熱影響でひずみやすく外観部品にも使われるため、きれいな仕上がりが求められ、手作業も多く残る。客先の熱交換器メーカーの受注が好調なことから増産対応が必要になっていた。
抱えていた課題
やったこと
2018年12月に多関節ロボットを使ったロボット溶接システムを導入し、溶接する鋼材の向きや位置を自動で変えるポジショナーを併用してMAG溶接を自動化した。ティーチングなどを終えて2019年から本格稼働し、当初は新しい寸法の部品のティーチングに3時間近くを要したが、導入から3年半で定着し、今では同じ寸法の品が4個もあればロボットを使うようになった。さらに2021年にものづくり補助金を活用して数値制御(NC)穴開け盤を導入し、従来は大きな水室部品を人が動かしながらラジアルボール盤で行っていた穴開けを自動化した。
ロボット溶接システムの導入後、同じ寸法の部品であればロボットを使う運用が定着した。新システムにより約15%の納期短縮が実現し、高水準の受注に応えられるようになった。溶接技能者を他の付加価値の高い作業に振り分けられるようになり、ロボットシステムがなければ今の仕事量は受けられなかったとされる。2021年の数値制御穴開け盤の導入で大型水室の穴開けが自動化され、熟練技能者は今後さらに人手でなければこなせない付加価値の高い工程へ移ることになった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません
1967年創業から溶接専業へ特化し、ステンレス溶接の強みを継続している点は読み取れるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。
ステンレス溶接の専業性や厚板・薄板の両対応、大手顧客との長期取引は読み取れるが、市場動向との関係は具体的に書かれていない。
溶接技能者不足と手作業溶接の多さを課題として認識し、ロボット溶接で納期を約15%短縮した具体的な解決策が示されている。
約15%の納期短縮は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の判断材料が少ない。
社員8人の規模と導入後のティーチング、本格稼働までの経緯は読み取れるが、事務処理能力や補助事業の体制は書かれていない。
熱交換器の水室部品を主力とし、大手顧客の需要に応えている点は読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。
ロボット導入後に2021年のNC穴開け盤へ投資を進めた段階的な流れは読み取れるが、中長期の検証や遂行スケジュールの詳細は書かれていない。
財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。
水室部品の多品種小ロット、ステンレスの高い気密性・信頼性への対応は読み取れるが、同分野での高価格化の水準は書かれていない。
技能者不足への対応や熱交換器の増産に応じた取組は読み取れるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。
自動化により溶接技能者を付加価値の高い作業に振り分けられたと書かれるが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。
ロボット溶接の導入は読み取れるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンのイノベーションへの貢献までは書かれていない。
公開情報では判断できません。
岡山市の瀬戸内工業団地に立地し地域の事業として営まれている点は読み取れるが、地域経済の成長への寄与は具体的に書かれていない。
ロボットシステムがなかったら、今の仕事量は受けられなかっただろう
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
顧客の要求を満たすため、段取り、治具の製作、仕掛りスペース、待ち時間を減らす新型の複合加工機を導入することにした。
効果:部品1個の完成までの日数 3日→2日
3S活動を発展させた生産革新活動をベースに、自社オリジナルの工程見える化システムを構築した。
効果:工程管理表作成の担当者数 3名→1名