ものづくり補助金平成29年度製造業香川県

最新NC自動チップソー研磨機の導入によるアルミ圧延製品向け低騒音チップソーの性能及び生産性の向上

橋本特殊工業株式会社

この事例のポイント

  • アルミ部品の増加に伴い、切断時の振動による大きな騒音が発生して工場外への漏れなどの問題が生じており、その騒音を軽減できるチップソーの商品化が急務だった。
  • 不等間隔ピッチパターンの構築、基板の設計、刃先分割形状刃型の組み合わせパターンの検討を行った。
  • 導入した機器により、騒音低減策である不等間隔ピッチ配列と刃先の負荷を分散させる分割形状刃型を組み合わせた低騒音チップソーを短時間で製作できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名橋本特殊工業株式会社
所在地香川県 高松市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数19人
設立1953年

事業の背景

当社は1953年の設立以来、超硬合金チップソーの製造販売と再研磨に特化してきた。日本で最初にアルミ用チップソーの高速切断に取り組んだ企業で、職人技と最新機器を組み合わせて国内トップレベルの技術を保持している。チップソー国内生産の約7割は工場用で、中でも鉄鋼用チップソーの需要が多い自動車業界ではEV化と軽量化の流れからアルミ部品が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術アルミ部品の増加に伴い、切断時の振動による大きな騒音が発生して工場外への漏れなどの問題が生じており、その騒音を軽減できるチップソーの商品化が急務だった。
  • 生産能力低騒音チップソーを開発しても、それを大量に生産するための生産性の向上が必要だった。

やったこと

不等間隔ピッチパターンの構築、基板の設計、刃先分割形状刃型の組み合わせパターンの検討を行った。フェイス・トップ面専用の自動チップソー研磨機をNC制御で導入し、異なるピッチの組み合わせや刃先超硬チップの面取形状の自由な調整を可能にした。低騒音チップソーを試作し、切断試験と刃先研磨精度の確認を行った。

加工機NC自動チップソー研磨機(フェイス・トップ面専用)
検査測定デジタルマイクロスコープ

新しい製品・サービス:アルミ圧延製品向けの低騒音チップソー

事業の効果

導入した機器により、騒音低減策である不等間隔ピッチ配列と刃先の負荷を分散させる分割形状刃型を組み合わせた低騒音チップソーを短時間で製作できるようになった。研磨精度は高精度を保ったまま、生産効率が大幅に向上した。デジタルマイクロスコープの導入により検査測定時間も大幅に短縮できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去から超硬チップソーの製造・再研磨に特化し、アルミ用チップソーに早くから取り組んだ経緯が書かれているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    EV化による自動車アルミ部品の増加という外部環境と、国内トップレベルの技術保持が書かれているが、競争優位の具体的な裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決3

    アルミ薄肉部品の切断時に大騒音が出るという課題が明示され、低騒音チップソーで対応する方針だが、高付加価値化の数値的な計画はない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産効率が大幅に向上し売上向上も見込まれると書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員19名で技能者が心を込めて製造する体制はうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    低騒音チップソーの製品価値とアルミ製品市場のニーズが示されているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作、切断、研磨精度確認を実施したと段階は示されているが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    不等間隔ピッチと分割形状刃を組み合わせた低騒音チップソーで、アルミ用高付加価値製品を開発したと具体的に書かれている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    EV化やアルミ部品増加に伴う騒音問題の解消が語られるが、波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    製作時間の短縮や検査時間の大幅短縮は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NC制御の自動研磨機やデジタルマイクロスコープ導入は示されるが、サプライチェーン全体への貢献は明記されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    EV化に伴うアルミ部品増加と軽量化需要への対応がうかがえるが、構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    香川県高松市の企業で国内トップレベルの技術を保持するとあるが、地域経済への波及は記載がない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

アルミ製品市場で今後もニーズが予想され、売上向上も見込まれる。

事業者の声

一歩先の商品づくり

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。