ものづくり補助金平成29年度建設業高知県

高周波フラッシュ接着機導入による生産性および品質の向上

株式会社三和店装

成果接着速度 180分→40分

この事例のポイント

  • フラッシュパネルの圧着工程で、プレス機が全て使用中になると製作が一時中断・待機となっていた。
  • フラッシュパネル製作の圧着工程に、高周波フラッシュ接着機(BONDEX-9R、山本ビニター株式会社製)を導入した。
  • 接着速度 180分→40分。高周波フラッシュ接着機により接着時間が大幅に短縮され、フラッシュパネルの生産能力が飛躍的に向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社三和店装
所在地高知県 南国市
業種総合工事業
技術分野接合・実装,接合・実装
従業員数7人
資本金3,000万円
設立1968年

事業の背景

当社は店舗用の別注家具製造を主力とし、店舗の設計施工を行っている。近年は発注から納品までの期間が年々短くなり、品質を維持しつつ価格を下げてほしいとの要望もあり、厳しい状況が続いていた。県外の大規模総合工事企業の参入や店舗家具の量販店での安価な購入傾向から競合が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力フラッシュパネルの圧着工程で、プレス機が全て使用中になると製作が一時中断・待機となっていた。
  • 品質・精度接着剤の水分や気温の寒暖差により、フラッシュパネルに反りや芯材の浮き・表面の波打ちが発生し、クレームにつながっていた。
  • 納期・工程店舗の繁忙期に工事時期が集中して注文が重なり、生産能力を超える場合は依頼を断らざるを得なかった。
  • コスト・採算顧客から品質を維持しつつ価格を下げてほしいとの要望が続き、厳しい状況にあった。
  • 販路・情報発信県外の大規模総合工事企業の参入や、店舗家具の量販店での安価な購入傾向により競合が増えていた。

やったこと

フラッシュパネル製作の圧着工程に、高周波フラッシュ接着機(BONDEX-9R、山本ビニター株式会社製)を導入した。高周波誘電加熱により被加熱体自体が発熱して内部から加熱されるため、短時間で安定した接着と乾燥が可能になった。フラッシュパネルは木材の芯材と合板を接着する構造で、従来の3~5時間の接着時間が約40秒程度に短縮され、1枚のパネルを30~40秒で接着でき、接着後すぐに加工できるようになった。家具1台分のさまざまなサイズのパネルを連続して製作できるようになった。

加工機高周波フラッシュ接着機 BONDEX-9R(山本ビニター株式会社製)

事業の効果

  • 接着速度 180分→40分
  • 接着剤コスト 100%→50%
  • スペース 100%→67%

高周波フラッシュ接着機により接着時間が大幅に短縮され、フラッシュパネルの生産能力が飛躍的に向上した。接着剤の塗布量が少なく済むためコストが削減され、残留水分が少ないため反りや芯材痕が出にくくなり品質が安定した。設置後のクレーム対応や交換品の製作費用・時間も削減でき、顧客の信頼度も向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成29年度の事例で、店舗用別注家具とフラッシュパネル製作の課題が書かれているが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置づけは具体的に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県外の大規模総合工事企業の参入や量販店の安価な家具との競合が具体的に書かれ、家具工場の能力強化が急務とされている。

  • 課題の認識と解決4

    圧着工程の3~5時間の待ち時間と生産能力超過による受注断りを課題として認識し、接着機導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    接着時間が3~5時間から40秒程度、接着剤コストが約2分の1、スペースが約3分の2になると数値で示されている。ただし賃上げや付加価値の目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員7名の会社であることは書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制について具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    県外の新規顧客獲得や短納期対応、DIY用パネルなどの販売先が示され、高周波接着の品質と速さが選ばれる理由として整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    県外営業やDIY用商品の展開計画が書かれているが、スケジュールや中長期の検証方法は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高周波誘電加熱による接着は既存の別注家具の製作工程で用いられる技術で、同分野での高付加価値化の度合いは具体的に示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    県内の需要を県内の業者で賄い地域経済に貢献すると書かれているが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果4

    接着剤コストが約2分の1、スペースが約3分の2に減り、クレーム削減や生産時間の大幅短縮が具体的に示されている。投入額との対比は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    高周波加熱の導入で生産工程を改善する点は読み取れるが、サプライチェーンや地域全体への革新的な貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    地域の県内需要を県内業者で賄うことや地域経済への貢献が書かれているが、雇用や成長の規模は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

生産能力の向上により既存顧客の売上を伸ばし、短納期の注文や新規顧客、特に県外からの受注を積極的に獲得する。県内の需要の一部を地域の業者で賄えるよう地域経済への貢献につなげる。将来的には、DIY用フラッシュパネル、プレオーダー家具、幼児向け木製玩具などの個人消費者向け商品をホームセンターやインターネット販売で展開することを計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。