ものづくり補助金平成29年度製造業佐賀県

最新型レーザ切断機導入による鋼板加工の高品質化・生産能力向上事業

丸久鋼材株式会社

成果外注委託費 500万円/月→250万円/月

この事例のポイント

  • これまで鉄板加工に用いてきたプラズマ切断機では、求められる品質を実現するのが難しくなってきていた。
  • 最新型のレーザ切断機「TANAKA炭酸レーザ切断機LMRV30-TF4000」を導入した。
  • 外注委託費 500万円/月→250万円/月。外注していた工程を内製化したことで、毎月約500万円かかっていた外注委託費を約50%削減できる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名丸久鋼材株式会社
所在地佐賀県 唐津市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,機械制御
従業員数109人
資本金7,000万円
設立1966年

事業の背景

福岡県久留米市に本社と工場を置き、佐賀県唐津市と長崎県諫早市に営業所を持つ鋼材加工販売業者である。鉄骨建築の素材となる鋼材の一次加工、二次加工、溶接、販売までを手がけ、H型鋼材を主力としてきた。東京オリンピックや都市部の再開発により建築用鋼材の需要は堅調で、全国的に建築用鋼材を扱う事業者は減少し、1事業者が抱える案件は増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度これまで鉄板加工に用いてきたプラズマ切断機では、求められる品質を実現するのが難しくなってきていた。
  • 生産能力レーザ切断機を保有していないため、案件受注の条件に応じられず外注せざるを得なかった。
  • 納期・工程鉄板切断工程が品質面や生産能力面でボトルネックとなり、納期長期化も課題となっていた。

やったこと

最新型のレーザ切断機「TANAKA炭酸レーザ切断機LMRV30-TF4000」を導入した。従来のプラズマ切断機と比べて切断面の精度が大きく向上し、手作業が不要になって省力化を実現した。品質のばらつきを抑えられ、高品質な製品を安定して製造できる環境を整えた。マーキングの自動化により符号記入を省略し、夜間の無人運転も可能になった。

加工機TANAKA炭酸レーザ切断機 LMRV30-TF4000

事業の効果

  • 外注委託費 500万円/月→250万円/月
  • 年間3000万円のコスト削減および短納期化が見込まれる

外注していた工程を内製化したことで、毎月約500万円かかっていた外注委託費を約50%削減できる見込みである。年間3000万円のコスト削減と短納期化も見込まれる。加工断面の品質向上により取引先での仮組み工程が短期化・効率化し、他社との差別化や信頼獲得につながっている。大型案件も受注できる体制が整い、自動化により工程数の削減や夜間無人運転で生産性が向上する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の「お客様に近い存在」という方針と鋼材加工の事業の流れは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    建築用鋼材の需要堅調、事業者減少による案件集中、九州外からの問い合わせなど外部環境と、切断工程がボトルネックという自社課題が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決5

    プラズマ切断から炭酸レーザへの更新で外注月約500万円を約50%削減、年間3000万円のコスト削減見込みと明確な数字が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    外注費削減年3000万円の見込みや大型案件受注など目標は示されるが、賃上げや付加価値額の数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    事業所の概要や従業員109人は書かれるが、補助事業を遂行する担当体制や人材の具体像は記述が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先の品質要求への対応、断面精度向上、仮組み工程短縮など顧客ニーズと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    新倉庫建設や今後の設備入れ替え計画は示されるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    炭酸レーザ切断による高品質化は示されるが、分野の普及度や高価格化の水準に関する記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    建築用鋼材需要や地域の雇用安定、少子高齢化対策への寄与など波及効果がうかがえるが、国が補助する理由としての定量記述は少ない。

  • 費用対効果4

    約3000万円のコスト削減見込みや工程削減、夜間無人運転による生産性向上など費用対効果を示す数字がある。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザ切断機の自動化や無人運転はあるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    唐津市の少子高齢化への対応、新卒・女性採用の推進、地域未来牽引企業としての地域経済への寄与が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はガス・プラズマ切断機、開先加工機、穴あけ機なども最新機種へ入れ替え、取引先の多様な要望に応えていく。新倉庫を建設して受注案件の大型化や短納期化に対応する。新卒者や女性の採用を進め、地域の雇用安定と活性化に寄与する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。