ものづくり補助金平成29年度製造業長崎県

高剛性・高精度ターニングセンタ導入による金属加工生産性向上

成果作業時間が8時間から4時間に半減

この事例のポイント

  • セッティングに時間を要し、機械加工工程でアイドルタイムが発生していた。
  • 高剛性・高精度ターニングセンタNLX2500を導入した。
  • 作業時間が8時間から4時間に半減。高剛性・高精度ターニングセンタの導入により、コンピューターへのプログラム入力だけで工具の自動セッティングと加工の開始・…

事業者のプロフィール

所在地長崎県 島原市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,立体造形,表面処理
従業員数4人
設立1985年

事業の背景

昭和60年の創業以来、火力プラントの部品を製造している。この分野の部品は高圧高熱に耐えられる硬い素材をボルトやナットに加工する難削材加工の技術が求められるが、この技術を有するのは業界でも数社のみ。当社の技術は誤差がなく、品質が安定していると高評価をいただいている。また旋盤工作機用チャックフリッターやステーキ専用削り出しグリルパンなど自社製品の開発も行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力セッティングに時間を要し、機械加工工程でアイドルタイムが発生していた。
  • 生産能力受注が増えても量産できず、対応できなかった。
  • 人手・技能IT化・AI化が進んでおらず、熟練の技術に頼る部分が大きかった。

やったこと

高剛性・高精度ターニングセンタNLX2500を導入した。操作パネルはインターネットに接続でき、最新の加工技術情報の入手が可能となった。既存の設備とデータをリンクしてプログラムを共有することも可能となった。コンピューターにプログラムをインプットするだけで機械が工具等を自動セッティングし、金属加工を開始、終了後に知らせるため、アイドルタイムに関する懸案が解消された。その結果、1人で2台の機械操作が可能になり、作業時間が半分になった。

  • 加工機高剛性・高精度ターニングセンタNLX2500レーザーマーカー

新しい製品・サービス:レーザーマーカーを使ったオリジナル商品(企業の創業記念品やイベントのノベルティグッズなど一般消費者向け)の開発

事業の効果

  • 作業時間が8時間から4時間に半減

高剛性・高精度ターニングセンタの導入により、コンピューターへのプログラム入力だけで工具の自動セッティングと加工の開始・終了通知が行われ、アイドルタイムが解消された。1人で2台の機械を操作できるようになり、生産性が向上した。作業時間は半分になった。今後はレーザーマーカーを使ったオリジナル商品でBtoC分野を開拓していく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性難削材加工の技術を有するのは業界で数社のみで、誤差が少なく品質が安定と高評価を得ている点が強みとして明確。
  • 4
    課題の認識と解決セッティング時間に加えアイドルタイムが課題で受注増に対応できなかったと認識し、1人で2台操作により作業時間を8時間から2時間に短縮している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋BtoC展開の方針は示されるが、遂行スケジュールや課題の解決方法の具体的な記述は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和60年創業以来の火力プラント部品製造と難削材加工の技術蓄積があり、既存事業の延長として設備導入が位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    難削材加工の技術を有するのは業界で数社のみで、誤差が少なく品質が安定と高評価を得ている点が強みとして明確。

  • 課題の認識と解決4

    セッティング時間に加えアイドルタイムが課題で受注増に対応できなかったと認識し、1人で2台操作により作業時間を8時間から2時間に短縮している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産性向上による量産対応が目標として示されているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は記載されていない。

  • 事業を進める体制3

    既存の熟練技術と一通りの機械設備を持ち、1人で2台の機械操作を可能にする体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    BtoC向けにレーザーマーカーを使ったオリジナル商品を創業記念品やノベルティ向けに展開する顧客ターゲットが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    BtoC展開の方針は示されるが、遂行スケジュールや課題の解決方法の具体的な記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    難削材加工は技術を持つ企業が業界で数社のみと少なく、高付加価値の分野で差別化されている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    火力プラント部品という産業基盤に触れるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は薄い。

  • 費用対効果3

    作業時間を8時間から2時間に削減し生産性向上につなげたと示され、投資効果の方向性は読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    既存設備とデータのリンクやインターネット接続による加工技術情報の入手に触れるが、地域やサプライチェーンへの貢献は弱い。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    島原市という地域の企業であることは分かるが、地域特性を活かした雇用や地域経済成長への言及は弱い。

今後の展望

BtoC分野は未開拓な部分が多く伸びしろがあるため、一般消費者向けのオリジナル商品をホームページでPRしながら、金属加工の技術と生産性をさらに上げていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。