ものづくり補助金平成29年度製造業長崎県

最新の自動成型機導入による生産プロセスの効率化・高度化事業

有限会社ニシトウ

成果生地精度 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 旧来の自動成型機は寸法精度が求められる製品や薄い肉厚の製品に向かず、対応できなかった。
  • 最新の自動成型機として「NCローラー成型機」を導入した。
  • 生地精度 1倍→2倍。導入により、これまで成型できなかった薄い肉厚の製品が製造できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ニシトウ
所在地長崎県 長崎県東彼杵郡波佐見町
業種窯業・土石製品製造業
技術分野情報処理,精密加工
従業員数14人
資本金300万円
設立2000年

事業の背景

有田焼、伊万里焼、波佐見焼の素焼き生地を販売しており、素焼きの製造と保管まで手掛ける会社は全国でも数社である。素焼きの工程を減らせることや在庫を最小限に抑えられることが取引先に評価され、取引先は500社程度ある。大量生産から1個からの注文まで受けており、全国に顧客を持つ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度旧来の自動成型機は寸法精度が求められる製品や薄い肉厚の製品に向かず、対応できなかった。
  • 生産能力多品種小ロット生産や多様なデザインの具現化が困難だった。
  • 人手・技能熟練工の高齢化が進み、技術継承が急務だった。

やったこと

最新の自動成型機として「NCローラー成型機」を導入した。新規成型品の調整は、従来は作業員が目視で寸法を確認しながらネジで手作業調整していたが、データを入力するだけで行えるようになった。再成型の準備も、以前は記録を参考に手作業で行っていたが、過去のデータを読み込むだけでできるようになった。これにより作業時間の短縮と技術継承の問題を同時に解決した。

事業の効果

  • 生地精度 1倍→2倍

導入により、これまで成型できなかった薄い肉厚の製品が製造できるようになった。ニーズの多い薄い肉厚製品を大量に受注できるようになり、他社との差別化にもつながった。新規成型の調整と再成型の作業が自動化され、時間短縮と技術継承の両方が進んだ。時間あたりの製造数は200個とされ、大量生産も可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性素焼き生地の全国販売、取引先約500社、生地精度2倍、薄肉製品の成型が可能になり他社との差別化ができたと具体的に書かれている。
  • 4
    課題の認識と解決熟練工の高齢化や多品種小ロット対応の困難という課題を挙げ、NCローラー成型機で調整時間短縮と技術継承を図ると記載されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標時間あたりの製造数200個、生産量50%アップ、今後は倍の生産量が見込めるなど数値目標が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制事業の遂行体制や人材配置についての記述は見られず、従業員数14名という情報のみがうかがえる。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    20年以上前から自動成型機で生地生産を行い、今回の導入で多品種小ロットや薄肉製品に対応する方向が示されている。ただし経営戦略として明確に位置付けた記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    素焼き生地の全国販売、取引先約500社、生地精度2倍、薄肉製品の成型が可能になり他社との差別化ができたと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練工の高齢化や多品種小ロット対応の困難という課題を挙げ、NCローラー成型機で調整時間短縮と技術継承を図ると記載されている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    時間あたりの製造数200個、生産量50%アップ、今後は倍の生産量が見込めるなど数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    事業の遂行体制や人材配置についての記述は見られず、従業員数14名という情報のみがうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    薄い肉厚の商品へのニーズが多く、大量受注につながった点や、客先の多品種小ロット要望への対応が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望としてM&Aの実現、新工場の建設予定が示されているが、スケジュールや課題の解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    薄肉の陶磁器成型で他社との差別化を図っており高付加価値化の方向がうかがえるが、分野の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    素焼き生地の全国供給や雇用・需要への言及がわずかにうかがえるが、国が補助する積極的な理由としての記述は少ない。

  • 費用対効果3

    導入効果として生産量50%アップ、精度2倍などが示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加額の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    NCローラー成型機によるデータ入力や過去データの読み込みなど、デジタル化の要素がわずかにうかがえる。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    波佐見焼・伊万里焼・有田焼という地域の焼きものを素焼き生地で支える事業であり、地域特性との関連が読み取れるが、雇用や成長の数値はない。

今後の展望

陶土生地作りと波佐見焼の型作りを自社で行う聖栄陶益有限会社とM&Aを実現した。設備の充実と新工場の建設を予定しており、今後は生産量が倍になる見込みで、より大口の受注獲得を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。