ものづくり補助金平成29年度製造業鹿児島県

数値制御式木工機導入による不良材・端材を利用した生産性向上計画

有限会社マルサ工業

成果バスマットの製造能力 6枚/時間→10枚/時間

この事例のポイント

  • 現状の生産設備ではパネル材を製造する設備しかなく、穴あけ加工、斜度をつけた切断、曲線切断、柄取り加工を施せず、モミの木製の建具や家具を製造できなかった。
  • 数値制御式木材加工機を導入し、現在廃棄している不良材・不良品や端材を利用して、立体成形用の穴・曲線加工や従来の木材加工機では困難な溝加工を施せるようにした。
  • バスマットの製造能力 6枚/時間→10枚/時間。数値制御式木材加工機の導入により、不良材・端材を活用した製品の生産が可能になり、材料の効率化による生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社マルサ工業
所在地鹿児島県 鹿児島市
業種木材・木製品製造業
技術分野機械制御,機械制御,立体造形,立体造形
従業員数19人
資本金2,000万円
設立1983年

事業の背景

当社は木工機械や刃物、部品販売業を営み、地域製材所が減少する環境変化に対応して、平成10年にモミの木の内装材加工販売を行うフォレストバンク事業部を開設した。モミの木の内装材は供給が限られ、ヨーロッパからの輸入量も限られている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現状の生産設備ではパネル材を製造する設備しかなく、穴あけ加工、斜度をつけた切断、曲線切断、柄取り加工を施せず、モミの木製の建具や家具を製造できなかった。
  • 人手・技能顧客に提案できる体制づくりが急務であった。
  • 集客・繁閑厳選されたモミの木から作った内装材は供給が限られており、端材まで有効活用することが課題であった。

やったこと

数値制御式木材加工機を導入し、現在廃棄している不良材・不良品や端材を利用して、立体成形用の穴・曲線加工や従来の木材加工機では困難な溝加工を施せるようにした。ユニバーサルヘッド5軸制御NCマシンにより、木口方向の穴加工、斜度切断などを正確かつ安全に行えるようにした。これにより、グッズ類、造り付家具及び収納箱を生産できることを確認し、造り付家具や収納箱等を製作した。

  • 加工機ユニバーサルヘッド5軸制御NCマシン数値制御式木材加工機

新しい製品・サービス:不良材・端材を活用したバスマット、momi BOX、ドア、ベッドなどの造り付家具及び収納箱

事業の効果

  • バスマットの製造能力 6枚/時間→10枚/時間

数値制御式木材加工機の導入により、不良材・端材を活用した製品の生産が可能になり、材料の効率化による生産性が向上した。バスマットの製造能力が時間あたり6枚から10枚に向上した。機器導入に際しCAD・数値制御が操作可能な人材を雇用し、各種の刃物や動作の確認を行っている。顧客からの評価も高い。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    付加価値・賃上げの目標バスマットの製造が時間当たり6枚から10枚に増えると数値で示され、生産性向上の目標と実績の両方が読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決顧客提案体制づくりが急務と課題を認識し、NC加工機導入で不良材・端材を活用し生産性向上の見通しを立てている。
  • 4
    地域経済への波及鹿児島発のオンリーワン企業として、地域製材所の減少に対応しモミ材の特性を活かす取組が読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用地域製材所の減少に対応する新規事業として、鹿児島発の取組である点がうかがえるが、波及効果の数値は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    端材・不良材を使った付加価値製品を目指すとあり、モミ材内装材のブランド化や事業部展開の流れはうかがえるが、経営戦略上の位置付けの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    厳選モミ材の供給が限られる課題と、端材を活用する方針が示されている。市場動向や競争優位の記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    顧客提案体制づくりが急務と課題を認識し、NC加工機導入で不良材・端材を活用し生産性向上の見通しを立てている。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標5

    バスマットの製造が時間当たり6枚から10枚に増えると数値で示され、生産性向上の目標と実績の両方が読み取れる。

  • 事業を進める体制3

    CAD・数値制御を操作できる人材を雇用し刃物や動作の確認を行っているとあるが、体制の詳細は限られる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    モミ材の消臭・抗菌などの特性を活かした内装材で顧客評価が高いと書かれ、顧客ニーズへの対応が一部うかがえる。

  • 事業化までの道筋3

    ドアやベッド等の試作、不良材・端材での対応の目途など今後の展開は示されているが、スケジュールや解決方法の詳細は乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    モミ材内装材のブランド化や端材を活かした家具製造という取組はうかがえるが、分野の普及度に関する記述は少ない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    地域製材所の減少に対応する新規事業として、鹿児島発の取組である点がうかがえるが、波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    材料効率化と生産性向上の見通しは示されているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    数値制御式木材加工機の導入は示されるが、デジタル技術によるサプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    鹿児島発のオンリーワン企業として、地域製材所の減少に対応しモミ材の特性を活かす取組が読み取れる。

今後の展望

顧客からはドアやベッド、ウォークインクローゼット、シューズクロークなどを商品化する要望が多く、不良材・端材で対応できる目途が付いた。今後も良質な室内空気環境を追求し、健康住まい造りの会の会員との連携を深めていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。