ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業鹿児島県

X線異物検出機の導入によるブランディング強化事業

株式会社和香園

成果テストピース20種を用いた検出試験で10回中10回検出

この事例のポイント

  • 袋詰め後の最終商品の異物検査は設備がなく目視のみで、目視では検出できない異物があった。
  • 既存の包装工程の末端にX線異物検出機を追加設置した。
  • テストピース20種を用いた検出試験で10回中10回検出。袋詰め後の最終商品の異物検出が可能になり、目視では難しかった異物を発見できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社和香園
所在地鹿児島県 志布志市
業種飲食料品小売業
技術分野測定計測,測定計測
従業員数84人
資本金1,000万円
設立1989年

事業の背景

株式会社和理園は鹿児島県大隅の自社茶畑で茶葉を育て、自社工場で製茶から袋詰め・販売までを一貫して行っている。新規開拓を進める中で、顧客からもっとも求められるのは商品の安全だった。そこで化学農薬に頼らない栽培に取り組み、食品安全のためFSSC22000を取得した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度袋詰め後の最終商品の異物検査は設備がなく目視のみで、目視では検出できない異物があった。
  • 販路・情報発信最終商品の安全を担保できないため、国や企業への商品提案が困難だった。
  • 集客・繁閑取引先からの異物検査の要望が増え、早急な対応が必要になっていた。

やったこと

既存の包装工程の末端にX線異物検出機を追加設置した。テストピースとしてSUS304球・線、セラミック球、石英ガラス球の各5サイズ、計20種を用い、10回中10回検出という記録を得た。透過画像による形状認識により包装材の欠損等も検査できるようになり、より幅広い異物検出に対応できるようになった。

事業の効果

  • テストピース20種を用いた検出試験で10回中10回検出

袋詰め後の最終商品の異物検出が可能になり、目視では難しかった異物を発見できるようになった。最終商品の安全を担保できるため、これまで提案が困難だった国や企業にも商品を提案でき、販路の開拓・拡大が可能になった。今まで異物の問題で輸出が困難だった国にも輸出できるようになり、今後は粉末以外の多様な商品にも検査対象を広げたいとしている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、販路拡大の方向性がわずかにうかがえるのみである。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    70年以上の茶づくりと自社茶畑・自社工場の一貫体制が書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先からの要望増加や輸出できなかった国への販路拡大が書かれ、外部環境への対応は読み取れるが、競争優位の根拠の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    目視検査では袋詰め後の異物検出ができない課題が明示され、X線異物検出機導入で解決する流れは書かれている。ただし高付加価値化の数値的効果は示されていない。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、販路拡大の方向性がわずかにうかがえるのみである。

  • 事業を進める体制3

    FSSC22000の取得と製造から袋詰めまでの一貫体制が書かれ、運用体制は一定程度読み取れるが、補助事業を遂行する人材の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安心安全なお茶と異物対応による取引先・輸出先への提案機会増が書かれ、選ばれる理由は読み取れるが、顧客ターゲットの定量的整理はない。

  • 事業化までの道筋3

    導入から半年で出荷可能となったことや、今後の粉末以外の商品への展開計画が書かれ、スケジュールと課題の方向は読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    X線異物検出による最終商品の検査は一般的な普及度が高いとは限らず、高水準の高付加価値化を示す記述はわずかである。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    販路開拓による地域や雇用への波及は直接書かれていないが、志布志市の茶づくりに関する記述からわずかに読み取れる。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加額などの費用対効果を示す数字は書かれておらず、検出精度の結果のみが示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    X線検出機による異物検出とデジタル透過画像の活用はあるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県大隅の自社茶畑と志布志市の工場による地域資源の活用が書かれ、地域特性を活かした事業であることは読み取れる。

今後の展望

多種多様なパッケージ形状や内容量の商品を検査機器で検査し、粉末形状以外の商品にも展開を広めたい。安心安全な商品づくりと生産性の向上に取り組んでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。