ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業福岡県

新しい微量計量機の導入による、品質の均一化と安心・安全の実現

株式会社タムラ

成果製造部門売上比率 20%→30%

この事例のポイント

  • 振動型パーツフィーダーは計量工程がなく1ショットの量目のばらつきが大きいため、製品の量目範囲を広く設定せざるを得ず、品質の均一化を確保できず競合コンペで不利になっていた。
  • 従来の振動型パーツフィーダーによる供給方式に代えて、新しい微量計量機を導入した。
  • 製造部門売上比率 20%→30%。新しい微量計量機の導入により、従来方式で発生していた量目不良品がなくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社タムラ
所在地福岡県 福岡市
業種飲食料品卸売業
技術分野機械制御,製造環境,測定計測
従業員数38人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

昭和48年の設立以来、福岡県を中心とした地場の食品メーカーに原料を供給してきた。平成元年に食品包装事業を立ち上げ、現在は粉末と乾燥具材の小袋充填包装が中心である。商品サイクルが短い加工食品分野では、食品メーカーの外部委託が増える一方で市場競争が激しくなり、九州圏内にとどまらず関東・関西の食品包装業者との競争も生じている。製造部門の売上比率は現在20%である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度振動型パーツフィーダーは計量工程がなく1ショットの量目のばらつきが大きいため、製品の量目範囲を広く設定せざるを得ず、品質の均一化を確保できず競合コンペで不利になっていた。
  • コスト・採算量目不良品(設定範囲より軽いものと重いもの)が廃棄原料となり、原料や包材の歩留まりが悪化して収益を圧迫していた。
  • その他小袋充填包装前に1ショットずつ正確に計量するシステムを導入しなければ、九州外の業者も含めた競争に勝ち残れないという危機感があった。

やったこと

従来の振動型パーツフィーダーによる供給方式に代えて、新しい微量計量機を導入した。この装置は小袋充填包装の前に1ショットずつ計量する方式で、設定された規格の範囲内で正確に計量できる。食品に接触する部分が全て分解洗浄できる仕様とした。

検査測定微量計量機

事業の効果

  • 製造部門売上比率 20%→30%

新しい微量計量機の導入により、従来方式で発生していた量目不良品がなくなった。正確な計量で原料の使いすぎがなくなり歩留まりが大きく向上した。目視での量調整に充てていた作業者を生産性の高い仕事へ配置転換することもできた。食品接触部分の分解洗浄が可能になり衛生面の安全性も高まり、市場での競争力向上に貢献している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    平成元年に食品包装事業を立ち上げた経緯は書かれているが、本補助事業の微量計量機と既存事業の関係は明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客からの要望や九州圏外の競合との競争に触れ、品質・コスト面の優位性を求めていると読めるが、市場データの裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決4

    量目不良による原料廃棄と歩留まり悪化を課題として挙げ、新計量機で不良品が出なくなり歩留まりが大きく向上したと書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造部門の売上比率を現在の20%から5年後に30%へ引き上げる目標が数字で示されているが、賃上げや付加価値額の目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数38人は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    量目の均一化による品質向上と安心安全を強みとし、食品包装の競争力向上につながると、顧客への価値が具体的に説明されている。

  • 事業化までの道筋3

    第2工場の建設計画や製造部門の拡充は書かれているが、導入スケジュールや課題解決の方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    フリーズドライ焼豚や刻み海苔など幅広い具材を扱う点はうかがえるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地場の食品メーカーへの原料供給や九州圏内での雇用に触れるが、国が補助する積極的な理由としては示されていない。

  • 費用対効果4

    歩留まりの向上、作業者の配置転換、衛生面の改善が挙げられ、補助投入に対する効果が具体的に書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    微量計量機の導入は書かれるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    福岡県を中心とした地場の食品メーカーへの供給実績があり、地域の特性を活かした事業とうかがえるが、雇用や成長への寄与は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の設備導入で大きな受注増を見込み、製造部門売上比率を20%から5年後に30%へ引き上げる計画である。卸売業より限界利益率の高い製造部門が増えることで収益構造が改善し、経常利益の増加につなげたいと考えている。現在は第2工場の建設も計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。