ものづくり補助金平成30年度製造業長野県

熟練作業者の技能を簡易にロボットで再現し高生産性を実現する

株式会社ダイワコーポレーション

この事例のポイント

  • 塗装業は手作業が9割で作業環境が厳しく、人が採れないことが大きな悩みになっていた。
  • 熟練作業者の塗装動作を複数の専用カメラでとらえて自動的にデータ化し、塗装ロボットが同じ塗装作業を自動で行う「ティーチングアシスト塗装ロボットシステム」を導入した。
  • 熟練作業者の塗装動作をロボットで再現し、大型製品の塗装ラインを自動化した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ダイワコーポレーション
所在地長野県 上田市
業種金属製品製造業
技術分野情報処理,表面処理,機械制御
従業員数38人
資本金1,000万円
設立1967年

事業の背景

創業は1963年の自動車板金塗装業で、その後自動車部品、建設機械部品、電子機器部品などの塗装に事業を広げた。カチオン電着塗装や各種焼付塗装などを手がけ、2メートル以上の大型部品・機器の電着塗装では県内トップクラスの実績がある。駅のホームドアをはじめとする大型塗装品の受注が増えてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能塗装業は手作業が9割で作業環境が厳しく、人が採れないことが大きな悩みになっていた。
  • 人手・技能塗装ロボットはプログラミングの難易度が高く、メーカー技術者の手を借りないと動かせなかった。
  • 生産能力需要が拡大する大型製品塗装の受注をさらに拡大するには、塗装ラインの自動化と生産性向上が必要だった。

やったこと

熟練作業者の塗装動作を複数の専用カメラでとらえて自動的にデータ化し、塗装ロボットが同じ塗装作業を自動で行う「ティーチングアシスト塗装ロボットシステム」を導入した。作業者が塗装技術者であれば誰でもデータを作成できる仕組みとした。データは制御装置で微調整できる。塗装ラインを自動化し、大型建設機械部品の塗装を自動化した。実際に稼働と試験を実施し、所定の能力を発揮できることを確認した。

ロボットティーチングアシスト塗装ロボットシステム
検査測定専用カメラ(複数)
ロボット塗装ロボット走行装置

事業の効果

熟練作業者の塗装動作をロボットで再現し、大型製品の塗装ラインを自動化した。生産性が大幅に向上し、塗装品質が高まり安定した。作業者の負担が減り、作業環境も改善された。需要が拡大する大型製品塗装の受注をさらに増やす基盤ができた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業以来の大型塗装への取組や塗装ロボット先行導入が書かれ、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大型製品の一貫塗装が強み、長野県内トップクラスの実績と記載があり強みは読み取れるが、市場動向との関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決3

    手作業9割・人が採れない課題と自動化の必要性が書かれるが、高付加価値化や成長に関する計画数値は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産性の大幅な向上や高品質化が掲げられるが、具体的な目標値や付加価値額の数字は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    メーカー技術者の手を借りず社内で運用できる点は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大型製品の一貫塗装や駅ホームドア受注など顧客ニーズは書かれるが、ターゲットや選ばれる理由の整理は限定的。

  • 事業化までの道筋2

    稼働と試験を実施し所定の能力を発揮できたことは書かれるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は詳しくない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    2メートル以上の大型電着塗装で県内トップクラス、塗装の自動化は先がけとの記述があり、高水準の分野での取組が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    人手不足や作業環境改善の課題は書かれるが、地域波及や雇用創出の具体的な効果は記載がない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    複数の専用カメラで熟練動作をデータ化する技術は書かれるが、サプライチェーン全体への貢献は記載されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    自動車・電機・建設機械が集まる上田の地域特性に合うと書かれ、地域の事業との関係はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

塗装業は今後、自動化と人手とに二極化する。当社は塗装自動化の先がけになりたいとしている。

事業者の声

作業の負担を減らすことで、社員がいくつになっても働ける環境をつくりたい。塗装業は今後、自動化と人手とに二極化する。当社は塗装自動化の先がけになりたいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。