ものづくり補助金平成29年度製造業愛知県

需要が高まる半導体製造装置部品を抜加工の技術高度化により生産性向上

有限会社志村プレス工業所

この事例のポイント

  • 半導体製造装置向け部品の受注が増え、増産に対応する生産体制を整える必要があった。
  • 補助金を活用して立形マシニングセンターを導入し、積層金型の内製化に取り組んだ。
  • 立形マシニングセンターによる積層金型の内製化で、加工時間と金型製作期間が大幅に短縮され、生産体制が最適化された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社志村プレス工業所
所在地愛知県 小牧市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数20人
資本金1,200万円
設立1981年

事業の背景

精密板金加工を主力とし、試作開発から多品種少量生産まで対応できる技術力が強みである。国内半導体産業の成長に伴い、半導体製造装置向け部品の受注が堅調で、令和2年の1.5倍に増加している。半導体産業は数年ごとに好不況を繰り返す特徴があるため、変動する生産品目に柔軟に対応する体制づくりが求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力半導体製造装置向け部品の受注が増え、増産に対応する生産体制を整える必要があった。
  • 納期・工程金型の製作に時間がかかり、加工時間や金型製作期間を短縮する必要があった。
  • コスト・採算工場全体のエネルギー消費が多く、省エネとコスト削減が課題だった。

やったこと

補助金を活用して立形マシニングセンターを導入し、積層金型の内製化に取り組んだ。内製化により加工時間と金型製作期間を大幅に短縮し、生産体制の最適化を図った。協働ロボットを3台導入し、変動する生産品目に対応する変種変量生産の体制を強化した。IoTを活用して設計室からの製造情報をバーコードで現場に受け渡し、稼働状況を遠隔で監視できるようにして全工程を見える化した。コンプレッサーを複数台から1台の稼働に制御するとともに、工場内のエアー漏れを可視化して見直した。

加工機立形マシニングセンター
ロボット協働ロボット(3台)

新しい製品・サービス:チタンの端材を活用し、レーザー加飾技術を施したアクセサリーの自社ブランド「Ti-iro」

事業の効果

立形マシニングセンターによる積層金型の内製化で、加工時間と金型製作期間が大幅に短縮され、生産体制が最適化された。協働ロボットの導入により変動する生産品目に柔軟に対応できるようになり、増産に対応しながら品質と納期を守れるようになった。工場の見える化とエアー漏れの改善により、大幅な省エネとコスト削減を実現し、省人化も達成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来60年の技術蓄積と精密板金の主力事業、IoT活用の見える化など取組の連続性は読めるが、経営戦略上の明確な位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    半導体製造装置向け部品の受注が堅調で1.5倍に増加したことや、試作から多品種少量生産まで対応できる技術力が強みと具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    増産対応で積層金型の内製化により加工時間や金型製作期間を大幅短縮したと書かれ、課題と取組の対応関係が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高い付加価値創出や賃上げの目標値は書かれていない。省エネやコスト削減の成果はあるが数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    補助金を活用した設備導入や、見える化による生産管理の体制は書かれているが、人材や事務処理能力の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    試作開発から多品種少量生産まで対応する技術力が強みと書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体的に読み取れない。

  • 事業化までの道筋3

    協働ロボット3台導入や内製化の進展など遂行の方向性は書かれるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    半導体製造装置向け部品の高精度加工が強みとして書かれるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用3

    国内半導体産業の成長に伴う受注増加と、地域の製造業での取組として書かれるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    大幅な省エネやコストダウン、CO2削減を達成したと書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献4

    IoTによる工場見える化、遠隔監視、バーコード連携などデジタル技術の活用が具体的に書かれ、業界の生産効率化に寄与する点が読み取れる。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    半導体産業という成長分野への進出や受注増加が書かれるが、日本経済の構造転換への言及は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    愛知県小牧市の地域企業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への貢献は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

10年先を見据え、いい会社にして社員のためにお金を使いながら、モノづくりの変革に挑み続ける方針である。

事業者の声

見えないところを見える化する。そこが当社の強みとなっている

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。