ものづくり補助金平成30年度製造業長野県

プラスチック複合材専用「資源再生プラント」導入による産業廃棄物削減と環境負荷低減

MINOエナジー株式会社

この事例のポイント

  • 彩木の生産工程で発生する端材や不良品は産業廃棄物として処理せざるを得なかった。
  • アルミと硬質発泡ウレタン樹脂を分離する専用の資源再生プラントを導入した。
  • 資源再生プラントの導入により、彩木の端材や不良品を産業廃棄物として処理せずに、アルミと硬質発泡ウレタンに分別して資源として再生できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名MINOエナジー株式会社
所在地長野県 伊那市
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野製造環境,材料製造プロセス
従業員数1人
資本金1,000万円
設立1997年

事業の背景

同社は美濃工業の建材部が分離独立したグループ会社で、天然木の質感と耐久性・耐候性・断熱性を備えたハイブリッド建材「彩木」を開発・製造している。彩木は大手ハウスメーカー各社が注目し、外装用化粧材、バルコニーデッキ、ガーデンデッキなどのエクステリア建材として使われている。デッキは反りやねじれが出ず大好評で、売上も伸び続けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑彩木の生産工程で発生する端材や不良品は産業廃棄物として処理せざるを得なかった。
  • コスト・採算プラスチックとアルミの複合材であるため、端材や不良品を分別して再生する手段がなかった。
  • 納期・工程大手ハウスメーカーから廃棄ではなくリサイクル(リユース)できる仕組みの構築を強く求められていた。

やったこと

アルミと硬質発泡ウレタン樹脂を分離する専用の資源再生プラントを導入した。導入した設備により、彩木の端材や不良品を硬質発泡ウレタンとアルミに分別し、資源として再生できるようになった。設備は選別工程、破砕機、ウレタン回収工程などで構成され、水に浮くウレタンと底にたまるアルミを分けている。1枚仕上がるまで約100秒の自動化が進む工場で稼働している。

その他資源再生プラント(プラスチック複合材専用)
加工機破砕機
その他選別設備

事業の効果

資源再生プラントの導入により、彩木の端材や不良品を産業廃棄物として処理せずに、アルミと硬質発泡ウレタンに分別して資源として再生できるようになった。これにより環境負荷を低減し、ものづくりから再生までの一連の流れの構築に近づいている。現在は再生したウレタンを断熱材プレートなど自社で使えるものにする研究開発に取り組んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    独自開発した彩木の市場拡大と環境負荷低減を目指す方針が示されるが、過去の取組との一貫性を裏付ける記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手ハウスメーカーが注目し外装材やデッキで使われていると書かれ、強みは読めるが、市場動向との比較データは示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    彩木の端材や不良品を産業廃棄物として処理せざるを得なかったという課題を認識し、資源再生プラントで分別・再生する対策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、公開事例からは実現可能性の数値的根拠はうかがえない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数1名と記載されるのみで、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的な記述はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    彩木は内装と外装を兼ねられ部屋を広く使え、コストも安く施工も簡単と製品の価値が具体的に述べられ、デッキは反りやねじれが出ない点も示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ウレタン再生の断熱材プレートへの用途開発を研究中と書かれ課題と方向性は示されるが、スケジュールや検証方法は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    アルミと硬質発泡ウレタンの複合材は独自開発で、天然木の質感を持つハイブリッド材として他に例が少ない点が書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    環境負荷低減のためプラスチック製品の再生は不可避とあるが、地域経済波及や雇用創出への言及はわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    資源再生プラントで複合材を分離し再生する取組はあるが、先端的デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    環境負荷低減と再生資源の活用が述べられ、循環型経済への寄与はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及2

    伊那市の企業としてメガソーラー事業などを展開すると書かれるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ウレタンの再生技術が完成すれば、ものづくりから再生まで一連の流れが構築できる段階にあると考えている。

事業者の声

彩木は自分たちで作りあげた製品だから、リサイクルの仕組みも自分たちで作らなければいけない。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。