ものづくり補助金平成30年度製造業静岡県

ギフト雑貨市場に特化した付加価値型ティーバック製品のパッケージ製造体制の改善

株式会社山壽杉本商店

この事例のポイント

  • 特殊形状のティーバッグタグは外注していたため、期日に余裕を持って発注する必要があり、日数のロスが生じていた。
  • ギフト雑貨関連の受注に柔軟に対応するため、パッケージ部門の製造工程にレーザー加工機を導入した。
  • 自社製造により商品納期が従来より5日間短縮され、生産能力は従来比で約60%増加した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山壽杉本商店
所在地静岡県 静岡市葵区
業種飲料・たばこ・飼料製造業
資本金1,000万円
設立1981年

事業の背景

同社は昭和23年創業の茶葉卸売業者で、緑茶を中心に品質の高い茶葉を提供してきた。近年、茶業界では緑茶需要が減少傾向にある。そこで拡大傾向にあるギフト雑貨市場に特化した茶商品の開発・販売に取り組み、現在は雑貨商品が同社売上高の70%ほどを占めるに至っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程特殊形状のティーバッグタグは外注していたため、期日に余裕を持って発注する必要があり、日数のロスが生じていた。
  • コスト・採算生産現場でタグが不足しないよう個数に余裕を持った発注が必要で、コ スト面のロスが多数発生していた。
  • 生産能力ギフト雑貨関連の受注に柔軟に対応するため、パッケージ部門の製造工程を内製化する必要があった。

やったこと

ギフト雑貨関連の受注に柔軟に対応するため、パッケージ部門の製造工程にレーザー加工機を導入した。これまで外注していた特殊形状のティーバッグタグを自社で製造できる体制を整え、内製化と生産性の向上を図った。設備導入後は、特殊形状を含むタグの製造が自社で可能となり、内製化によるコスト削減と納期短縮、生産量の増加が実現した。加えて、過去には対応できなかった特殊形状のタグも製造できるようになり、多様化する受注への対応力を高めた。

加工機レーザー加工機

新しい製品・サービス:特殊形状タグを使用したティーバッグ(ギフト雑貨商品)

事業の効果

自社製造により商品納期が従来より5日間短縮され、生産能力は従来比で約60%増加した。外注費が削減されたことで年間約400万円のコストカットに寄与している。設備導入によって受注の幅が広がり、特殊形状タグの受注も増加して、ギフト雑貨商品の販売拡大と売上高の増加に貢献した。また、レーザー加工機のオペレーター要員として1名の新規採用にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の茶卸事業の延長でギフト雑貨市場へ参入し、雑貨が売上の約70%を占めるに至ったと書かれており、事業の流れは読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ギフト雑貨市場の拡大傾向と人気キャラクターとのコラボ販売は読み取れるが、競争上の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注依存による納期遅れや在庫余裕の必要性という課題が示され、内製化で納期を5日短縮し生産能力を約60%増やしたと具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能力約60%増、納期5日短縮、外注費削減で年間約400万円のコストカットという数値目標と結果が示されている。賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    レーザー加工機のオペレーター要員として1名の新規採用に触れているが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    特殊形状のティーバックタグという製品の特徴と、ギフト雑貨の受注拡大・取引先増加という顧客ニーズの裏付けが書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    内製化を進める方針は示されているが、スケジュールや課題解決の具体的な遂行方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    特殊形状タグの製造は従来外注で対応できなかった高付加価値の取組として、独自性と人気の高さが具体的に書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    雇用創出として新規採用1名が書かれているが、波及効果や社会的インフラとしての国の補助理由は読み取れない。

  • 費用対効果4

    設備導入で年間約400万円のコスト削減、生産能力約60%増と、投資に対する効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    静岡県産一番茶を用いた茶商品の開発と茶文化振興への貢献が書かれているが、地域経済への波及効果は具体的に示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後もさらなる販路拡大と新たな受注への対応を進めるため、生産性の向上や内製化等の強化に積極的に取り組む。従来の型にとらわれない柔軟な商品開発と販売方法を模索し、茶商品の流通拡大と茶文化の振興に貢献していく方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。