ものづくり補助金平成27年度製造業山形県

感動・驚き・特別感を提供する高付加価値商品の開発と作業効率の向上及び利益拡大

有限会社佐藤ぶどう酒

成果酒税報告の作業に約5日間要していたが、即座に完了できるようになった

この事例のポイント

  • 契約農家の高齢化により、ぶどうの原料を安定して仕入れることが難しくなっている。
  • レーザー彫刻機を導入し、ワインボトルに名前などを彫刻してオリジナルワインとして直売所で販売する取組を始めた。
  • 酒税報告の作業に約5日間要していたが、即座に完了できるようになった。レーザー彫刻により、ワインに付加価値が付き、直売所での売上比率が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社佐藤ぶどう酒
所在地山形県 南陽市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数8人
資本金1,000万円
設立1997年

事業の背景

当社は「金渓ワイン」のブランドでワインを製造しており、地元の農協や契約農家のぶどう、自社農園のぶどうを使用している。近年はぶどう契約農家の高齢化で原料の安定仕入れが難しくなっている。販売は約6割以上を卸問屋に依存していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力契約農家の高齢化により、ぶどうの原料を安定して仕入れることが難しくなっている。
  • 生産能力ぶどうの生産量が減少する中で、県産原料だけでのワイン造りを続けることが課題となっている。
  • 新製品・新技術6月頃にはワインの在庫がなくなり、売上が頭打ちになっている。
  • 人手・技能酒税申告や受注処理を手書きで行っており、事務作業に約5日間を要している。

やったこと

レーザー彫刻機を導入し、ワインボトルに名前などを彫刻してオリジナルワインとして直売所で販売する取組を始めた。彫刻は1本あたり5分程度で可能で、お土産や結婚式向けの需要を狙う。オリジナルデザインのワインボトルの試作を行い、赤湯温泉の旅館や果物直売所に彫刻サービスを売り込んだ。また、酒類製造業向けの酒税対応販売管理ソフト「酒仙」を導入し、受注処理や納品書等の効率化と精度向上を図った。効率化で生まれた時間は自社農園のぶどう収量増加に充てる計画とした。

新しい製品・サービス:ワインボトルにオリジナル彫刻を施した高付加価値のワイン商品

事業の効果

  • 酒税報告の作業に約5日間要していたが、即座に完了できるようになった

レーザー彫刻により、ワインに付加価値が付き、直売所での売上比率が上がった。温泉旅館街に近い立地を活かし、旅館からの紹介による売上も安定している。旅館からは特別の顧客向けサービスとして喜ばれている。販売管理ソフト「酒仙」の導入で、酒税報告の作業が即座に完了し、納付の手間と時間が短縮された。さらに顧客データの管理が可能になり、事務作業が大幅に短縮された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    自家畑や県産ぶどうへのこだわりという従来の取組を踏まえ、原料安定化と彫刻による付加価値化を一連の戦略として位置づけている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    卸問屋への依存が6割以上と数字で示され、旅館紹介や温泉街に近い立地を直売強化の強みとして挙げている。

  • 課題の認識と解決4

    6月にワインの在庫がなくなる課題や、手書き事務に約5日を要する問題を具体的に示し、それへの対策を計画に結びつけている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    売上アップを目指すとしているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されておらず、実現可能性は判断できない。

  • 事業を進める体制2

    従業員8名や製造取締役の記載はあるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理の人員配置までは書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    感動・驚き・特別感を提供する彫刻付きワインとして、旅館や土産・結婚式向けに5分程度で彫刻できると顧客像と価値を示している。

  • 事業化までの道筋3

    彫刻機の関連商品展開や海外展開を今後の方向性として挙げているが、時期や遂行方法、スケジュールは具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    世界に1本だけのオリジナル彫刻付きワインとして高付加価値化を図るとあるが、市場における普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    県産ぶどうのみ使用し、契約農家や地元農協と連携する地域密着型で、山形県のワイン全体を底上げする勉強会も計画している。

  • 費用対効果2

    事務作業が約5日から即座に完了になったとあるが、投資額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数値はない。

  • イノベーションへの貢献3

    レーザー彫刻機や酒類販売管理ソフトを導入しているが、地域やサプライチェーン全体への波及は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    赤湯温泉の旅館街に近い立地を活かし、旅館からの紹介による売上が安定していると、地域特性を生かした事業であることを示している。

今後の展望

契約農家が減るなかで県産ぶどうにこだわるため、自家畑での栽培を増やして安定した原料確保を目指す。レーザー彫刻機はワイングラスやコースター、ソムリエナイフなどの関連商品にも応用し、全体の売上と利益率の向上につなげる。酸化防止剤・無添加ワインを中心に海外展開も図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。