ものづくり補助金平成30年度建設業京都府

超仕上カンナ盤導入による生産効率の改善と商品価値の向上

株式会社小林工務店

成果最大切削幅 240mm→360mm

この事例のポイント

  • 現状設備によるカンナ加工は調整の難度が高く、生産効率が悪い。
  • 超仕上カンナ盤を導入し、大型資材の加工を自社で行える体制を整えた。
  • 最大切削幅 240mm→360mm。自社で大型材料の加工ができるようになり、斬新でダイナミックな空間提案や新しい工法への挑戦が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社小林工務店
所在地京都府 京都市
業種総合工事業
技術分野デザイン
従業員数15人
資本金1億円
設立2009年

事業の背景

当社は京都市を中心に建築事業と不動産事業を展開し、伝統的な建築方法に新たな技術を取り入れて、省エネ住宅の新築や古民家・京町家のリノベーションを行っている。主要取引先は個人、一般企業、学校法人である。主要な顧客層は木造建築にこだわるアッパーミドルで、「ほんもの」志向が強く、無垢材や自然素材を希望している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現状設備によるカンナ加工は調整の難度が高く、生産効率が悪い。
  • 生産能力加工上の制約から大型の資材を自社で加工できず、顧客ニーズに満足に応えられなかった。

やったこと

超仕上カンナ盤を導入し、大型資材の加工を自社で行える体制を整えた。最大切削幅を既存設備の240mmから360mmに拡大し、大型の化粧材や構造材を自社製作できるようにした。超仕上カンナ盤により表面の仕上げを行い、薄く均一な削りを実現して品質の安定化を図った。刃の調整構造と自動加圧調整機構を備えた設備により、熟練工だけでなく若い従業員も対応できるようにした。

加工機超仕上カンナ盤

事業の効果

  • 最大切削幅 240mm→360mm

自社で大型材料の加工ができるようになり、斬新でダイナミックな空間提案や新しい工法への挑戦が可能になった。大型化で木組みの断面欠損が減り耐震性が向上し、加工時間の短縮により工賃が減って利益率が改善した。品質の安定化により「高品質」「高付加価値」の空間を提供でき、顧客満足度の向上につながった。作業時間が大幅に減り、若手も対応できることで多能工化が進んだ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    京町家や古民家の伝統工法リノベーションを主力とし、木材加工の内製化は既存の事業方針に沿う旨が示されている。具体的な過去の取組の記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    「ほんもの」志向のアッパーミドル顧客と地域産無垢材の強みを踏まえ、大型資材の自社加工で他社との差別化を図る方針が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    加工に3~7日かかるボトルネック工程を課題として特定し、超仕上カンナ盤で大型材加工と工期短縮を図る計画が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工時間の短縮や工賃減少による利益率改善は書かれているが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員15人で熟練工への依存や多能工化の促進が書かれているが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の記述はうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    無垢材による高品質・高付加価値の空間提案を顧客ターゲットに合わせ、大型化で2間の空間設計が可能になると具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の成果と今後の展開は書かれているが、遂行スケジュールや課題解決の具体的方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    「ほんもの」志向の無垢材活用を高水準の品質で提供する方針が書かれているが、市場全体での普及度や認知度の記述はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮と工賃減少、利益率改善、耐震性向上が書かれているが、投資額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    木質材料の科学的知見や先端技術の活用はうかがえるが、地域やサプライチェーンへの貢献としての記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地元産の無垢材を活用し地元の住宅事情に根ざした事業として、京都市の京町家等の地域特性を活かした取組が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現在の主力は伝統工法のリノベーションだが、今後は耐震断熱リノベーションや高性能住宅の新築が増えると見込んでいる。

  • 目標:通常は全ての資材加工に3日~7日程度かかっていた

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。