ものづくり補助金平成30年度製造業大阪府

最新スリッター導入で生産性向上と極小ロット超短納期対応の実現

株式会社ワイエス

成果原反の入手から完成品出荷までのリードタイムを半日にまで短縮可能にした

この事例のポイント

  • 最初の工程で使われるスリッターの能力がボトルネックになって増産体制がとりづらい。
  • 上流工程のスリッター工程に最新スリッターを導入し、同社が得意としてきた小ロット対応をさらに進化させた。
  • 原反の入手から完成品出荷までのリードタイムを半日にまで短縮可能にした。スリッター工程の能力が上がり、ボトルネックが解消されて増産体制を取りやすくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ワイエス
所在地大阪府 富田林市
業種プラスチック製品製造業(別掲を除く)
技術分野デザイン,製造環境
従業員数47人
資本金300万円
設立1968年

事業の背景

ワイエスは昭和43年に山際加工所として創業し、平成13年にヤマギワの製造部門から分離独立した包装用シュリンクフィルムの受託加工会社である。化粧品向けが約50%、食品・コンビニ向けが約30%、医薬部外品向けが約15%、雑貨・その他飲料等が約5%を占め、顧客数は400弱、アイテム数は6400点を超える。大手が2000m〜数万mを標準とする中、同社は100mのロットにも対応している。近年は化粧品向けを中心に全体で増産傾向が続き、新規注文も増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力最初の工程で使われるスリッターの能力がボトルネックになって増産体制がとりづらい。
  • 納期・工程後工程も連携した段取りが必要な、さらなる小ロット化への対応が妨げられている。

やったこと

上流工程のスリッター工程に最新スリッターを導入し、同社が得意としてきた小ロット対応をさらに進化させた。原反の入手からカット品などの完成品を出荷するまでのリードタイムを半日にまで短縮可能にした。また、課題に対応するために必要な機械の性能・仕様を検討した。シュリンクラベル加工52年の技術とノウハウをブラッシュアップし、IoTものづくりに挑戦した。IoTものづくりの導入により品質と生産性を向上させ、製造力を強化した。

加工機最新スリッター機
ソフトIoTものづくりの仕組み

事業の効果

  • 原反の入手から完成品出荷までのリードタイムを半日にまで短縮可能にした
  • スリッターからセットアップまでのリードタイム1日を実現した

スリッター工程の能力が上がり、ボトルネックが解消されて増産体制を取りやすくなった。リードタイムは半日にまで短縮され、工場全体のプロセス改善にもつながった。納期面のリスクから受注を躊躇していたものも取り込めるようになった。IoTものづくりの導入で品質と生産性が向上し、製造力が強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    1968年創業以来の小ロット生産への集中と、ヤマギワからの分離独立が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手が敬遠する100mの小ロット対応や独自設備・6400点のアイテム数など、強みと競争優位が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    スリッター工程のボトルネック解消と増産体制の確立で、受注を躊躇していた案件を取り込めるようになったと書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、受注増加の傾向のみが示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員47名や工場の稼働、保有設備は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    化粧品・食品向けの比率、電子レンジ対応シュリンク材の要望など、顧客ターゲットとニーズの裏付けが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    課題と取組、成果は整理されているが、導入後の中長期的な遂行スケジュールや検証方法の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達2

    資本金3,000千円とあるが、財務状況や金融機関からの資金調達の見込みは記載されていない。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    シュリンクフィルム小ロット対応の高付加価値性がうかがえるが、市場の普及度や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域経済への波及効果や雇用創出の記述は薄く、国が補助する積極的理由は読み取りにくい。

  • 費用対効果2

    補助金額や投資対効果の数値は書かれておらず、リードタイム1日化などの成果のみ記載されている。

  • イノベーションへの貢献3

    IoTものづくりの導入で製造力を強化したとあるが、サプライチェーンへの貢献の記述は具体性が薄い。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    大阪府富田林市の所在地は書かれているが、地域の特性を活かした雇用創出や成長牽引の記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後一層の需要増が見込まれる極小ロット・短納期のデジタル印刷品にも積極的に販路を開拓する方針である。

事業者の声

独自の工法が生きる小ロットものの生産に狙いを絞ってきました。今後もさまざまなことに挑戦して顧客の要望を取り込んでいきたいと思います。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。