ものづくり補助金平成30年度建設業島根県

フレア配管システムを用いた、革新的な配管工事工法の導入

松栄設備株式会社

成果フレア加工を外注していた時は発注から納入まで2週間かかっていたが、マシン導入後は1本製作するのに半日もかからない。

この事例のポイント

  • 大手農機具メーカーの工場更新・改修工事で、金属製鋼管の現場でのアーク溶接が火花の出る作業のため行えず、工場の休みの日にしか作業できない制約があった。
  • 2019年11月に補助事業を活用してフレアマシン(CKフレアマシンⅢ200型)を導入した。
  • フレア加工を外注していた時は発注から納入まで2週間かかっていたが、マシン導入後は1本製作するのに半日もかからない。フレアマシン導入後は1本の製作が半日以内で済み、接合作業は溶接の5分の1の時間になった。

事業者のプロフィール

事業者名松栄設備株式会社
所在地島根県 松江市
業種設備工事業
従業員数12人
資本金2億円
設立1979年

事業の背景

松栄設備株式会社は1979年に松江市内で設立された総合設備工事会社で、公共工事から民間事業所、一般家庭向けの給排水・空調設備、リフォームまで幅広く手掛けている。2018年に大手農機具メーカーの工場更新・改修工事の配管工事を請け負ったことが契機となった。景気拡大期に建設された工場やビルなどの民間施設や、改修・更新の時期を迎えつつある公共施設が市場にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大手農機具メーカーの工場更新・改修工事で、金属製鋼管の現場でのアーク溶接が火花の出る作業のため行えず、工場の休みの日にしか作業できない制約があった。
  • 人手・技能社内に対応できる設備がなく、フレア工法配管の製作を広島や九州の会社に発注しており、フレア加工を外注していたため発注から納入まで2週間かかっていた。
  • コスト・採算外注に頼ることで納期が長くなり、コスト面でも負担が大きかった。

やったこと

2019年11月に補助事業を活用してフレアマシン(CKフレアマシンⅢ200型)を導入した。フレアマシンに鋼管を差し込むと断面を自動でつば出し加工し、90度につば出しされた面と面にルーズフランジを装着してボルトで締めて接合する仕組みである。会社内で製作するには手狭だったため、導入に合わせて松江市東出雲町出雲郷から敷地の広い現在地に移転した。高度な溶接技術がなくても短期間に品質の良い加工管を製作でき、幅広いパイプサイズの作製が可能になった。

加工機CKフレアマシンⅢ200型

新しい製品・サービス:フレア配管システムを用いた革新的な配管工事工法

事業の効果

  • フレア加工を外注していた時は発注から納入まで2週間かかっていたが、マシン導入後は1本製作するのに半日もかからない。
  • 接合作業も溶接の5分の1の時間となり、
  • コスト面では3分の1に軽減された。

フレアマシン導入後は1本の製作が半日以内で済み、接合作業は溶接の5分の1の時間になった。経験の浅い作業員でも現場で工事ができ、人員も最小限で済むようになった。納期短縮、低コスト、品質向上を実現し、他社との競争力が大きく向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    鋼管の配管工事を自前化した経緯は書かれているが、経営戦略上の位置付けや過去の取組との一貫性は明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    溶接作業の制約や広島・九州への外注を課題と捉え、フレア工法で競争力向上を図る点は読み取れるが、市場動向との関係は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    外注で発注から納入まで2週間かかっていた課題を、導入後は1本半日未満で製作できるようになったと、具体的な改善が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納期短縮、コストが3分の1、接合作業が溶接の5分の1の時間など数値目標に近い効果が示されているが、賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    経験の浅い作業員でも現場施工でき人員は最小限で済むとあるが、事務処理能力や遂行体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    現場で溶接をしない安全な工法、幅広いパイプサイズ対応、大手工場の施工実績など、選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    2019年11月に導入し移転したことは書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールの詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    フレア工法は溶接技術が不要な工法として紹介されているが、普及度や高水準の高付加価値化を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    景気拡大期に建設された施設の改修需要やインフラ更新が触れられており、国が補助する理由はわずかにうかがえる。

  • 費用対効果3

    コスト3分の1、時間短縮などの効果はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    溶接の安全化など現場改善は書かれているが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    松江市の地域企業として人手不足の管工事業界に対応する点はあるが、地域特性を活かした雇用創出の記述は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

同業他社への受注・販売を積極的に進め、現場で溶接をしない安全な工法をPRして取引のなかった先も含め販路拡大に努めたいとしている。

事業者の声

工法を同業他社にアピールし、積極的に受注、販売していきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。