ものづくり補助金平成30年度製造業山口県

畳に求められる新たなニーズを実現する生産体制の確立と畳の持つ機能の再構築

共栄産業株式会社

成果縁なし半畳薄畳の製造時間 60分→25分

この事例のポイント

  • 縁なし薄畳の製造はほとんどが手作業で、サイズ合わせや折り曲げに時間がかかる上、品質にばらつきが生じやすい。
  • 縁なし畳用折曲機(折目美人なでしこ)を導入し、縁なし畳の畳表を角が立つように美しく折り曲げられるようにした。
  • 縁なし半畳薄畳の製造時間 60分→25分。縁なし半畳薄畳の製造時間が約60分から約25分へと半分以下になり、1日40〜50枚を製造できる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名共栄産業株式会社
所在地山口県 周南市
業種その他の製造業
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1945年

事業の背景

地域の材木屋、建具屋、畳屋が集まって法人化したのが同社の始まりで、畳、木材、建具・家具、建築リフォームの4部門から成る。ライフスタイルや住宅様式の変化により、伝統的な畳や和室のある住まいが減っている。一方で、縁なし薄畳やカラー畳などモダンなデザインの畳へのニーズは増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度縁なし薄畳の製造はほとんどが手作業で、サイズ合わせや折り曲げに時間がかかる上、品質にばらつきが生じやすい。
  • 人手・技能製作できる職人が限られるため、繁忙期には納期の問題が発生していた。

やったこと

縁なし畳用折曲機(折目美人なでしこ)を導入し、縁なし畳の畳表を角が立つように美しく折り曲げられるようにした。一畳サイズの製造に加え、半畳サイズは2枚同時に加工できる。半畳ホットプレス機(パワーエイト)では、厚み15mm以下の縁なし薄畳を製作する際に畳床と畳表を圧着し、畳表のふくれを防ぎながら製作スピードを上げる。両機を組み合わせた新ラインを構築し、縁なし半畳サイズの薄畳の製造時間を約60分から約25分に短縮した。その結果、1日40〜50枚の畳を製造できる体制を整えた。

  • 加工機縁なし畳用折曲機折目美人なでしこ半畳ホットプレス機パワーエイト

新しい製品・サービス:縁なし薄畳の新製造システム

事業の効果

  • 縁なし半畳薄畳の製造時間 60分→25分

縁なし半畳薄畳の製造時間が約60分から約25分へと半分以下になり、1日40〜50枚を製造できる体制が整った。半畳サイズを2枚同時に加工できるため生産性が上がり、表の仕上がりや角の精度も向上して品質が安定した。多様なニーズに応えられるようになり、同業他社からの依頼も増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    付加価値・賃上げの目標製造時間がおよそ60分から25分へ半分以下に短縮され、1日40~50枚の製造体制が整ったと数字で示されている。
  • 4
    課題の認識と解決縁なし薄畳の製造時間がおよそ60分で、品質のばらつきや職人不足、繁忙期の納期問題という課題が具体的に示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けモダンなデザインの縁なし薄畳やカラー畳へのニーズ増加、同業他社からの依頼増加が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性縁なし畳ニーズの増加や住宅メーカー受注生産の形態はうかがえるが、競争優位性を示す市場や競合との比較は書かれていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    前回補助事業でNCマシンを導入し、畳部門の自動化を以前から進めてきたことが読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    縁なし畳ニーズの増加や住宅メーカー受注生産の形態はうかがえるが、競争優位性を示す市場や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    縁なし薄畳の製造時間がおよそ60分で、品質のばらつきや職人不足、繁忙期の納期問題という課題が具体的に示されている。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標5

    製造時間がおよそ60分から25分へ半分以下に短縮され、1日40~50枚の製造体制が整ったと数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    職人の高齢化や従業員12名の体制は書かれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理面の記載はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    モダンなデザインの縁なし薄畳やカラー畳へのニーズ増加、同業他社からの依頼増加が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    新ラインの構築や今後のオリジナル畳商品化の方向性は示されているが、スケジュールや中長期の検証内容は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    和紙や多様な色・形を用いたオリジナル畳を商品化し、円形や三角形の畳を実用化する方向性が示されている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    若い世代への畳文化の継承や職人不足対応という社会的意義がうかがえるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果4

    製造時間を半分以下に短縮し、品質安定と受注増につながった結果が示されており、投資効果がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    NCマシンの活用や新しい発想での畳の可能性拡大はうかがえるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は具体的ではない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地域の材木屋、建具屋、畳屋が集まって始まった法人であることが書かれているが、地域特性を活かした成長の具体的な記述は薄い。

今後の展望

今後は、様々な色や素材、形を組み合わせた付加価値の高いオリジナル畳を商品化し、若い世代にも畳文化を発信していく。また、床だけでなく壁の腰板に使用するなど、畳の可能性を広げていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。