ものづくり補助金平成30年度製造業徳島県

画期的に紙粉を削減しヒトと環境負荷低減を実現させる刃物の開発

大亜ツール工学株式会社

この事例のポイント

  • 海外に販路を広げる徳島県の木工業各社に寄与できる、付加価値の高い木工機械用刃物の開発が必要だった。
  • 木工用刃物に高硬度超硬合金を使用し、独自のろう付け技術を開発した。
  • 生産性・効率・価格に優れた木工機械用刃物を開発した。

事業者のプロフィール

事業者名大亜ツール工学株式会社
所在地徳島県 徳島市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数13人
資本金1,000万円
設立1973年

事業の背景

創業来の主業は木工機械用刃物の再研磨で、紙製品・食品・樹脂・鉄鋼など様々な産業用刃物の再研磨にも取り組んできた。国内の木工市場そのものは縮小しており、近年は食品用・樹脂用・金属用の割合が増えている。顧客からのオーダーも難しくなり、求められる技術が多様化していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術海外に販路を広げる徳島県の木工業各社に寄与できる、付加価値の高い木工機械用刃物の開発が必要だった。
  • 販路・情報発信国内の木工市場は縮小しており、再研磨の受注は食品用・樹脂用・金属用の割合が増えていた。
  • 新製品・新技術顧客からのオーダーが難しくなり求められる技術も多様化していたため、ニッチな需要に応えられる新技術の開発が必要だった。

やったこと

木工用刃物に高硬度超硬合金を使用し、独自のろう付け技術を開発した。総合成形のための専用研削盤を導入し、高精度加工に挑戦した。既存のマシニングセンターを特殊仕様の刃物が研磨できるように改造し、簡単にプログラムできるソフトウェアとともに導入した。製紙業界への新規参入をめざし、発生する紙粉を削減して環境負荷を抑えられるチップソーを開発・製作した。

加工機専用研削盤
加工機マシニングセンター
ソフト簡単にプログラムできるソフトウェア
ソフト3次元CAD/CAMシステム

新しい製品・サービス:高硬度超硬合金を使用したろう付け刃物(木工機械用刃物)と、紙粉を削減する分割刃チップソー

事業の効果

生産性・効率・価格に優れた木工機械用刃物を開発した。特別な装置がなくても再研磨できる点は顧客にとって大きなメリットで、販路拡大が期待できる。マシニングセンター導入では、熟練者にしか持てなかった加工イメージをCAD/CAMで可視化し、熟練者に頼らない加工と短納期の生産体制を構築できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    木工機械用刃物の再研磨を創業来の主業とし、ルーター創りへ広げる流れが書かれており、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外販路の木工業各社や食品・樹脂用の需要増加に触れ、特別な装置なしで再研磨できる点を強みとしているが、競争優位の定量的根拠は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    木工市場縮小や顧客オーダーの難しさといった課題を認識し、CAD/CAM導入で熟練者に頼らない加工を実現し短納期体制を構築したと書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。生産性・価格の優位性は述べられているが数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員13名の企業で、熟練者に頼らない加工体制を構築したとあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    食品用刃物と鉄道関連部品をターゲットに設定し、紙粉を削減する環境配慮のチップソーという選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    食品用刃物と鉄道関連部品への販売促進に挑むとあるが、遂行方法やスケジュール、課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    木工用刃物の高硬度超硬合金とろう付け技術、紙粉を削減するチップソーを開発したとあり、高付加価値化の方向は読み取れるが水準の比較は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    木工業や食品・鉄道関連部品への波及がうかがえるが、国が補助する積極的理由や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元CAD/CAMの導入で加工を可視化し、環境負荷低減の刃物を開発したと書かれ、デジタル活用は読み取れるが業界への波及効果は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    木工業から食品・樹脂・金属用途へ広げる流れはうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述は薄い。

  • 地域経済への波及3

    徳島県の木工業各社への寄与を目指すとあり、地域の特性を生かした取組であることは読み取れるが、雇用や地域成長の数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

食品用刃物と鉄道関連部品をターゲットに、販売促進に挑む。

事業者の声

「創る」ことで「今から100 年継続する」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。