ものづくり補助金平成30年度製造業徳島県

細胞培養環境の汚染指標となるマイコプラズマの採取キットの製造

株式会社アクティス

成果回収率(生菌数)L.plantarum 2,100,000cfu/ml→14,000,000cfu/ml

この事例のポイント

  • 従来の球状スワブは拭き取り接点が限定的で液だれも発生し、採取した菌数が過小評価される可能性を否定できなかった。
  • スワブの拭き取り部に繊維径2μmのマイクロファイバーを使い、芯材を扁平形状(特許取得)にすることで液だれを低減し均一荷重を可能とした。
  • 回収率(生菌数)L.plantarum 2,100,000cfu/ml→14,000,000cfu/ml。バイオスワブは微量の微生物を高い回収率で採取でき、液だれ低減と均一荷重を両立した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アクティス
所在地徳島県 板野郡松茂町
業種その他の製造業
技術分野バイオ
従業員数7人
資本金980万円
設立2016年

事業の背景

再生医療現場、食品工場、製薬工場などでは、装置、床、設備等の環境中の微生物検査が欠かせない。この微生物の採取にはスワブ(綿棒)が使われており、最近では微量の微生物採取が求められてきている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来の球状スワブは拭き取り接点が限定的で液だれも発生し、採取した菌数が過小評価される可能性を否定できなかった。
  • 品質・精度微量の微生物を高い回収率で採取できる器具が求められていた。

やったこと

スワブの拭き取り部に繊維径2μmのマイクロファイバーを使い、芯材を扁平形状(特許取得)にすることで液だれを低減し均一荷重を可能とした。これにより球面での「拭き取り採取」から辺と面での「掻き取り採取」を実現し、高い回収率を達成した。また、DNA解析用に採取キット内をDNAフリーにする化学洗浄、拭き取り部の繊維間隙を残して表面に粘着剤をコーティングした粘着スワブ(実用新案登録)、拭き取り部の繊維を剥離できるスワブ等を開発した。

新しい製品・サービス:微生物採取キット「バイオスワブ」

事業の効果

  • 回収率(生菌数)L.plantarum 2,100,000cfu/ml→14,000,000cfu/ml

バイオスワブは微量の微生物を高い回収率で採取でき、液だれ低減と均一荷重を両立した。回収率評価では球状綿棒の約2.1E+06cfu/mlに対し約1.4E+07cfu/mlと高い値を示した。現在は大手検査会社に採用され、高い検出精度で信頼を得ている。今後はエレベーターのタッチキーやドアノブなど垂直壁面の微生物採取へ事業展開する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    従来の球状綿棒の課題を開発の経緯として述べるが、過去の事業活動との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    回収率評価で球状綿棒2.1E+06に対しバイオスワブ1.4E+07と示され、競合との比較による優位性がうかがえるが、市場動向や経営資源の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    液だれや菌数過小評価という課題を認識し掻き取り採取で解決を図るが、事業計画の数値や高付加価値化の見通しは書かれていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員数7名や代表取締役の記載はあるが、補助事業を遂行する体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    再生医療・食品工場・製薬工場の検査ニーズ、大手検査会社への採用、液だれ低減という選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後はエレベーターのタッチキーやドアノブへの事業展開と記載があるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    ニッチな分野で、従来の球状綿棒に対し回収率を約6.7倍(1.4E+07対2.1E+06)に高めた高付加価値化が数値で示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    環境対策の検証や検査精度向上への貢献はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    回収率が向上する成果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    DNAフリー化やビジネスモデル提案に触れるが、サプライチェーンへの波及やデジタル技術活用の記述は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    徳島県松茂町に所在することはわかるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はバイオスワブの長所である液だれ低減、均一荷重を活かし、エレベーターのタッチキー、ドアノブ等の垂直壁面に付着している微生物採取へ事業展開していく。

事業者の声

ニーズに応えてこその技術

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。