ものづくり補助金平成30年度製造業香川県

未利用魚(ハモ等)加工工程の機械化による生産性の向上と新商品開発

共栄冷凍水産株式会社

成果作業員数 6人→2人

この事例のポイント

  • ハモ加工は手作業の骨切り工程が多く、作業員の熟練度に生産スピードが左右される。
  • うろこ取り機、フィレマシン(中骨取り機、3枚下ろし機)、ハモ骨切り機の3台を導入し、「うろこ取り」「3枚下ろし」「骨切り」の3工程を機械化した。
  • 作業員数 6人→2人。機械化により全工程の処理量は約6倍になった。

事業者のプロフィール

事業者名共栄冷凍水産株式会社
所在地香川県 観音寺市
業種食料品製造業
技術分野製造環境,機械制御
従業員数14人
設立1972年

事業の背景

当社の主力魚種のひとつであるハモは漁獲が安定しており、年間を通してビジネス機会が見込める。一方でハモ加工は難易度が高く手作業の工程が多いため、香川県の協力のもと開拓している大都市圏など新規市場からの注文に生産が追い付いていない。入荷したハモ原料の約30%はそのまま骨切り工程へ、約70%は蒸し加工後に骨抜き作業をしていたが、蒸し加工分は歩留り率が30%と低く、原料ではないため製品バリエーションが限られていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能ハモ加工は手作業の骨切り工程が多く、作業員の熟練度に生産スピードが左右される。
  • 生産能力ハモ加工は相応の設備や技術を要し、大都市圏など新規市場からの注文数に生産が追い付いていない。
  • 生産能力過去のものづくり補助金で導入した頭や中骨の加工設備は、採算性のある生産量が確保できていない。
  • 品質・精度加工品質が作業員の技量によって変わり、均等化できていない。
  • 新製品・新技術多様化するニーズに応える新商品開発が後手になっている。

やったこと

うろこ取り機、フィレマシン(中骨取り機、3枚下ろし機)、ハモ骨切り機の3台を導入し、「うろこ取り」「3枚下ろし」「骨切り」の3工程を機械化した。うろこ取り機とフィレマシンは加工魚種を選ばないためハモ以外の魚にも使用でき、調節機能によって品質レベルを均等化した。コンピュータ制御機能を搭載したハモ切り機は骨切りの幅を自由に設定でき、幅広い加工に対応して商品バリエーションを増やせる。機械化した全工程で処理量は約6倍になり、作業員数は6人から2人へ削減した。

加工機うろこ取り機
加工機フィレマシン(中骨取り機、3枚下ろし機)
加工機ハモ骨切り機

新しい製品・サービス:ハモのかば焼き、ハモフライ、頭や中骨を使った出汁用などの商品

事業の効果

  • 作業員数 6人→2人

機械化により全工程の処理量は約6倍になった。作業員数は6人から2人へ減り、削減した4人は新商品の生産ラインに充てられた。機械の調節により誰が行っても同じ品質で仕上げられるようになり、加工の応用幅も広がった。その結果、ハモのかば焼きやハモフライなどの新商品を開発できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成29年度のものづくり補助金で打粉添付ラインを整備し、既存の冷凍加工事業の延長に投資を位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ハモは年間を通じて漁獲が安定し新規市場からの注文もあるとされるが、競争優位性の分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業工程の多さや歩留まり30%という課題を認識し、機械化により処理量約6倍、作業員6人から2人への削減を示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    処理量約6倍、作業員6人から2人への削減という数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    作業員数の削減と4人の新商品ライムへの充当は読み取れるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ハモのかば焼き・フライなど用途を具体的に示し、顧客ターゲットとして大都市圏の新規市場からの注文に言及している。

  • 事業化までの道筋2

    導入3台と新商品開発の方向は示されるが、中長期の検証やスケジュールは公開事例からは読み取れません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    未利用魚のハモ加工と頭・中骨の出汁用商品化を目指す点は読み取れるが、市場の普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    未利用魚の有効活用という地域資源の観点はうかがえるが、波及効果や雇用創出の具体的数値は書かれていない。

  • 費用対効果4

    機械化で処理量約6倍、作業員数6人から2人へ削減と、投入に対する生産性向上の効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    コンピュータ制御機能を搭載したハモ切り機の導入は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    瀬戸内産の未利用魚を活かす地域事業と読めるが、地域経済成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

地域に眠る誰も手を付けていない資源の有効活用

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。