ものづくり補助金平成30年度製造業愛媛県

ハンドリングロボット活用による生産能力向上と労働生産性向上計画

眞鍋造機株式会社

成果作業工数(月あたり) 20.9人日/月→3.5人日/月

この事例のポイント

  • 大手造船所から、デッキクレーンや甲板機械の生産能力の増強を求められていた。
  • これまで人に依存していた作業に対し、ハンドリングロボットを導入した。
  • 作業工数(月あたり) 20.9人日/月→3.5人日/月。ハンドリングロボットによりNC工作機械への材料供給と加工後製品の払出しを自動化し、デッキクレーン用部品やウインチ機械部…

事業者のプロフィール

事業者名眞鍋造機株式会社
所在地愛媛県 今治市
業種はん用機械器具製造業
技術分野機械制御
従業員数225人
資本金6,000万円
設立1960年

事業の背景

当社は1960年設立の船舶用甲板機械・荷役装置の専門メーカーで、電動油圧式デッキクレーンや電動油圧式・電動式の甲板機械(ウインチ)を主力製品とし、国内外の大手造船所に納入している。デッキクレーン・甲板機械ともに国内シェアは約30~40%を占める。国内造船所の統合などを背景に、今後の日本の造船所におけるデッキクレーンの市場規模は600~700基程度と予測され、デッキクレーンメーカーの統廃合も見込まれている。一方、愛媛県・香川県では2035年に人口が2015年の8割近くになるとされ、当社でも人手不足は深刻だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大手造船所から、デッキクレーンや甲板機械の生産能力の増強を求められていた。
  • 人手・技能国内の造船所の統合などを背景に人材不足が深刻で、人手に頼る方法では生産能力を向上させることが難しかった。

やったこと

これまで人に依存していた作業に対し、ハンドリングロボットを導入した。NC工作機械への材料の供給と加工後の製品の払出しを自動化し、デッキクレーン用部品とウインチ機械部品の機械加工工程を自動化した。ハンドリングロボット導入前は一月あたり20.9人日の作業工数がかかっていたが、導入後は3.5人日となり、ほぼ1/6に低減できた。段取り工程のほぼ全てを自動化することが可能となり、人手不足の中でも生産能力を向上させ、作業環境の改善と労働生産性の向上・製造工程の革新を図った。

ロボットハンドリングロボット

事業の効果

  • 作業工数(月あたり) 20.9人日/月→3.5人日/月

ハンドリングロボットによりNC工作機械への材料供給と加工後製品の払出しを自動化し、デッキクレーン用部品やウインチ機械部品の機械加工工程の生産能力を向上させた。月あたりの作業工数は20.9人日から3.5人日へとほぼ1/6に低減し、段取り工程のほぼ全てを自動化できるようになった。これにより人手不足の中でも生産能力を維持・向上させ、作業環境の改善と労働生産性の向上を実現した。また、退職間際のベテラン社員が若手社員に技術を伝承する時間が生まれ、社内の熟練技術の継承にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    船舶用甲板機械の専門メーカーとして1960年設立以来の事業を基に、大手造船所向けの生産能力増強に取り組む方針が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    国内シェア約30~40%、2019年の500ton級ヘビーリフトクレーン開発など強みが具体的で、市場予測600~700基にも言及している。

  • 課題の認識と解決4

    人手不足と造船所からの増強要請を課題として示し、作業工数が月20.9人日から3.5人日へ約1/6に低減すると数値で示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    工数が約1/6に低減すると数値で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    ベテラン社員から若手への技術伝承に言及するが、補助事業を遂行する人材や体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大手造船所からの増強要請というニーズは書かれているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    現在数点の自動化完了から品目20品種へ展開し、別設備にも横展開する段階的な予定が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    デッキクレーンや甲板機械の専門分野で、同分野の高付加価値化を図る記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    人手不足や造船所の統廃合といった背景は書かれるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は薄い。

  • 費用対効果3

    工数が約1/6に低減すると数値で示されるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ハンドリングロボットの活用は示されるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    愛媛県・香川県という地域に言及するが、地域の特性を活かした成長や雇用創出の記述は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

現時点で自動化が完了したワークは数点のみだが、品目20品種に展開し、さらに別の設備にも自動化を横展開していく予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。