ものづくり補助金平成30年度学術研究、専門・技術サービス業福岡県

3Dデータを用いて安心を提供する土地境界問題未然予防サービス

この事例のポイント

  • 不動産を次の世代に引き継がせたいというニーズが増え、境界を明確にする調査や測量の依頼が増えているが、測量は作業量が多く、その増加が他の業務にも影響している。
  • 3Dレーザースキャナーを導入し、測量を従来の2次元的な手法から、3次元データとして観測する方式に切り替えた。
  • 測量の作業時間が大幅に短縮され、1人で数分で測量できるようになった。

事業者のプロフィール

所在地福岡県 柳川市
業種専門サービス業(他に分類されないもの)
従業員数0人
設立2006年

事業の背景

当社は土地家屋調査士業を営み、顧客の土地や建物の状況変化を不動産登記簿に反映させる業務を行っている。同業他社があまり取り組まない土地の境界トラブルに積極的に取り組み、問題解決のノウハウを培ってきた。近年は不動産を子や孫に安心して引き継がせたいと考える層から、土地の境界を明確にする調査や測量の要請が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力不動産を次の世代に引き継がせたいというニーズが増え、境界を明確にする調査や測量の依頼が増えているが、測量は作業量が多く、その増加が他の業務にも影響している。
  • 品質・精度従来の2次元図面では境界トラブルを予防することが難しく、顧客に安心感を示せる可視化された成果品が求められている。
  • 人手・技能3次元データを作成するための3D編集CADの習得は当初想定したほど簡単ではなかった。

やったこと

3Dレーザースキャナーを導入し、測量を従来の2次元的な手法から、3次元データとして観測する方式に切り替えた。3Dレーザースキャナーで取得したデータをコンピューター上で図化・編集する3D編集CADを導入した。これまで2名で1時間以上を要していた測量が、1人で数分で行えるようになり、観測地点も数点から10万点に向上した。CAD操作は慣れるまで時間がかかったが、様々な工夫を重ね、現在は高い品質の3次元データを成果品として提供できるようになった。

検査測定3Dレーザースキャナー
ソフト3D編集CAD

新しい製品・サービス:3次元データを成果品とする土地境界問題未然予防サービス

事業の効果

測量の作業時間が大幅に短縮され、1人で数分で測量できるようになった。観測地点も数点から10万点へと大きく増え、情報量と精度が飛躍的に向上した。顧客には可視化された3次元データを提供でき、境界トラブルを未然に防ぐ安心感を届けられるようになった。地域の業界に先駆けた取り組みとして、付加価値サービスの確立につながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    境界トラブル案件を積極的に受け入れてきた経緯や、ノウハウを培ってきた点は書かれているが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    同業他社があまり取り組まない境界トラブルに積極対応する点が強みとして書かれているが、市場動向の数値や競合分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    測量に2名で1時間以上を要していた作業が1人数分になると具体的に示され、課題と効果が明確に結びついている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間の短縮や観測地点の増加は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数0人と記載があるものの、補助事業を遂行する体制や人材確保の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客の安心感のため可視化できる3次元データを成果品とする点と、不動産を子や孫に引き継がせたい層のニーズが明確に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    3D編集CADの習得や品質向上の経緯は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    3次元データによる成果品は地域の業界の先駆けとされるが、普及度や分野の認知度についての数値は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    不動産を安心して引き継ぎたい顧客ニーズへの対応が書かれているが、経済波及や雇用創出への言及はない。

  • 費用対効果2

    作業時間の短縮効果は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    3次元データと3Dレーザースキャナーの活用が書かれており、地域の業界の先駆けとされるが、サプライチェーンへの貢献は触れられていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    柳川市を拠点に地域の境界トラブルに取り組む点は書かれているが、地域経済の成長を牽引する記述は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

境界トラブルを未然に防ぐ有効な付加価値サービスとして説明やPRを行い、事業化を図っていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。