ものづくり補助金平成30年度製造業長崎県

楕円缶(鰯缶)の箱詰め工程の自動化計画

相浦罐詰株式会社

この事例のポイント

  • 椭円缶(イワシ)は形状がネックとなり、箱詰めの自動化が難しく、人の手で箱詰めと検査を行っていた。
  • 楕円型(イワシ)缶の箱詰め工程の自動化に取り組んだ。
  • 箱詰めが自動化されたことで作業が効率化し、人員の削減につながった。

事業者のプロフィール

事業者名相浦罐詰株式会社
所在地長崎県 佐世保市
業種食料品製造業
技術分野製造環境,材料製造プロセス
従業員数130人
資本金1,000万円
設立1949年

事業の背景

昭和24年創業の缶詰製造会社で、松浦魚市場の新鮮な魚を使い地場産にこだわったイワシ缶・サバ缶を主力とし、みかん缶・甘夏缶も製造している。九州でも最大規模の缶詰工場で、イワシやサバを主体的に扱っているのは関東以西ではここだけである。シンガポールの営業拠点を中心に海外でも製造・販売を行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能椭円缶(イワシ)は形状がネックとなり、箱詰めの自動化が難しく、人の手で箱詰めと検査を行っていた。
  • 人手・技能従業員の高齢化が進み人手不足が激しいため、後工程の自動化は喫緊の課題だった。

やったこと

楕円型(イワシ)缶の箱詰め工程の自動化に取り組んだ。導入した「スカラロボット」は、コンベア上にランダムに流れてくる製品を画像処理で形状と位置を計測し、水平多関節ロボットで吸着して箱詰めを行う仕組みである。これまでは複数の従業員が缶の外観検査をしながら箱詰めを同時に行っていた。あわせて遠隔からシステムトラブルなどの状況を監視できる制御システムも導入した。

事業の効果

箱詰めが自動化されたことで作業が効率化し、人員の削減につながった。離れた場所からもシステムの状況を監視できる体制が整った。自動化により会社に新しい風が吹き、従業員の間で工夫を考える意識が芽生えたことは意外な成果だった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性松浦魚市場の新鮮な魚の使用、九州最大規模の工場、関東以西でイワシ・サバを主体的に扱う唯一の拠点など、強みが具体的に示されている。
  • 4
    地域経済への波及松浦の新鮮な地場魚を活かした和缶製造で、九州最大規模の工場と海外展開を両立し地域経済を牽引している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、生産能力向上の方向性のみが触れられている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和24年創業の地場産にこだわる缶詰製造を継続し、今後も原料の目利きや技術を大事にする方針が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    松浦魚市場の新鮮な魚の使用、九州最大規模の工場、関東以西でイワシ・サバを主体的に扱う唯一の拠点など、強みが具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決3

    人手不足と従業員の高齢化という課題を認識し、後工程の自動化で解決する計画になっている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、生産能力向上の方向性のみが触れられている。

  • 事業を進める体制3

    既存の検査・箱詰め作業を担ってきた現場で、遠隔監視できる制御システムを導入する体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    顧客ターゲットやニーズの裏付けは触れられておらず、日本および世界に向詰を届けたいという方向のみ言及されている。

  • 事業化までの道筋3

    イワシ缶の箱詰め自動化という課題に対し、画像処理と水平多関節ロボットを用いた具体的な解決方法が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    イワシの楕円缶は箱詰め自動化が難しいという形状の課題に挑み、高付加価値化を図る取組として読み取れる。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    人手不足が激しい地方の食品工場で後工程自動化が喫緊の課題であり、地域の食品製造を支える意義がある。

  • 費用対効果2

    人員削減につながったとあるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    画像処理による形状認識と水平多関節ロボット、遠隔監視できる制御システムを導入し、デジタル技術の活用が示されている。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    松浦の新鮮な地場魚を活かした和缶製造で、九州最大規模の工場と海外展開を両立し地域経済を牽引している。

今後の展望

来年創業74年を迎える。今後は原料の目利きや製造技術などこれまでの蓄積を大事にしつつ、IoT化を含む新しい設備を導入して生産能力を向上させ、日本および世界中に美味しい缶詰を届けたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。