ものづくり補助金平成24年度鳥取県

高精度・微細加工体制の強化プロジェクト〔生産プロセス強化型〕

株式会社鳥取メカシステム

この事例のポイント

  • 受注先のワークが年々小型化し、既存の加工設備では高精度を伴う微細な切削加工が難しくなっていた。
  • 高精度かつ微細な切削加工に対応できる高速マシニングセンターを導入した。
  • 高精度・微細な切削加工への対応が可能となり、従来の顧客ニーズに応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社鳥取メカシステム
所在地鳥取県 鳥取市
業種生産用機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数120人
資本金3,000万円
設立1988年

事業の背景

同社は各種自動化生産装置を主力とし、企画から試作、設計、製造、組み立て、ソフトウエア開発まで一気通貫で対応している。モジュールや機械装置の組み立てから始めて内製化率を高めてきた。工場を5棟に分け、外部への情報漏れを避ける特別なブースも設けている。その体制が評価され、大手の半導体や電機・電子メーカーが顧客に名を連ねている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度受注先のワークが年々小型化し、既存の加工設備では高精度を伴う微細な切削加工が難しくなっていた。
  • 生産能力プラスチック微細加工品の内製化が進まず、社内生産体制に課題があった。
  • 販路・情報発信新規顧客開拓では県外の同業他社と競合しており、差別化が必要だった。

やったこと

高精度かつ微細な切削加工に対応できる高速マシニングセンターを導入した。導入前に独自に開発した吸着部、ノズル部、ヘッド部を試作し、ワークを搬送して妥当性を検証した。プラスチックやアルミなど材質別にユニットを製作して組み立て、切削時間、回転数、切削工具、穴加工のシミュレーションを行い、材質の違いによる加工成果を評価した。設備導入後は仕様と動作を確認し、加工条件を整えた。

  • 加工機高速マシニングセンター高精度加工機械

事業の効果

高精度・微細な切削加工への対応が可能となり、従来の顧客ニーズに応えられるようになった。内製化が向上し、納期にも柔軟に対応できる体制が整った。医療、薬品、食品などの新たな分野への参入の可能性も開けた。生産装置メーカーへのアピールを通じて市場と販路の拡大を進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    事業化までの道筋試作ユニットでの材質別検証、切削条件のシミュレーション、設備導入後の仕様確認など、遂行方法と課題解決の流れが具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。売上目標も定性的な記載にとどまる。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の顧客ワークの小型化で保有設備では対応が難しくなり、内製強化を図る流れが書かれている。経営戦略上の位置付けは具体性が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県外同業他社との競合を踏まえ、プラスチック精密加工にターゲットを絞る方針が書かれている。自社の強みとの関係の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    ワーク小型化という課題と、高速マシニングセンター導入による微細加工対応の方針が書かれている。売上増などの数値目標は示されていない。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。売上目標も定性的な記載にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    試作ユニットによる検証や社内体制の内製化が書かれ、従業員120名という記載もある。事業遂行の人材体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    プラスチック精密加工へのターゲット絞り込みと、従来顧客のニーズ対応が書かれている。ニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋4

    試作ユニットでの材質別検証、切削条件のシミュレーション、設備導入後の仕様確認など、遂行方法と課題解決の流れが具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    医療・薬品・食品分野への参入可能性がうかがえるが、普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    国が補助する理由となる波及効果や雇用創出の記載は見当たらず、内製化や納期対応の効果が中心に書かれている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    自動機の制御ソフトや微細加工の内製化がうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    プラスチック精密加工や医療・食品分野への展開がうかがえるが、産業構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    鳥取県鳥取市の企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用の記載は見当たらない。

今後の展望

従来顧客への対応が可能になり、社内の内製化向上も実現できる見込みである。医療、薬品、食品などの新分野への参入も見込まれる。生産装置メーカーへのアピールにより市場と販路の拡大を展開する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。