ものづくり補助金平成24年度広島県

トイシ製品(研削砥石)の大幅な短納期化を可能にする一貫生産体制の構築

株式会社テイケン

成果エポトイシ納期 100%→65%

この事例のポイント

  • 顧客からの小口化、仕様の複雑化、短納期化の要望が年々厳しくなっている。
  • 独自の工作機械を開発し、段取り替え時間や取り代の削減、オペレーションの簡素化を図った。
  • エポトイシ納期 100%→65%。従来納期を35%削減し、仕掛品はゼロになった(一部製品を除く)。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社テイケン
所在地広島県 呉市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野塗装
従業員数92人
資本金3,670万円
設立1953年

事業の背景

顧客ニーズの多様化により製品構成は小ロット製品群へ変化し、製品仕様も複雑化している。従来のジョブショップ型生産からセル生産方式への移行だけではこの変化に対応することが困難になっていた。当社は約20年前から「ニッチな分野でオンリーワン、ナンバーワンを取り続ける」戦略をとり、研削砥石やホイールを製造・販売している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑顧客からの小口化、仕様の複雑化、短納期化の要望が年々厳しくなっている。
  • 生産能力工程間の仕掛品が多く、運搬距離も長いため、後工程に一部遅れが発生していた。
  • コスト・採算海外企業の台頭が著しく、独自技術による競争力を高める必要があるが、リーマンショック以降の景気低迷が続き大規模な設備投資は難しい。

やったこと

独自の工作機械を開発し、段取り替え時間や取り代の削減、オペレーションの簡素化を図った。後工程を取り込んだ一貫生産工程とし、セル生産方式へ移行するためにレイアウトを最適化した。新工程の時間測定と見直しを行い、作業標準書を作成した。スキルマップと教育計画を作成し、OJTで作業者教育を推進した。

加工機独自開発の工作機械
加工機研削盤

新しい製品・サービス:ETトイシ、ZEPOトイシ

事業の効果

  • エポトイシ納期 100%→65%
  • ETトイシ納期 100%→67%
  • 加工コスト 100%→86%

従来納期を35%削減し、仕掛品はゼロになった(一部製品を除く)。加工コストは14%削減された。4名の専属従事者が多能工化し、機械の設計及びプログラミングのスキルも向上した。従来3名で行っていた加工、検査、梱包の工程を1名でも実施できるようになり、加工精度と品質も向上した。売上高は4年後に現状の2割増を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    「当社は約20年前より『ニッチな分野でオンリーワン、ナンバーワンを取り続ける』という一貫した戦略」と記載があり、一貫性は読み取れるが経営戦略上の位置付けの明示は限定的。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    顧客の小口化・仕様の複雑化、海外企業の台頭に触れ、「当社にしかないオリジナルの製品」と自社の強みを示しており、競争優位の方向性が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    現状の課題として仕掛の多さと運搬距離、後工程の遅れを挙げ、納期35%短縮・仕掛品削減・加工コスト14%削減など数字つきの解決策が示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    目標に納期▲35%・▲33%、4年後売上2割増と数値が設定され、成果として従来納期35%削減、加工コスト14%削減が実績として示されている。

  • 事業を進める体制3

    4名の専属従事者の多能工化や作業者教育(スキルマップ・OJT)は記載があるが、事務処理能力や体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ETトイシ・ZEPOトイシ等の製品と、小口化・短納期への顧客ニーズは記載されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    段取り替え削減、セル生産への移行、工程分析・標準書化、スキルマップ・教育計画とOJTなど、遂行方法が具体的に示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    独自開発の工作機械と「ニッチな分野でオンリーワン」の製品という記述があり、高付加価値化の方向性はうかがえるが数値的な裏付けは乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    「海外企業の台頭」「景気低迷」など背景は触れられるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は明記されていない。

  • 費用対効果4

    加工コスト14%削減、仕掛品ゼロ、3名の工程を1名で実施可能になったと成果が数値で示され、費用対効果の一端が読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    独自開発の工作機械やセル生産は技術革新だが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献についての記載はわずかにうかがえる程度。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    広島県呉市の企業であることは示されるが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ETトイシやZEPOトイシなど、当社にしかないオリジナル製品を続けており、新加工機で生産性が向上したことから、今後も既存品に続く新製品の開発を継続し、他社との差別化を図っていく。

  • 目標:売上高 100%→120%

事業者の声

それぞれのお客様に合わせた提案力

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。