ものづくり補助金平成24年度山口県

短納期製造・補修サービスの構築事業のための「NCロータリーテーブル付きマシニングセンタ」導入

白井興業株式会社

成果従来プロセスと比較して加工時間を約6割短縮

この事例のポイント

  • 高品質・多品種少量・短納期への顧客要請が強まり、超短納期化・高度化・複雑化に応える必要があった。
  • 最新鋭の「NCロータリーテーブル付マシニングセンタ」を導入し、角度変更から加工までを一連の工程で行えるようにして、他設備への移動や職人の手作業といった工程を集約した。
  • 従来プロセスと比較して加工時間を約6割短縮。導入した設備とプログラム最適化により、従来プロセスと比べて加工時間を約6割短縮できることを確認した。

事業者のプロフィール

事業者名白井興業株式会社
所在地山口県 光市
業種金属製品製造業
技術分野切削加工
従業員数35人
資本金1,000万円
設立1948年

事業の背景

当社は昭和22年創業で、機械設備と製缶技術を生かしたワンストップの超短納期対応を強みとし、主に大手鉄鋼メーカー向けに製鉄関連設備の修繕・整備や部品製作を手がけている。大手鉄鋼メーカーはグローバル競争の激化を受け、国内生産品について高品質・多品種少量・短納期の対応を求めており、当社への要請も超短納期化・高度化・複雑化が進んでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程高品質・多品種少量・短納期への顧客要請が強まり、超短納期化・高度化・複雑化に応える必要があった。
  • 生産能力既存の加工設備・プロセスでは手動加工や角度変更、別設備への移動などの追加的な手間が生じていた。
  • 品質・精度別の機械への移動や治具による角度変更、職人による加工では精度にばらつきがあり、高精度加工が難しい場合があった。

やったこと

最新鋭の「NCロータリーテーブル付マシニングセンタ」を導入し、角度変更から加工までを一連の工程で行えるようにして、他設備への移動や職人の手作業といった工程を集約した。さらに、標準設定の加工プロセスを製品ごとに手動で調整し、切り込み位置・深さ・速度などを最適化することで、リードタイムのさらなる短縮を図った。これにより従来設備での加工時の角度変更やばらつきを解消し、加工精度を格段に高めた。

  • 加工機NCロータリーテーブル付マシニングセンタ

事業の効果

  • 従来プロセスと比較して加工時間を約6割短縮
  • 量産時には全体として約2割のコストダウン
  • 薄板圧延用ロールの緊急補修の加工時間 20時間→14時間

導入した設備とプログラム最適化により、従来プロセスと比べて加工時間を約6割短縮できることを確認した。量産時には全体で約2割のコストダウンが見込める。高精度かつ短納期で単品オーダーメイド加工に対応でき、新規分野や新規顧客の開拓にも活用できる。緊急補修の加工時間短縮は製鉄設備の休止時間削減につながり、顧客の損失低減にも貢献する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性超短納期・高精度加工を強みとし、大手鉄鋼メーカーの海外差別化要請に応える点で、競争優位の根拠が具体的。
  • 4
    課題の認識と解決手作業や設備移動の工程を集約し、加工時間を約6割短縮、薄板圧延ロール補修は20時間から14時間へと課題解決の効果が数字で示されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標加工時間約6割短縮、量産時約2割のコストダウンを検証済みとして示し、目標の実現性を裏付けている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制人材育成に力を入れる理念や従業員数は触れているが、補助事業を遂行する具体的な体制の記述は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の切削加工設備と高度な加工技術の必要性を認識し、最新鋭設備導入を経営上の対応として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    超短納期・高精度加工を強みとし、大手鉄鋼メーカーの海外差別化要請に応える点で、競争優位の根拠が具体的。

  • 課題の認識と解決4

    手作業や設備移動の工程を集約し、加工時間を約6割短縮、薄板圧延ロール補修は20時間から14時間へと課題解決の効果が数字で示されている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間約6割短縮、量産時約2割のコストダウンを検証済みとして示し、目標の実現性を裏付けている。

  • 事業を進める体制2

    人材育成に力を入れる理念や従業員数は触れているが、補助事業を遂行する具体的な体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手鉄鋼メーカーの超短納期・高品質要請というニーズを裏付け、ロールやシャフトの製作補修という顧客ターゲットが明確。

  • 事業化までの道筋3

    NCロータリーテーブル導入、工程集約、プログラム調整という遂行方法と段階的な手順が整理されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    従来設備では困難な複雑形状・難削材の単品オーダーメイド加工に対応し、高精度・短納期で高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    製鉄設備の休止時間短縮に貢献し、顧客の損失削減という社会的な波及効果が述べられている。

  • 費用対効果3

    加工時間約6割短縮と約2割のコストダウンが見込まれ、投入に対する効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度加工技術の確立は述べられているが、デジタル技術や新ビジネスモデルによるサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    山口県の地域企業として製鉄関連の修繕・部品製作を手掛け、他製鉄所や近隣プラントへの展開で地域の事業機会を広げている。

今後の展望

本設備で実現した短納期化・高精度加工を強みに、他の製鉄所からの受注拡大を見込むとともに、近隣プラントでも強みを発揮し、新たな顧客獲得と市場拡大を期待している。

業種と困りごとが近い成果事例

岡山県平成24年度

多品種小ロット、短納期の生産体制を実現

生産工程を改善するため、高性能の研磨設備を2台導入し、消耗品・部品を共通化するとともに、1台に不具合が生じても生産に影響が出ないようにした。

効果:塗装の乾燥時間 2日→0.67日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。