ものづくり補助金平成24年度徳島県

グローバル市場に対応した位置決め用半導体センサの試作開発

日本システム開発株式会社

成果半導体の実装面積は、従来品と比べて約3割に抑えることが可能となった

この事例のポイント

  • 工作機械・工作用ロボットのグローバル化に対応するため、小型・高密度化された位置決め用センサの開発が求められていた。
  • 発振回路と積算回路を有する高周波半導体の基本設計を行い、動作シミュレーションで基本設計相当の高周波特性を確認した。
  • 半導体の実装面積は、従来品と比べて約3割に抑えることが可能となった。発振特性に優れた半導体の開発と、量産に向けたパッケージ試作により、製品の低コスト化と小型化が実現可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名日本システム開発株式会社
所在地徳島県 徳島市
業種情報サービス業
技術分野位置決め
従業員数60人
設立1974年

事業の背景

センサデバイスの世界市場は2011年の3兆3,000億円から2020年には4兆5,000億円に拡大すると予想されている。位置検出センサの市場もセンサ市場全体の25%を占めると考えられ、増加が見込まれていた。一方、センサを用いて位置や速度を制御する工作機械・工作用ロボットでは新興国メーカーの台頭が顕著となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術工作機械・工作用ロボットのグローバル化に対応するため、小型・高密度化された位置決め用センサの開発が求められていた。
  • 生産能力工業製品の変種変量生産と製造効率化に対応するため、小型・低コストな位置決め用半導体センサが必要とされていた。
  • コスト・採算新興国メーカーの台頭により、センサを用いる工作機械・工作用ロボット分野で価格競争が激しくなっていた。

やったこと

発振回路と積算回路を有する高周波半導体の基本設計を行い、動作シミュレーションで基本設計相当の高周波特性を確認した。コストの安いシリコンを使い、6〜8インチウェハ上に回路を形成して半導体素子を製作し、パッケージ化した。ICソケット付き基板を製作して性能試験を行い、外部のインダクタンスに接続して位置決め用センサに最適な半導体を選別した。低コスト化のためガラスエポキシ基板でコイル基板を製作し、半導体を実装して位置決め用半導体センサとして完成させた。9品種の半導体を試作して比較評価し、最適パラメータを確認した。

新しい製品・サービス:小型・低コストの位置決め用半導体センサ

事業の効果

  • 半導体の実装面積は、従来品と比べて約3割に抑えることが可能となった

発振特性に優れた半導体の開発と、量産に向けたパッケージ試作により、製品の低コスト化と小型化が実現可能になった。半導体の実装面積は従来品の約3割に抑えられ、量産化への要求にも対応しやすくなった。外乱ノイズへの安定性や信頼性についても確認し、特性に問題がないことを判断した。今後2年以内に量産を軌道に乗せ、従来品の10倍の製造数を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    事例には位置決め用センサ開発の経緯はあるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場規模が2011年3兆3,000億円から2020年4兆5,000億円に拡大と予想され、新興国メーカーの台頭にも触れており外部環境は読み取れる。自社の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    課題として新興国メーカーの台頭と変種変量生産への対応が挙げられ、小型・低コスト化で応える方針は読み取れる。売上や付加価値の目標は書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    量産後に従来品の10倍の製造数にする目標はあるが、付加価値や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    体制や人材、事務処理能力に関する記述は事例中にほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小型・低コストで位置検出分解能や信頼性を示し、工作機械・ロボット向けという顧客ターゲットは明確。実装面積は従来品の約3割に抑えたと具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    基本設計から試作、性能試験、信頼性評価まで工程が段階的に示され、5年相当の加速度試験で変化1%未満という検証結果も書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    位置決め用半導体センサは普及が進む前の分野で、小型・高密度化により従来品に対し実装面積約3割という高水準の高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    センサ市場の拡大や新興国との競争に触れているが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    実装面積約3割・量産化への対応など効果は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    高周波回路や半導体集積化の技術開発はうかがえるが、サプライチェーンや地域へのイノベーション貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出3

    センサ市場の拡大と工作機械・ロボットのグローバル化への対応が書かれ、成長分野への進出はうかがえる。日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後2年以内に量産を軌道に乗せ、従来品の10倍の製造数にまで高めたいとしている。

  • 目標:製造数 1倍→10倍

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。