ものづくり補助金平成24年度徳島県

プラスチック射出成形のハイサイクル化及び金型構造によるバイオプラ成形技術の確立

長浜プラスチック工業株式会社

成果成形サイクルは約25%短縮された。

この事例のポイント

  • 海外生産の単価と単純比較され、取引先からのコストダウン要求が高くなっている。
  • 電動射出成形機を導入し、成形の高速化・高精度化を図った。
  • 成形サイクルは約25%短縮された。電動射出成形機の導入と金型構造の改善により成形サイクルが約25%短縮され、ハイサイクル化が進んだ。

事業者のプロフィール

事業者名長浜プラスチック工業株式会社
所在地徳島県 吉野川市
業種プラスチック製品製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数9人
設立1954年

事業の背景

プラスチック射出成形は単純で容積の小さな商材を中心に海外への生産移転が進む業界である。国内の雑貨市場では小ロット・高品質な製品へのニーズが残っている。取引先からは海外生産の単価との比較で強いコストダウン要求が出ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算海外生産の単価と単純比較され、取引先からのコストダウン要求が高くなっている。
  • 生産能力成形サイクルをより短くするハイサイクル技術の検証を含め、技術の高度化に挑戦する必要がある。
  • 新製品・新技術バイオプラスチック市場への参入に向けた成形技術と金型設計の確立が求められている。

やったこと

電動射出成形機を導入し、成形の高速化・高精度化を図った。成形条件や生産サイクル、不良率などのデータを収集し、得られた成形条件のノウハウを金型設計にフィードバックして金型構造を改善した。現在市場に供給されているバイオ樹脂原料を2種類に絞って調達し、それぞれで試作品を作って様々な成形条件を試し、寸法精度と外観が向上する条件を検証した。BtoBを主眼とするプロモーション方法を検討し、紙媒体ツールやWEBサイト、バイオプラ商品サンプル、メディア対策などを準備した。

加工機電動射出成形機

新しい製品・サービス:バイオプラスチック(ポリ乳酸・バイオPE)を用いた成形品

事業の効果

  • 成形サイクルは約25%短縮された。

電動射出成形機の導入と金型構造の改善により成形サイクルが約25%短縮され、ハイサイクル化が進んだ。バイオプラスチック成形では2種類の材料で寸法精度と外観の向上する条件を検証できた。ハイサイクル化で原価を圧縮できれば原材料費の上昇分を吸収でき、粗利率の向上と新たな生産ラインの確保が見込まれる。BtoB向けの販路拡大に向けたプロモーション方法も検討された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    金型製作の強みを活かし射出成形の高速化とバイオプラ市場参入を進める方向性が読み取れるが、過去の取組との一貫性は具体的に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外生産との単価競争や小ロット・高品質ニーズへの言及があり、金型一貫対応という強みも示されるが、市場データに基づく分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    短納期要求とコストダウン圧力という課題を認識し、サイクルタイム50%減・不良率ゼロという目標で高付加価値化に取り組む計画が読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    成形サイクルを約25%短縮した実績があり、目標はサイクルタイム50%減、不良率ゼロと数値で示され、実現性の根拠も示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員9人で金型設計から試打ち・量産まで社内一貫体制を持つと読み取れるが、人材配置や事務処理体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    小ロット・高品質ニーズや生分解性、既存品の1.3〜1.5倍という価格差に触れ、選ばれる理由の方向性は見えるが顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    成形条件の研究、金型フィードバック、バイオ樹脂の試作・検証、プロモーションと段階的な進め方が示されるが、スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    バイオプラ成形は既存品の1.3〜1.5倍の価格とされる分野で、高付加価値化を図る取組として具体的に読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    海外生産移転が進む業界で国内の雑貨・小ロット需要を残す点にわずかに触れるが、波及効果や雇用創出の記載はない。

  • 費用対効果3

    成形サイクル約25%短縮と原価圧縮の効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加額などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    電動射出成形機の導入や金型設計へのデータ反映にとどまり、サプライチェーン全体への貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    環境配慮型のバイオプラ成形へ進出する点にわずかに触れるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    徳島県吉野川市の地元企業であることは示されるが、地域の特性を活かした雇用や成長への波及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は成形機の条件設定や金型の研究により、50%短縮を目標にさらにハイサイクル化を進める。石油高騰による原材料費の高騰リスクは残るが、ハイサイクル成形が確立できれば売上高に対する粗利率の向上と新製品の生産ライン確保が可能になる。バイオプラスチックも原価圧縮分で原材料費上昇を吸収して市場に供給でき、既存品の1.3〜1.5倍と言われる価格差にも業界大手と対抗できる価格競争力を確保できると考えている。

  • 目標:目標はサイクルタイム50%減。
  • 目標:目標は不良率ゼロ。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。