ものづくり補助金平成24年度香川県

大型運搬車(電気自動車)製作における生産プロセスの確立

株式会社福本ボデー

この事例のポイント

  • 工場内製品等運搬車は大型化と位置決め制御の高精度化が進み、大重量・長尺の特殊車輌生産に効率よく対応する必要があった。
  • 積載量45tクラスを目安に減速機のモデル設計を行い、従来よりシャフト軸を太くする大幅な設計変更を行った。
  • 積載量45tをモデルに減速機を設計し、部品の標準化によりコストを低減した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社福本ボデー
所在地香川県 三豊市
業種その他の輸送用機械器具製造業
技術分野組込みソフトウェア

事業の背景

同社は各種パーツの設計・製造・販売と産業用特殊車輌の設計・製造を主力とし、特殊車輌の分野で強みを持つ。農業用散布車、工場内電動運搬車、半導体工場内運搬車など特殊仕様の製品で評価が高く、特殊車輌業界ではトップクラスとされる。近年は工場内特殊車輌の受注が大幅に増加していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力工場内製品等運搬車は大型化と位置決め制御の高精度化が進み、大重量・長尺の特殊車輌生産に効率よく対応する必要があった。
  • 新製品・新技術荷台制御機能の多様化や、多種類化・増加する部品点数への対応が急務となっていた。
  • コスト・採算特殊仕様が多く多品種少量生産を強いられ、効率的な設計・生産方法の確立が長年の課題だった。
  • コスト・採算減速機の部品点数が133種類に及び、部品発注の手間や管理コストが高かった。

やったこと

積載量45tクラスを目安に減速機のモデル設計を行い、従来よりシャフト軸を太くする大幅な設計変更を行った。実際の走行試験で最大荷重を検証し、試作減速機で部品の共通化を検討した。減速機関連の部品・部材やポルト・ナットなどの共通部品は、バーコードや管理番号・図番で管理し、部品格納庫(マキシンコー ロータリーストッカー設備)に場所を決めて格納する仕組みとした。これにより部品標準化を含む生産管理システムを構築し、モデル車輌で実証・検証を行った。

  • その他部品格納庫マキシンコー ロータリーストッカー設備

事業の効果

積載量45tをモデルに減速機を設計し、部品の標準化によりコストを低減した。特殊車輌ごとに減速機を設計・製作していた時間が短縮され、製造工程が同一になったことで作業ミスが減り、生産性も向上した。部品・部材の管理も効率化され、自動格納庫で場所を決めて管理することで在庫状況を目視でも把握できるようになった。作業効率と安全性が向上し、納期短縮にもつながって競争力が強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性同社の特殊車輌の評価と多品種少量生産の長年のテーマを背景に、部品標準化を進めた経緯が一貫しており、受注増にも対応する位置付けが読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性特殊車輌分野で強みを持ち、基本構成パーツから自社で開発できる経営資源を活かし、低コスト・短納期で競争力を高める内容になっている。
  • 4
    課題の認識と解決減速機の部品点数が133種と多く管理コストが高い課題を認識し、標準化で部品点数を減らす実効性のある計画になっている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標低コスト化・短納期化の方向は示されるが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載がなく、目標値の実現性は判断しにくい。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    同社の特殊車輌の評価と多品種少量生産の長年のテーマを背景に、部品標準化を進めた経緯が一貫しており、受注増にも対応する位置付けが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    特殊車輌分野で強みを持ち、基本構成パーツから自社で開発できる経営資源を活かし、低コスト・短納期で競争力を高める内容になっている。

  • 課題の認識と解決4

    減速機の部品点数が133種と多く管理コストが高い課題を認識し、標準化で部品点数を減らす実効性のある計画になっている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    低コスト化・短納期化の方向は示されるが、付加価値額や賃上げの数値目標は記載がなく、目標値の実現性は判断しにくい。

  • 事業を進める体制3

    製作工程の標準化と自動立体格納庫の導入を8ステップで進め、認定支援機関や県の中央会の支援を受けて遂行したと書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ユーザーからの低コスト・短納期の要望に応えること、既存ユーザーの受注継続とシェア拡大の見込みが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    本事業終了後に速やかに生産・販売を実施し、標準化を全製品に広げる見通しが示され、ステップ順も明示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    特殊車輌分野でトップクラスと評価されるが、高付加価値化や高価格化の具体的な記述は薄く、新市場性は弱い。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    工場内特殊車輌の受注増への対応と、部品管理や作業安全の向上など、業界の課題解決への寄与が読み取れる。

  • 費用対効果2

    コスト低減や時間短縮の効果は述べられているが、補助金額に対する付加価値増加などの数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    自動立体格納庫や標準化による部品管理の効率化を行い、地域の特殊車輌産業の競争力向上に資する取り組みとなっている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    香川県の企業として特殊車輌で強みを発揮していると触れるが、地域の雇用創出や地域経済成長への具体的な記述は薄い。

今後の展望

本事業終了後、速やかに生産・販売を実施する。既存ユーザーからの受注は継続的に確保でき、シェア拡大も見込める。当面は高額の設備投資を伴う追加開発の計画はなく、部品等の標準化を全製品へ広げる見通しである。

  • 目標:減速機の部品点数は133種類からなり、標準化により管理の手間を減らすことをめざした

事業者の声

「品質アップ・短納期化・コストの見直し」を検討していた際に、今回の「ものづくり補助事業」は迷っている背中を押してくれる大変良い判断材料となった。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。